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「劇的勝利も、攻め急ぎの課題は残る」 ワールドカップアジア最終予選・日本 2-1 オマーン 簡易レビュー  

小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」第118号(2012年11月15日配信号)より抜粋※


 AFC U-19選手権の取材にも行けなかった私は、当然ながらオマーン戦も日本でテレビ観戦。今回の最終予選は、海外(欧州)組から日本よりも距離的に近い中東でのゲームとはいえ、単発1試合のインターナショナルウィークということで合宿(準備)期間も短く、11月とはいえ35度になる中東でのデーゲームということで、コンディションが厳しいことは事前に予想されていた。
 
 実際、合流がギリギリとなった海外組の選手たちはほとんど練習時間を取れず、試合でも相当苦しんでいる様子が伺えた。それは岡崎慎司が試合後のフラッシュインタビューで「バテバテでした」とコメントしていた通りで、岡崎だけでなく他の選手も相当バテバテだったと思う。日本も欧州も相当に寒くなってきており、普段とはまったく違う感覚だったはず。そういう苦しい環境の中、結果的に選手はよく戦い、勝ち点3を得たのは大きな収穫だ。
 
 戦い方に目を向けると、ボール支配率で優位に立てるアジアの戦いの中で課題でもあった、センターバックからのビルドアップに向上が見えた。例えば、先制したシーンの起点は今野から長友への縦パスだが、あの場面は今野が敵陣に入り込んでボランチの役回りを演じている。また、そもそもこのオマーン戦では、両センターバックの幅がこれまでよりも広く、ボランチの長谷部がサイドに流れてボールを受けるようなシーンもなかった。
 
 キックオフと同時に目についたのが、遠藤が相手のバイタルエリアに侵入する動きを見せ、長谷部がアンカーとして両CBの間に降りて中央でボールを受け、散らすタスク。[1-4-2-3-1]というよりは、本田を12番のムバラクがマンマーク気味にケアする[1-4-1-4-1]のシステムになっていたオマーンは、前半と後半の立ち上がり以外は、基本的に日本にボールを持たせて自陣でブロックを作った。
 
 相手が相当引いてきた分、センターバックの今野・吉田は完全に余っており、相手のトップも両CBにプレスをかけることはなかった。だからこそ、日本が戦術的に完全に浮いた彼らをどう使うのかに注目して見ていたのが、特に今野に関してはこれまでにないほどドリブルで相手陣内に入っていくシーンが目立った。
 
 これまでの戦術においては、相手のカウンターを警戒してそれほど両CBの幅は取らず、CBの持ち上がりのドリブルを“意図的”に使ったビルドアップや攻撃もなかった。だが、ある程度勝ち点で優位に立てたことで、ザッケローニ監督はビルドアップの精度を上げるトライに踏み切ったと見た。もちろん、ホームのイラク戦でジーコに使われた遠藤と長谷部のボランチ封じの戦術への対抗策ということも考えられる。
 
 ただ、課題としては前半20分で先制して圧倒的に有利な状況にありながらも、攻め急ぎがあったこと、ボールの失い方が悪かったことが挙げられる。失点シーンでは抜けだした長友が自分の感覚でプレーし、周囲に合わせることができなかったが、やはり日本の選手には「いい攻撃=いいボールの失い方」という概念が希薄だった。

小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」第118号(2012年11月15日配信号)より抜粋※

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見え出したトレーニングコンペンセーション制度の歪(ひずみ)  

2011年08月03日配信のメルマガより抜粋

 7月31日に行なわれたチャリティーセミナーで、「日本サッカーをいかに育むべきか」とういテーマで元FC東京、元∪-17日本代表監督の城福浩氏と対談させていただいた。

■参考記事:城福氏が日本は「クラブユースが改善されなければ、中国に抜かれる」と分析(サッカーキング)

 城福氏からは興味深い話を多く聞け、私からも日頃メルマガを中心に訴えている育成環境の改革や整備について提言を発信してきた。セミナー参加者からの質問でジュニアユースの育成環境について聞かれた際、トレーニングコンペンセーション(育成補償金、以下TC)についての問題を話したのだが、今回は改めてTCについて考えてみたい。

 FIFAで定める「Regulations on the Status and Transfer of Players(選手の地位ならびに移籍に関する規則。通称RSTP)」では、34ページからトレーニングコンペンセーション(TC)の目的や支払い、義務などについての説明がある。TC自体初耳の読者もいるかもしれないが、FIFAでは23歳以下の選手が移籍する際、その選手が12歳から21歳までプレーしたクラブ、すなわち育成してもらったクラブに対して、移籍先クラブが育成補償金たるTCを支払うことを義務付けている。

 当然ながら日本の移籍においてもTCは発生するが、移籍金制度が2009年シーズンからFIFAルールに移行したのに対して、TC制度は選手会の反対を押し切って日本サッカー協会(以下、JFA)とJリーグが日本独自、Jクラブを過剰に守るようなローカルルールを作っている。

 日本のTCルールで最も特徴的なのが、「トレーニング費用」と「トレーニングコンペンセーション」という2つの育成補償金制度がある点。トレーニング費用とはアマ選手がプロ選手として移籍する場合の育成費であり、トレーニングコンペンセーションはプロ選手がプロ選手として移籍する場合の育成費。FIFAルールにおいてはTCとして一つにまとめられている項目ながら、日本のTCはJクラブにとって有利となるようなダブルスタンダードの制度となっている。

 簡潔に説明するなら、「トレーニング費用」とはある選手がJリーガーとなった時、選手を育てた高校、大学に支払われる育成補償金のことである。晴れてJリーガーとなった選手が15歳から22歳までの間プレーしたチームに支払われるトレーニング費用の金額については、プロ入り直前の在籍団体には上限30万円×在籍年数(※ただし5年目以降は年15万円)、2つ前以前の在籍団体には上限15万円×在籍年数という計算式で算出される。

 例えば、来季の目玉選手であるU-22日本代表の山村和也(国見高→流通経済大4年)がJクラブに加入する場合、直前の在籍団体である流通経済大には30万円×4年の120万円が上限として、2つ前の在籍団体である国見高には15万円×3年の45万円が上限として支払われる。とはいえ、「上限」と明記しているようにここでもJクラブ庇護のためか、下限でも一律でもなくあくまで上限であり、Jクラブによっては財政難を理由に満額どころか一切支払わないクラブもあるのだという。

 ちなみに、これだけ大卒Jリーガーが増加しているにもかかわらず、トレーニング費用が大学に支払われているケースは全体のうちわずか3分の1。よって、満額の120万円を支払っているケースは数えるほどではないかという推測が立つ。

 プロ野球のように契約金なしで選手を獲得できるJリーグが、プロ選手1人を獲得するために大学に120万円、高校に45万円を捻出できない現状。しかもそのお金は選手個人でも、育てた指導者でもなく選手を輩出したチームに入るもので、トレーニング費用を受け取ったチームは、その資金を活かして新たにいい選手を育てようとする。

 FIFAルールをしっかり読めば誰でもその意図を理解できるのだが、TCとは「選手を育てた謝礼」なのではなく、「いい選手を育てる育成機関に好循環を作ってもらうための投資資金」の意味合いが強い。しかしながら、現在これだけ選手を輩出する大学に全体の3分の1しかトレーニング費用を支払うことができない事実は、単に「Jクラブの経営が厳しい」と言うだけで済む問題なのだろうか?

 話がそれてしまった。続いて、「トレーニングコンペンセーション」について。こちらは、プロ選手がプロ選手として移籍した場合に発生する育成補償金。この金額は、トレーニング費用とかなりの差があり驚かされる。

 プロA契約の選手がJ1のクラブに移籍する場合、1年あたり一律800万円。J2のクラブ移籍で400万円、JFLで100万円だ。例えば、高卒Jリーガーが3年間プレーして22歳でJ1の別クラブに移籍するとなると、移籍先クラブは移籍補償金(違約金=移籍金)とは別に800万円×3年の2400万円を移籍元クラブにTCとして支払うことになる。

 しかも、J下部で育った生え抜き選手に関しては、ジュニアユースの在籍期間が年100万円、ユースの在籍機関がJ1なら年800万円(J2なら年400万円)で算出されるため、もしジュニアユース、ユースを経て、トップで3年在籍して他のJ1クラブに移籍したとすると、ジュニアユース時代は100万円×3年の300万円、ユースから上は800万円×6年の4800万円となるので、合計5100万円がTCとして請求できることになる。

 ここで日本のTC制度がダブルスタンダードになっている理由を気づかれた方は非常に鋭い。前述の通りFIFAではTCが発生する年齢を12歳から21歳までと定めており、これが国際基準の「育成期間」であることがわかる。

 日本のルールにおいても、プロからプロのTC制度ではFIFAルールと同じく第3種のジュニアユース年代が育成期間として認められている。しかし、アマチュアクラブに対するトレーニング費用の制度ではこのジュニアユース年代の3年間が育成期間として認められておらず、町クラブ出身のJリーガーが生まれたとしても町クラブには育成補償金が一銭たりとも入ってこない。

 確かに町クラブの中には、組織として曖昧な体制をとっているクラブもある。日本でトレーニング費用の請求権を持つチームは「営利法人、財団法人、社団法人、NPO法人または学校教育法第1条に定める学校」と定められており、組織としての体をなしていない町クラブに育成補償金が入ることを懸念して、トレーニング費用発生の期間からジュニアユース年代を排除したのかもしれない。

 ただし、そうはいっても国際的統一基準であるFIFAルールとは明らかに異なる点は気になる。手弁当で厳しい運営を行なう町クラブのような組織にこそ、本来は選手育成の補償金がしっかりと支払われるべきではないだろうか。そして、彼らに今まで以上にいい選手を育ててもらうべきではないだろうか。

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長友佑都の恩師が語る日本の育成 神川明彦監督(明治大)インタビュー 

2011年07月06日配信のメルマガより抜粋

神川 言い方は悪いですけど、高校・ユース年代でちやほやされてきている選手が多い。だから、私を含めてうちのスタッフは考え方がすごく厳しいので。上下関係も最低限ありますし。そういうのに馴染むことが、最初は大変みたいです。僕なんかもコーチの進言で、丸山(祐市)だって平気で1試合ベンチから外していますからね。

「レギュラーという言葉が存在しない」というのがうちのやり方。そういうやり方に対して、不慣れな選手はいます。スタープレーヤーというか、ユース年代までは常に必要とされてきた選手ばかりなので、必要とされない状態の自分を受け入れられなかったり。私みたいな技術、戦術の前にまずメンタリティありきから入ってくる指導者というのは、彼らからすると「えっ」という感じ。うちは学業最優先で、生活面というところから入っていくので、面食らう選手も多い。

 ただ、それがわかって入ってくる子も増えてきています。そういう明治だから入りたい、憧れの明治大に入れた、という子が増えてきたんです。昔は流れで入ってきた、みたいな選手が多かったんですけど、最近の結果や卒業生を見て「明治に入りたい、練習参加してみてますますやりたい」と。楽になった部分もたくさんありますが、厳しくやり続けなきゃいけないところは変わらずやっていこうかなと思ってます。

――ということは、明治では練習から厳しい競争環境があるということですね?

神川 うちは、関東でもそういうチームと言われていますよ。競争が厳しく、チーム内の競争に勝たないと試合出られない。常にポジションが約束されていないチーム。去年優勝した時は、メディアの方にもそういう取り上げ方をしていただきました。

――フラットに選手を見るためのコツはありますか?

神川 その時調子の良い選手を使うだけです。コーチの助言をもらいながら。

――日頃から先入観は全くないということですね?

神川 持たないようにしていますね。旬な選手を使うことを大事にしているので。経験値の浅い選手でも、状態が良くて「使える」という信頼が芽生えれば使います。

――選手との距離感はどの程度に保たれているのですか?

神川 僕はどちらかというと離れています。コーチがやってくれていて、僕は全体を見る感じです。今日の練習でも僕は外から見て、ポイント、ポイントで指示するだけ。基本コーチが全部やってくれるので。だから、コーチのアドバイスを聞きながら僕が最終的に紅白戦とかを見て(メンバーを)決めます。

――今大会の仕上がり具合は?

神川 ケガ人が少ないので、70パーセントから80パーセントの間。勝っていったら上がります。

――総理大臣杯は短期間でのトーナメント戦ですから、初戦が大事だと思います。

神川 勢いですね。それが大事です。今3勝3敗3分けという成績(関東大学サッカーリーグ1部前期)でこっちに入ってきているので、ちょっと自信がないと思うんです。ここでいい勝ち方をすることによって自信がついて、2回戦が多分ヤマなんですが、これに勝つことができたら(優勝まで)いっちゃうと思います。それだけのポテンシャルはある。

――普段のリーグ戦とサッカーの質は変えざるを得ないですか?

神川 全く変わらないです。使う選手が変わっているだけです。その時調子の良い選手を使うだけなので。明日、相手(のシステム)が変速なので対応だけはしっかりやりたい。

――今、大学サッカー界に注目が集まっていますが、だからこそ提言しておきたいことはありますか?

神川 サッカー協会(JFA)は、もっと大学サッカーを重視してほしいですね。あまりにも大学サッカーを軽視しすぎです。アンダー代表にはすごくお金をかけるけれど、ユニバー(シアード代表)にはお金のかかり方が全然安いです。とにかく注目度を含めて、JFAはもっと取り上げてくれていいと思います。これだけ大学から選手を出しているのに。インテルに行った選手はまだ彼(明治大卒の長友佑都)しかいないわけで。結構がっかりしていますよ。

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19歳以降は「育成年代」ではないのか?(福岡大学 乾眞寛監督 インタビュー(上)) 

2011年03月30日配信のメルマガより抜粋

――乾監督は普段からバルセロナや世界トップのサッカートレンドを意識、分析されていますが、現時点での日本サッカーの課題は何でしょう?
乾眞寛(以下、乾) マイボールの質です。それを上げなければいけないというのは日本サッカーの課題ですが、本当の意味でポゼッション能力を向上させるためには、普段からハイプレッシャーが必要です。日本では、その能力の向上をディフェンスを抜きにした状況で求めすぎてきた気がします。国際試合が終わると必ずJFAからテクニカルレポートが出てきますが、出てくるのはいつも「プレッシャーの中での正確なプレー」です。日本の環境において、ハイプレッシャーが不足しているという現実を今回の研修で改めて感じました。攻撃の改善を要求する前に、守備のレベルをもっと上げないと本当の意味での攻撃の改善はできません。

 今回、スペインでジュニアユース、ユースの年代も見てきましたが、ものすごく忠実に守備のタスクを果たしながら、同時に奪った後での攻撃の質を高めていました。攻撃と守備が常に表裏一体化している日常があって、その切り替えもここが境目だというその境目が見えなくなってきています。ボールを奪った瞬間の攻撃だとか、失った瞬間の守備だというけれど、どこがその境目なのかというのが本当に見えないくらい連続性が高まっていますし、連動性もさらに一段と質が上がっている。バルセロナがなぜあれほど簡単に囲い込んで奪えてしまうのかというと、ボールを失った後大体3秒くらいでボールを取り返す作業が達成されている。もしくは、ボールを失った位置から10メートル以内のところで奪い返すシーンが度々繰り返されている。これは決して偶然に成し得ていることではなくて、意図的に組織的にやっていることです。でも、それを遂行するためには、高いレベルの体力、集中力が求められる。そうした個々の力がグループやチームの力に変わるわけで、その質が一段と高まっているなと感じました。

 日本がそういうものを個別に考えて、指導しているとすると、世界基準に近づいているという評価を果たしてしていいのだろうかと思います。ある意味で世界の流れ、方向性に日本が距離を置かれてしまっている部分があるのかなとも思いました。日本の育成組織、システムの改善はここ10年くらいで本当に成果を挙げたと思いますが、その中で育っている選手たちの質はどうなのか。19歳以降からトップにつながる仕上げの育成ができているのか、という検証を改めてしないといけないと思いました。

 今回、スペインBチームの指導者の目線で話を聞いても、やはり「18歳で完成された選手などいない」と言います。19歳以降に、人間的、精神的な成長も含めて本物のサッカー選手というものが育成されていくので、18歳までを育成と考えてしまっている日本の現状というのはどうなんだろうと思います。あと3年くらい延ばして、U-20や五輪代表までも育成の延長線上、一つの育成の機関として見る根本的な見直しがあってもいいのではないかと思いました。

――確かに日本では、ユース、18歳までは育成という認識を誰もが持っていますが、プロ入りした選手を筆頭に19歳以降の選手は「育成年代」として捉えていない現状があります。

 育成においては、ボトムアップもプルアップも両方必要です。でも、プルアップしたはずの選手が本当にもう一段上の環境でサッカーをできているのか。あるいは、今その選手が抱えている課題にそのゲーム環境はフィットしているのか。そういう部分が、日本ではあまり問われていません。試合の水準や試合数、トレーニングの量や強度も、その選手にフィットしていて初めて伸びる。どれほど能力が高いと言われる選手でも、プロでいきなりスタメンにはなれないわけですし、そこをつなぐため選手にとって一番適正なゲーム、育成環境というのは何だろうというのを19歳以降であっても細かく見てあげなければいけないと思います。

 だからこそ、J1のトップチームで契約したとしても、初年度からJ1やJ2のクラブにレンタルで出るといったことがもっと模索されてもいいはずです。今回、スペイン5部リーグでプレーするような選手たちでも、そこをステップに3部、4部と上がっていく現状を見てきました。また、トップチームに上がっていくようなシンデレラボーイも実際にいるわけです。ユースを卒業した選手がBチームをステップにして、トップに上がっていくというシステムが欧州にはきっちりありますし、Bチームは18歳のユースとトップチームをつなぐ役割を果たしています。Bチームは「トップに上がれないダメな選手」を育てているわけでは決してなくて、本物の選手を作る母体がBチームであるということです。そのBチームに相当するものが日本のプロの中では欠落している。それを今、結果的に大学というカテゴリーがバックアップして、いろいろな受け皿で選手たちを育成しています。

 今、大学がJリーガー輩出の実績を上げていて、代表での大学出身選手の数も増えてきています。そういうことが現実的に流れとして起きているわけですから、19歳以降の強化、受け皿を踏まえた上でそこで何ができるのかをもう少し細かく能力に応じてセットする必要があるなと感じます。日本では、「プレーヤーズファースト」、「選手を大切にしましょう」と言っているのに、あまりにも19歳以降の選手を無駄に扱っているのではないでしょうか。ユース、18歳まで手塩にかけて育てた選手をトップに上げて飼い殺しのような形にして、2、3年で解雇している現実はプレーヤーズファーストでも何でもありません。例えカテゴリーが下がってもその選手に90分間プレーさせる、そのゲームを用意するということが、本当のプレーヤーズファーストなのです。

つづきはメルマガ本文にて

サッカー的行動様式から決断した欧州取材 

2011年03月30日配信のメルマガより抜粋

 私は3・11以降の日本は、待ったなしで『サッカー的行動様式』が求められる時代に突入したと考えている。プロ野球のセ・リーグが開幕時期をめぐり国民を敵に回しながら後手を踏む間に、素早くJリーグの延期と29日のチャリティーマッチ開催を決めた日本サッカー界には、官僚思考ではないサッカー的行動様式が備わっている。誰かに何かを決めてもらうのではない。他人の指示を待つのではない。自分で判断し、動き、行動の責任を負うこと。例え監督の指示とは異なるプレーであっても、それがチームにとって、自分にとってプラスになるのであれば自らの責任で決断する。試合に負けてから、失点してから「でも、監督の指示通りやりました」と言い訳する人間は真のフットボーラーではない。


 国としての状況としてはネガティブだが、どの道この国は思考停止や責任転嫁に結びつく官僚思考のままでは立ち行かなくなっていたはず。「まだ、大丈夫だろう」と高を括って楽観視していたら、突然目の前の危機に放り込まれてしまった。こうなってしまった以上、「行政府はどうしてくれるんですか」、「どうしたらいいのですか」と怒りを抱えて待つのではなく、一人一人が今できることを粛々とやっていくしかないだろう。


 私の場合、こういう状況になったからといって仕事が減るわけでも、仕事を失う不安を抱えるわけでもない。もちろん、サッカーをしている場合でも、サッカーを楽しめる生活でもないという人が多くなっている現状であるため、仕事の総量は減るかもしれない。このメルマガの読者も、多少は減ってしまうだろう。しかし、フリーという立場で働きながら不安や危機、リスクといったものを前にずっと戦ってきた。自慢したいわけでも、過信しているわけでもなく、そうした危機に対して対策を講じて生きているということ。それはサッカーを通じて身につけた思考であり行動様式だ。


 私にできることは、サッカーを通した仕事。国内での取材を通して被災地に向けて「がんばろう」と言う声を集めることもできるが、今この段階での自分の役割ではないと考えた。だから、昨日のチャリティーマッチの取材にも行かなかった。恐らく、今自分がすべきことは、日本国内で恐ろしい地震と原発事故を経験した人間として、日本国内の状況と日本国民の心境を踏まえた上で海外(欧州)に出ていき、取材活動を通して海外の人たちにリアルな日本の現在(いま)を伝えること。それを通して、日本の皆さんに勇気と元気を与えることだと考えている。



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