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 2007-11 

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閑古鳥が鳴くメスタージャ 

2007年11月28日 CLバレンシア対シャルケ戦のメスタージャスタジアム1
【28日CLシャルケ戦約10分前のメスタージャ・スタジアム】

閑古鳥が鳴くメスタージャ。

「Mestalla nunca falla」

の言葉(メスタージャは裏切らない=熱烈な応援がある)は何処へ…

CLシャルケ戦でUEFAが発表した観客動員数は、「29,232」人。間違いなく今季で「最も大事」「ファイナル」とも呼べる試合でこの動員数では…。

確かに、後半に入って試合展開と共に圧倒的な応援、声援があってチームを後押ししたのは間違いないですが、あれが5万人の声援だったらきっと違ってたんでしょうね。本当にそれは残念でした。

2007年11月28日 CLバレンシア対シャルケ戦のメスタージャスタジアム2
【28日のCLシャルケ戦でドイツから応援に駆けつけたシャルケサポーター席】

一番座席が埋まっていたゾーンは勿論、シャルケのサポーター席。


2007年11月28日 CLバレンシア対シャルケ戦のメスタージャスタジアム3
【28日CLシャルケ戦、試合前のCLイムノが流れている時のスタジアム】


2007年11月28日 CLバレンシア対シャルケ戦のメスタージャスタジアム4
【28日CLシャルケ戦、試合前にバックスタンドに掲げられるはずだった人文字】

本当は「Passio」という人文字がバックスタンドに踊るはずでした。

バレンシア語で「Pasion(パッション)」という意味。

このガラガラのスタンドでは人文字など浮かび上がるはずもありませんでした…。


2007年11月28日 CLバレンシア対シャルケ戦のメスタージャスタジアム5
【28日CLシャルケ戦でのゴール裏】

今回ばかりはファンを批判する気にはならないんですよね。

前から言ってるようにバレンシアはレアル・マドリー、バルセロナと違い、年間シート保有者でもCLの試合チケットは購入する必要がある。

クラブはこの試合前、「3万5千枚を売った」と発表していました。

実際には3万人も来ていない。

つまり、チケットを買ったのにスタジアムに足を運ばなかった人が多かったということ。

その大半は年間シート保有者でシーズンの初めの段階でグループリーグホーム3試合のパックチケットを買った人たちなのでしょう。

リーガのホームゲームでも年間シートで大半の座席は埋まっているはずですが、実際にはスタジアムには空席が目立つ。

もう、それだけ地元のファンはスタンドでバレンシアのサッカーを観るのが“辛い”と思っている。

今朝(30日)の『スーペル・デポルテ』紙でもこの問題が大きく特集されていました。

あるファンからのこんなコメントも載っていました。

「まだスタジアムに足は運んでいるが応援は出来ていない。毎回、かなり努力してブーイングしないよう、野次を飛ばさないようにしている」

勿論、辛らつなコメントも多いですが、地元のファンでこういう人は多いんだと思います。

そういう意味でもこういうコメントを聞くと少しジーンときてしまう。シャルケ戦後も「Yomus」の連中は「Jugadores no sienten colores]と連呼してましたが、大半のファンは何が原因か誰が責任者かちゃんとわかっている。

「自分の生まれた、愛するチームにブーイングするくらいならスタジアムに行くのはやめよう」

と思っている人が多いというのが今のバレンシアの現状です。スペイン人、バレンシア人の気質を少しなりとも肌で感じている自分としてはこういう考えもよくわかるし賢明だと思う。


とうとう、地元紙では「ソレールの3年」を名指しで批判する論調になってきました。昨日、今日のスーペル紙がこれだけバレンシアの会長を批判しているのには少しびっくりしました。

『アス』なんかは猛烈に(たまに感情的に)クラブ批判するメディアなのでまあ、言ってることはわかるのですが機関紙のスーペルまでがこうなるとはもう完全に「堪忍袋の緒が切れた」状態なんでしょう…。

日本のサッカーファンが海外サッカーを観る場合、試合中心、ピッチの上の事象だけを拾うことになるのでどうしたって戦術、システムに偏った見方になってしまいますが、実際に現地に住んでいるとそうした要素は結局表面上のものでしかないことに気づきます。

それが良いのか悪いのか、自分には判断し兼ねますが今のバレンシアのようなクラブを見ていると正直「見たくないのに見えてしまう」ことが多い。

やっぱり、健全なクラブ経営がベースにあって一貫性と落ち着いた環境の中で現場が動いていかないと勝てるチームも勝てなくなる。それがよくわかったし、こうなる前からわかっていただけに余計辛い。

バレンシアに数年しか住んでおらず、長年見ていない自分でさえこうなので、人生の大半をバレンシアと共に生きてきた地元のファンの心中は察するに余りある部分もありますね。

多分、どんなにやり手のライターや記者が今季のCLでのGL敗退やローゼンボリ戦での2連敗を分析しても戦術、システム的な面だけでは絶対に本質は突けない。結局、そうした背後にある「Circunsutancia(大きな何か)」がうごめいてチームや選手の心理状態に大きく影響してしまっているので。

バレンシアのソレール会長。

彼の就任から3年半で5人の監督、7人のSD。

1億8700万ユーロ(約302億3000万円)を使って28人の補強。

獲ったタイトル「ゼロ」。

いや、『アス』によれば「ナランハ杯」「コンケリドール杯」「トーマス・クック杯」の3タイトル…。

CLグループリーグ敗退2回。

「バレンシアのため」を思って働いているのは理解しますが、この現実を見て下さい。

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ゼロからのスタート 

とうとう貯金がなくなりましたね。「ドブレテ」「カウンターサッカー」のバレンシアが。

ここからはゼロからのスタート。クーマン監督と共に新たなサッカーを構築していく必要があり時間もそれなりにある。

今季はリーガ4位以内に入れば十分評価できるでしょう。自分はそれが達成できなくとも批判はしないでしょう。

シャルケに勝てず0-0のスコアレスドロー。CL敗退決定と共にUEFAカップ入りもまあ選手やチームはわかってます。

前後半のロスタイムにあったマルチェナ、シルバの決定機。

やっぱり入らないんですよね。ゴールや運というのはやっぱりそういうものだと思うから。

ガラガラのスタジアム。今夏に約80億円を補強に使って監督交代、CL敗退のチームを作ったクラブ首脳陣、フロント。1人少ない状態になってやっとファイティングスピリットを発揮し奮起したチーム。

やっぱり運というのはそれなりの道を歩んでいないと転がってこない。

冷静な目で見てくればとっくの昔にわかっていたことだけれど、この敗戦、CL敗退でもう本当に“ゼロ”の状態になってしまった。

ファン、フロント、選手、監督、マスコミ

ここからは全て同じ方向を向いてゼロからスタートしていってもらいたいですね。

今季最初(?)のファイナル、シャルケ戦 

CL第5節 シャルケ戦予想スタメン
【28日に行われるCL第5節 シャルケ戦の予想スタメン】

【ローゼンボリ、ラシン戦の敗戦でシャルケに余裕】

ラシン戦の敗戦、相当ショックだったんでしょうね。翌日の練習、選手は勿論、監督、コーチ陣がちょっと暗かったです。

とはいえ、そう暗くもなっていられないシャルケ戦。正直、シャルケは結構「勝てるよ」と思っているんでしょう。昨日、スロムカ監督が「ローゼンボリがメスタージャで勝つためにはどうしたらいいか教えてくれた」とか言っているので。

「舐めるんじゃねーよ!」と選手には奮起してもらいたいですが、シャルケ側の思惑も確かに当たってますからね…(苦笑)。


【自分ならジギッチ】

正直、今のチーム状態(監督交代があったばかり)で戦術的な駆け引きをして相手に勝つのは難しいと思うので(ラシン戦でそれは明白になった)、自分が監督ならこの試合前に徹底的にジギッチを使うアーリークロスの練習しましたね。

ボールは持てるでしょうが、今のバレンシアは引いた相手を崩せない。ようするに「持たされて」しまう。バルサだってスペイン代表だって同じ課題を持ってそう簡単に引いた相手を崩せていないので中盤の選手のタイプや質が異なるバレンシアでは尚更高い壁となることは明白。

よって、「もう勝つしかない」この試合、ホアキン、ビセンテにボールが入ったらとにかくジギッチめがけてアーリークロス。そして、徹底的にセカンドボールに集中する。まあ、そんなサッカーは褒められないでしょうが、そんな批判はどうでもいい。「勝つしかない」のですから。こうした決戦でこのチーム状況となれば自分が監督ならそうして戦います。

意外と通用すると思ってます。(相手がそれに慣れてくればビセンテ、ホアキンなどサイド深くへ突破したり、怖い相手がDFラインを下げバイタルエリアが空いてくると思っているので)

というか、バレンシア。せっかくジギッチを獲得した以上、「それを戦術にしましょう」とまでは言わないものの少なからず彼を生かした攻撃パターンは練習して然るべきかな、とはキケの時から思ってます。キケもクーマンもこうしたジギッチが入った時を想定しての攻撃パターン練習は一切なし。まあ、バレンシアになれば駒の1つですが、そうは言ってもジギッチは特別なんですよね…。


【クーマン監督はあくまでパス回しの精度を求める姿勢】

昨日の会見で4-3-3(3CH)へのシフトチェンジを明言したクーマン監督は今週も徹底的にボールポゼッションやミニゲームで「ボールをつなぐ」練習をしておりました。

これまでのバレンシアのサッカースタイルからすると本当に180度の変化なので選手がスタイル、戦術を吸収するまで結構時間がかかります。勿論、変化は練習からも見えてきてるんですが…。


【気になるスタメン、エドゥ先発へ】

まあ、ジギッチだとかヒルデブラントだとか先発起用であれこれ言うことはしません。

「ピッチに出る11人、バレンシアを死ぬ気で応援します!」

これ、今の率直な気持ち。これだけ。

ただ、エドゥにはやはり期待したい。正直、まだ試合勘やスピード(フィジカルと頭)不足は否めませんが、クーマン監督はマヌエル・フェルナンデスではなくエドゥを先発に使うことになりそうです。

復帰したばかりでいきなり過度な期待となり申し訳ないですが、エドゥならやってくれるでしょう。


【セットプレー】

昨日の非公開練習の大半はこれ。

クーマン監督がシャルケのセットプレーに警戒していることもあって攻守両面でしっかり対策した様子。


【怖いカウンター】

バレンシアがボールを持つ(持たされる)ことは確実なので、怖いのはカウンター。

シャルケはどうもクラニイの1トップ気味でくるようなのでやはり彼には最大限の警戒を。

ということをかなり前から想定して、私はフットボリスタのプレビューで「キーマンはアルビオル」と言っているのですが、まあマルチェナ、エルゲラのセンターバックコンビとなるでしょう。

これについてもさっき言ったように、「出るからには信じて応援します」。確かに、マルチェナのコンディションは良いですからね。まあ、イエローカードもらうのは彼の場合“想定内”なので、ロンドンでのチェルシー戦はチョリとエルゲラになると予想してますが…(苦笑)。


【常に楽観主義】

私は結構このタイプ。「2連勝できるでしょ。決勝Tいけるでしょ」と本気で思ってる人です。

その分、ダメだった時の落胆は大きいでしょうが、悲観的に冷めた目でみるより点を奪った時、勝利した時の雄叫びは大きくあげられる。

そういや、今年はまだメスタージャでやったCLの試合で勝ってない。

寒くなってきたバレンシアの夜空に向かって勝利の雄叫びあげるぞ!

ピレスにフットボリスタを献本 

フットボリスタ(No.047 10.17発売号)を手にしたビジャレアルのピレス
【フットボリスタを手にしたピレス photo by Ichiro Ozawa】

先週、久々にビジャレアルまで行って来ました。

そして、ピレスfootballista(フットボリスタ) No.047(10.17発売号)を手渡してきました。

しかし、この笑顔…。「スマイルプリーズ」なんてお願いしてないのにこの笑顔ですからね、ほんと良い人ですよ…(感激)。

「なかなな良い感じで(写真が)出ているね~」と喜んでくれておりました。ピレスさん、改めまして「ムチャス・グラシアス」。

また、日本人記者としては媒体が日本で発売されるものであり、日本語という壁があって取材をさせてもらった選手が実際に媒体を目にする、手に触る機会がないからこそ足を運んだ際にはなるべく手渡しで記事と「ありがとう」と感謝の気持ちを届けたいと思っております。勿論、そうした媒体を毎回送って下さる編集の方々にも感謝、感謝です…。

ビジャレアルのピレスとカソルラ、ミニゲームでのシーン
【ミニゲームでのピレスとカソルラ photo by Ichiro Ozawa】

ビジャレアル恒例のミニゲームではピレス、カソルラ組が大爆発。この2人が一緒のチームとなればほぼ無敵状態かもしれません…。


ビジャレアルのMFブルーノ
【ビジャレアルのMFブルーノ photo by Ichiro Ozawa)】

この日は、代表ウィークで代表組は不在でしたが久々に練習の様子をみると、この人の成長振りが顕著にわかりました。

プレーが(顔も)地味なMFブルーノ。カンテラ(下部組織)出身の彼はホシコのけがによりマルコス・セナとダブルボランチを組むスタメンです。

今夏、鳴り物入りで加入したフランス代表マブバがいるので「何でブルーノなんだ!」と批判が出そうですが、ブルーノの練習でのプレーぶりを観ていたら私が監督でも絶対ブルーノを使いますね。マブバが悪いとかまだ適応できていないという問題じゃなく、ブルーノのプレーレベルと戦術眼が非常に高い。

昨年はカンテラのマルコス(現レクレアティーボ、今年は登録名「マルキーニョス」)ばかりに注目が集まり、ブルーノは目立ちませんでしたがたった1年ですっかりビジャレアルの中盤を背負える選手に成長しましたね。正直、驚いた!


前節首位に躍り出るチャンスは逃したとはいえ今季は開幕から好調をキープ。そのお膳立てをしてあげたのが他でもないバレンシアというのが何とも皮肉ですが、まあバレンシアがお手本にしたい良いサッカーしてます。

ペジェグリーニ監督の練習の特徴は「1つのメニューをじっくり行う」こと。あれこれ色んなメニューをこなすこともなければ、1つのメニューであれこれ設定を変えることもない。

選手にとってはもしかしたら退屈かもしれない。

でも、やっぱり長くやっているうちにクオリティが上がっているんですよね。こうした練習での「一貫性」というのもこの監督の持つ良さなのかもしれません。(当然、それをしっかりこなせる選手の耐久性も高く評価したいです)



ビジャレアル、ロベール・ピレスインタビューの掲載された
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ガビラン、ラシンへレンタルか 

ガビランが冬の移籍市場でラシンへレンタル移籍されることが濃厚。

ここまでリーガで3試合の出場に留まり規定の5試合以内(でなければ冬の移籍市場で国内移籍できない)はクリアするものとみられている。

さて、ラシン戦でまたもや召集外になったガビランにヘタフェのアンヘル・トーレス会長が激励の電話を入れてくれたという。自らのクラブの選手ではないのにこの余裕と人間的な器の大きさ。

バレンシアの首脳陣からしたら「余計なお世話だ」なんでしょうが、ガビランからしたらやはり嬉しかったんではないでしょうか。

レンタル移籍していたヘタフェ時代には素晴らしい活躍をみせていたガビランにトーレス会長は「君の能力はわかっているから焦らず頑張りなさい。そしていつでもヘタフェに戻ってきていいから」と言ってくれたそうな。別に唾を付けるような目的ではないのは明白です。

前節のサラゴサ対ヘタフェの試合も観ましたがやっぱりヘタフェは良いサッカーしている。グラネロ、デ・ラ・レッドら今季加入の若手選手も本当に良いパフォーマンスをみせているし若手がしっかり成長するクラブ、チームですね。

ラシンのマルセリーノは中盤右サイドの補強を希望しているようですが、バレンシア戦後にバレンシアの番記者たちに質問され「ガビランのような選手が来てくれればそれは嬉しいに決まっている」と語っているそうな。

そのマルセリーノの評価、これまでも高かったけれどこのバレンシア戦での勝利もあってもう高いどころの騒ぎではない…。

昨晩、あるラジオ番組で「ユーロ本大会後のスペイン代表監督は誰がいい?」という討論でベニテスと同じく「マルセリーノ」の声が多かったです。

ホルヘ・ロペス、se lo merece 

見事にマルセリーノ・ラシンにしてやられましたね。戦術的な面からしたらマルセリーノは「してやったり」以外に表現のしようがないでしょう。

ボールポゼション、攻撃サッカーへの移行段階のバレンシア、クーマン監督の仕事はまだまだたくさんありそうです。

まあ、この試合はバレンシアどうこうではなくラシンの良さを褒めましょう。

そして結構予想していたホルヘ・ロペスの活躍。「se lo merece(それに値する)」でした。

正直、昨年までの扱いは不満があったでしょう。監督に言いたいこともあったでしょう。

ただ、ホルヘはこれまで一度たりとも不平・不満を言ったことはなく、この試合前もたくさんのバレンシアメディアから取材を受けてましたが、一切バレンシアでの扱いに不満を示していませんでした。

やはりそういう選手というのは絶対にチャンスが来て、そのチャンスをものにすることができる。それを実証しているのが今のホルヘ。

この試合、積極的にシュートを狙う姿勢を示していたことからも彼のこの試合に対する意気込みは伝わってきましたね。本当に良い恩返しをしてくれたものです。負け試合でしたが、彼に決められた決勝点なら何か嬉しさも混在してしまいます。

ムルシアのレゲイロを見ても思うのですが、やはり選手というのはそのクラブ、チームで「俺の居場所がある」と感じることが何より重要なんでしょう。

そういう意味で昨年のレクレアティーボでもかなり多くの選手をつかいこなしていたマルセリーノは選手の使い方、“のせ方”が上手いんでしょうね。

0円でラシンに移籍したホルヘ・ロペスが大活躍し、30億円でバレンシアに移籍したマヌエル・フェルナンデスが全く活躍できず。

これだからサッカーは面白い。

今後も密かにホルヘやラシンの活躍を願ってます。

故郷に錦を飾ったシルバ 

2007年11月21日 スーペル・デポルテ紙のシルバ記事
【21日のスーペル・デポルテ紙に掲載されたシルバ関連記事】

遅ればせながら…、21日にラス・パルマスで行われたユーロ予選のスペイン対北アイルランド戦でシルバが故郷に錦を飾りました!得点こそなかったですが、良い活躍を披露していましたね。

21日の『スーペル・デポルテ』紙では2ページ丸々使ってシルバのおじいちゃん、おばあちゃんを取材。自宅訪問取材でしたよ。ちなみに、この日は全国紙の『マルカ』でも同じく自宅訪問の取材記事がありましたが、やっぱりスーペルは違う。深い!マニアック!愛情たっぷり!と3拍子揃ってました。

しかしまあ、このおじいちゃんの嬉しそうな笑顔…。

ちなみにこの祖父母はシルバパパ、フェルナンドのご両親になります。おじいちゃんはその名も「フェルナンド」。シルバパパ、シルバじいちゃん共に「フェルナンド」です。おばあちゃんは「アントニア」さん。

何でも、祖父母共にシルバの試合は生観戦しないとか…。この代表戦も「ビデオ録画して後で観る」とのこと。

理由は?とスーペルの記者が聞くと、

「もう怖くて怖くて観てられんのよ。ようさんタックルを受ける子だし、担架で運ばれでもしたらどうしようかと思ってね…。だからいつもビデオ録画して試合の結果と、孫にケガがなかったことを確認してから観ることにしてるんよ」

とおばあちゃん。

ウルウル…(涙)。「わかるなあ、その気持ち!」と言う人も多いでしょうね。

そのシルバですが、かなりのじーちゃん、ばーちゃん子だったようです。

「うちらがよくダビドを預かっていた。ママは働いていたし、あたしらが学校の送り迎えをしていた。ママが夕方迎えに来ても、『帰らない』とダダをこねることがあってねぇ…」

さて、この試合ですが当然パパ、フェルナンドも故郷に戻りスタンド観戦しております。21日、午前の練習を終えて急いで飛行機に飛び乗り息子が故郷でプレーする代表戦を観るためにラス・パルマスに帰ったそうな。

恐らく、シルバママや弟は先に帰ってくつろいでいたのではないでしょうか?

シルバは今回、フェルナンドじーちゃん、アントニアばーちゃんとじっくり会えなかったでしょうが、クリスマス休暇で戻った際にはゆっくり代表戦のネタで盛り上がって下さいまし。

そして、シルバ、じーちゃん、ばーちゃんのためにも早くバレンシアやスペイン代表にタイトルをもたらしておくれ!

ミゲル、モレッティが欠場でどうなるサイドバック 

25日のラシン戦、さて、サイドバックをどうするか。ミゲル、モレッティがケガで欠場決定。現状ではサイドバックをこなせるのはカネイラのみ。

アングロ隊長が右サイドバックに入り、カネイラが左というのが一番多い予想。アルビオルを右サイドバックで使うというオプションもあるでしょう。

昨年であればカンテラから選手を引き上げセッラが出てましたが、今季はリージョなどまだユース上がりで経験不足の若手選手が多い。さすがに昨年まで高校世代、今年になって3部のリーグを経験したばかりの選手をいきなり1部で抜擢するのはリスクが高い。

クーマン監督もカンテラの試合などをチェックして選手をみてはいるもののさすがにここでカンテラ抜擢はないでしょうね。

さて、あと注目が集まる冬の移籍市場での左サイドバックの補強ですが、名前が出すぎていて逆に今は具体的な名前が挙がってこない現状です。

今朝のスーペルでは「ウルグアイリーグで探している」との記事もありましたから、とうとう南米あたりに目を向け始めているのでしょう。

この冬で獲得するなら完全移籍ではなく、半年間のレンタルでの補強がバレンシアとしては理想。恐らくシーズン終了後にデル・オルノが戻ってくることになるでしょうから。

以前、フランスリーグから連れてくる可能性が高いとはいえ、今後もあちこちから名前が挙がってきそうですね。

スペイン代表、ユーロ予選突破 

スウェーデン云々ではなくこの試合は純粋にスペインが強かったと言っていい試合でしょう。素直に喜ぶと共に、ユーロ本大会もこのサッカーを期待したいですね。

4-1-4-1が機能したのは実はアルベルダがいるからなんですよね。シャビ・アロンソやマルコス・セナでは多分1アンカーは無理でしょう。バレンシア贔屓の人間だからということもありますが、彼には影のMVPをあげたいですしこういう縁の下の力持ちにもスポットライトは当てておきたいですね。

バレンシアの選手を中心に振り返ると、マルチェナは完全にセンターバックとして生き返りましたね。無駄なファールや露骨な演技が目に余ることもある彼ですが、さすがにそうした経験を積んでクリーンな駆け引きができるDFになってきました。昨年のインテル戦での挑発行為を反省してくれての成長だと思いたいですね。

シルバもイニエスタ同様に運動量が素晴らしいので本当にどういう使われ方をしても生きる。守備の意識も高く何度もペナルティエリア内に戻って守備してましたから、それはキケから学んだ意識とプレーで彼の可能性を広げたといってもいいんでしょうね。

話しをそらすとイニエスタ。もうスペイン代表ではすっかり中心ですが、バルセロナでもこのポジション、扱いになればバルサの危機はあっとうい間に去るのでは!?と私はずっと思ってます。

ムンド・デポルティーボやスポルト紙が1週間続けてイニエスタを一面トップで使うくらいの扱いすれば今季のバルサは復調して優勝街道まっしぐらになるのではないでしょうか…(冗談のような本気…)

レバンテ戦でメッシ、アンリ、イニエスタの3トップを目の当たりにしてからもうロニーが絶好調でもエトーが復帰するまでバルサの前線に欠かせないはイニエスタだろうな、と思ってますから。

シルバ、イニエスタのプレーでわかるようにポゼションサッカーで大切なのは前線を“硬直化”させないこと。ボールを持っているとどうしても楽をしようとして動きを入れず足下へのパス回しをすることに走りがち。すると徐々に「ボールを持たされる」状態に陥るのですが、彼ら2人は必ず動いてボールをもらうので結局前線やチームが硬直化せず、人とボールが動く躍動感あるサッカーになる。

この試合、ライカールト監督がみていたら「困るなぁ」と思いながら私は試合を観ていましたけどね…。

ビジャも持ち味の“上手さ”を披露していたのではないでしょうか。この人、本当に足下の技術があるので練習とかをみていてもたまに「ゲームメイカーやれるな」と思うんですよね。とにかくセンスがある。

1トップで完全に引いた相手の守備陣形では自分が相手の背後でスルーパスをもらうのはほぼ不可能だと理解しているので、頭を使って自分がポスト役となり背後にスペースを作る意図を持ってプレーしてました。そこをイニエスタなんかがちゃんと突くからこそビジャの動きも生きてくるんですけどね。

バレンシア勢で唯一心配なのは出場のなかったアルビオルではなくホアキン。

スペイン代表もこういうサッカーをしてくれば別にホアキンのドリブル突破やサイド攻撃が必要じゃなくなってくる。こういうチームの中でホアキンが生きるためには「オレが、オレが」のドリブル突破プレーではなく、チームのリズムに合わせてダイレクトや少ないタッチでパス&ゴーするプレー。

そうした時にホアキンはまだそれを把握して実行できるまでの戦術理解度が足りない。ベティス時代からずっと自分が主役で自分を中心とした中でサッカーをやってきた選手だと思うので、もう少し「自分を生かすためには自分を使ってもらう方法がある」と知る必要があるんでしょうね。自分1人でやれる能力は確かにありますが、使ってもらって生きることでプレーに幅が出てきます。

そういう意味ではむしろ左のリエラの方が戦術眼は高い。柔軟性があるのでドリブルでしかける局面と流れを大事にして簡単にはたく局面を理解しながらプレーできる。

案外、今のビセンテもホアキンの傾向があるのでこの2人が今の代表で活躍し定位置を確保するためにはそうした柔軟性がポイントでしょうね。そういう意味ではクーマンサッカーは彼らにとってもってこいかな、とも思いますが。

いずれにせよ、自分はこのスウェーデン戦からスペインのポゼションサッカーの進化形をみた気がするので本大会でもこの戦い方をベースにとことんまでこの特長を生かしたサッカーを志向してもらいたいです。

文句も批判も言ってきましたが、アラゴネス監督にも「おめでとう」と「ありがとう」の二言。セットプレーを大事にしてそれを得点に結びつけることができるチームは案外スペイン人監督には少ないんですよね。この監督、スローインからの攻撃練習もしたりする人ですから意外に緻密。

積みあがりつつあるものがあるのでドイツW杯のような迷采配がなければ良いところまでいけるかもしれませんね。あとは主力にけが人がないことを願いましょう。

ヘタフェのパブロに欧州中が注目 

今季、パジャルドと共にヘタフェに移籍したパブロ・エルナンデス。

そういえば、2シーズン前のオサスナとの最終節でキケ監督の下で1部デビューしたんでしたね。そのオサスナ戦前後でアジャラさんの契約延長がこじれたってこと、アギーレ・オサスナにイケイケサッカーを展開され完敗だったという苦い思い出もありますが…。

開幕からレギュラー定着はおろか、セットプレーも任されている彼に欧州のクラブが熱い視線を送っているとのこと。今朝(16日)のスーペル紙ではスペイン、プレミア、イタリアなど12のクラブが身分照会を行ったとしています。

移籍はレンタルではなく一応完全移籍。

ただ、バレンシアは買い戻しオプションを保有しており、1年後なら100万ユーロ、2年後なら200万ユーロ。

ヘタフェはリーガでも復調してきましたし、UEFAもトッテナムに勝ち良いスタートを切ってます。そのチームと共に成長してバレンシアに戻ってきてもらいたいですね。

キケは休みを終え世界のサッカー観戦へ 

知り合いの記者から聞いた話しでは、キケは家族との休暇を終えて世界のサッカー観戦ツアーを敢行するそうな。CLを中心に欧州を周り、練習見学などもするんでしょうね。まずはプレミアでしょうか!?

また、今後の監督業に向けてスタッフ探しも同時進行で行うとのこと。

もしかしたら、来月のFIFAクラブW杯を観に日本に行くかもしれませんね。今夏に実現しなかった日本行き(バレンシアでのツアー)について「個人的には違う文化を知りたいから楽しみなんだ」と行ってた彼ですから。

たっぷり修行して来年どこかのクラブを率いてくれることでしょう。

ファンデのトッテナムがビジャ獲得へ!? 

「セビージャと契約が残る選手を狙うことはしない」

と宣言していたトッテナムのファンデ・ラモス監督。まあ、あんな退団の仕方をしてパロップだ、アウベスだ、カヌーテだ、なんて言えないでしょうね…。(多分、引き抜きたいんだろうけど)

ということでファンデが狙うのは、

GK:カシージャス(レアル・マドリー)

MF:チャビ(バルセロナ)

FW:ビジャ(バレンシア)

との噂。カシージャスに4000万ユーロ(約65億)ですか…。ビジャにはいくらの値を付ける!?

いずれにせよ、トッテナムは今後ベニテス・リバプールのように徐々にスペイン人化していくのでしょうね。今後の動向に注目です。

マヌエル・フェルナンデスを心配する声 

今日(14日)の地元紙はどこもルイスSDがマヌエル・フェルナンデスの代理人と話し合いを持ち、彼の適応・パフォーマンスを心配している件について報じてました。

13日、マヌエル・フェルナンデスの代理人の部下さんたちがパテルナ練習場に来てルイスSDと会談。ちなみに、彼の代理人はポルトガルのみならず欧州でも敏腕とされるホルヘ・メンデス。モウリーニョ、C・ロナウドといった代理人も務めております。(バレンシアではウーゴ・ビアナの代理人でもある)

クーマン監督となり練習に1時間半遅刻したのはまあ、誰にでもある寝坊でしょうが、彼の適応の悪さやサッカーへの意欲といった点は問題視されております。(まあ、適応が悪いというかその“意欲”があるかどうかの問題でしょうね…)

例えば、セビージャ戦後の深夜にキケ解任が事実上決まりましたが、マヌエル・フェルナンデスは翌日練習場に来るまでキケが解任になったことを知らなかったそうな…。彼はセビージャ戦に欠場しているとはいえこの状況から推測して自宅で試合を観ていたかすらも怪しいと言えそうです。

あと、長引いていた怪我についても然り。内転筋の怪我で持病の恥骨炎ではなったとされていますが、チームドクターの当初の診断ではすぐに復帰できる類の筋肉トラブル。ただ、予想以上に復帰に時間がかかったのが実際のところ。

通常、ビジャもビセンテもエドゥも怪我人は多くの場合午前・午後と1日2回パテルナに通いリハビリに努めるのが通例ですが、マヌエル・フェルナンデスはどういうわけか午前出勤のみで一部では午後出勤を拒否していたとも噂されております。

逆に模範的な選手を挙げるならマルチェナ。

スペイン代表組は今日14日(水)からマドリッド集合でバレンシアの代表選手は土曜の試合後、3日間のオフだったのですがマルチェナは13日(火)にパテルナに顔を出し回復トレーニングをしています。

別にオフ返上が良い悪いと言いたいのではなく、それだけ自身の体に気を遣って自分なりにケアしている証拠。

残念ながらマヌエル・フェルナンデスからはそうしたケースが見えず、その意思があるのかどうかかなり怪しいレベルにあると言えます。その辺りは現地で記事にこそなってないですが、現場の記者間でも危惧されております。

だからこそ、ルイスSDもその心配を彼の代理人関係者に話し、今後のパフォーマンス向上のためにもう少しサッカーや自身の環境作りに集中するよう求めた模様。

正直、今回のポルトガル代表選出は個人的に「?」。代表入りできるパフォーマンスをバレンシアで発揮していないと思っているので、今回の召集で彼に悪い影響が出ないといいですね。ぶっちゃけて言うならバレンシアに残ってたっぷりクーマンにしごかれる方が良かったのでは!?と思ってます。

とはいえ、能力が高いのは練習で見ていてもわかります。その能力を発揮するためにも課題はメンタル。素行が悪い選手ではないですし、人間的にも決して悪い人間ではない。

それだけに、今後変な方向に曲がっていかないようチームやクーマンにはしっかり指導していってもらいたいですね。期待はしてます。

バレンシア、カデテBのペジェグリーノ監督 

バレンシア、カデテBのペジェグリーノ監督_練習風景1
【バレンシアのカンテラを指導するペジェグリーノ photo by Ichiro Ozawa】

恐らく将来、バレンシアのトップを率いるであろうペジェさん(ペジェグリーノ)が率いるバレンシアのカンテラ、カデテBの練習です。

ちょっと前の練習風景ですが、久々に一眼レフ片手に練習見学に行ってきたので彼の熱血指導ぶりを少し。

最近、全然写真を撮ってないのでかなり感覚が鈍ってました。ピンボケしまくり…(苦笑)。まあ、元々センスなんてないですけど…。

バレンシア、カデテBのペジェグリーノ監督_練習風景2
【photo by Ichiro Ozawa】


バレンシア、カデテBのペジェグリーノ監督_練習風景3
【photo by Ichiro Ozawa】


バレンシア、カデテBのペジェグリーノ監督_練習風景4
【photo by Ichiro Ozawa】

クーマン「マタが干されていた理由は何?」 

就任直後に率いた練習でマタを観たクーマン監督は練習後すぐにルイスSDに質問しにいったそうな。

「マタが干されていた理由は何?クラブ上層部の決定?」

それ程クーマン監督にとってマタはやる気に満ちた良い選手に映ったという。これまで彼が全く使われなかった状況について「理解できないな」と述べたそうな。

クーマン監督となりマタがベンチ入りし、ガビランがベンチ入りすら出来ない状況となるなど恐らく今後は選手の状況にも変化があるでしょう。監督が代われば当然のこと。

先入観や過去の実績、ネームバリューなしに選手を同一線上に置いて判断するのが多分クーマン監督が大切にするスタイル。選手もそういう空気は感じているでしょう。

良くも悪くもバレンシアはスペイン人選手ばかりで大人しいチーム。気持ちをプレーに出す選手がちょっと少ない。

まあ、不調のバレンシアを見ているとスペイン代表が世界で勝てない理由というか流れがはっきりシンクロされて浮かび上がってくる。良い子ちゃんの選手たちがシュンと下を向けば、信頼の続かないファンや周囲が批判ばかりで彼らに追い討ちをかける。

はっきり言って、バレンシアにもスペイン代表にも「敗者のメンタリティ」が備わってしまっているので、クーマン監督がバレンシアで荒治療してくれれば、ユーロでのスペイン代表にも良い影響があるだろうと期待しています。

PSVに350万ユーロ支払い 

クーマン監督の引き抜きのためにバレンシアがPSVに払った金額は、350万ユーロ(約5億7000万円)の模様。年俸は予想ですが、選手のトップサラリーあたりでしょうか。

ファンデ・ラモス監督を引き抜いたトッテナムは恐らくセビージャに違約金を払ってないんですよね。ファンデが払うべき違約金をトッテナムが肩代わりした可能性はあるでしょうが、金額はかなり小さいはず。

現地(セビージャ)ではむしろ、「セビージャ側が(ファンデを)訴える可能性も」という報道ぶりだったのでPSVとはえらい違いですね。その事例を見てしまうと色々言いたくなりますが、まあ口を塞ぎましょう。

先週末に株主総会が行われ今季の予算が発表されたのでまたリサーチしてお伝えしたいと思います。

徐々に見えてきたクーマン監督の特徴 

ムルシア戦は「クーマン・マジック」なんて言われるのかもしれませんね。

久々の快勝は決して内容が素晴らしかったわけではないけれど、本来のバレンシアらしい組織、規律、秩序ある勝利でした。

会見などから感じられるクーマン監督の印象は「かなり真面目で誠実」。自分はもう少しくだけた人なのかなと思っていたので結構予想外であり、当然ながら良い印象を受けてます。

記者からどんな質問を受けても丁寧に返すのみならず、揺さぶりをかけるような質問にも全然動じない。選手として大舞台を踏んできた、経験のなせる業なんでしょうね。

また、言う時にはびしっと言う。

プロとしての勝者のメンタリティは恐らく、今のバレンシアにプラスに働いてくれるでしょう。

ホアキン、マヌエル・フェルナンデスの召集外も効果あったんじゃないかと思いますし、シーズン途中の就任ではこうしたショック療法も1つの手段。自分は評価してます。

というか、ホアキン、試合中足を前の椅子にかけてだらしない座り方をする。そして、試合中はひたすら携帯メールをいじっていて、多分2点目のシーン見てなかったよね?それじゃ今後も危ないぞ。まあ、今回の召集外が良い薬になればいいですけど。

この試合のアングロはやっぱりミスはあるし、突破できないけれど、やっぱりこの人の運動量や攻守でチームメイトをサポートする動きは監督として使いたいと思わせるもの。

今季はレギュラー安泰だったホアキンもウカウカしれられないでしょうね。

マヌエル・フェルナンデスもベンフィカでのクーマン監督の確執なんかが言われてますが、この監督はそんな確執云々全く気にしてないと思います。むしろ忘れてるでしょう。多分、そういう人。

今、この時点での行動や規律の守り方が重要なのであってバレンシアに移籍してきてからの彼の言動はバレンシアの選手としてまだ半人前。このままでは干される可能性大だと思ってます。

クーマン監督に話しを戻すと、この試合前まずはメンタル面での治療を施し上手くいっての勝利。今後は代表ウィークで主力が抜けるとはいえ、自分なりのやり方、練習、サッカーを植えつけていくでしょう。

“(オランダ的)攻撃的サッカー”なる言葉が先行してますが、当然結果重視で選手、クラブの特徴を優先したチーム作りをするバランス感覚ある監督の気がします。

バルサの監督よりむしろバレンシアの方がタイプ的に合っているかもしれませんね。まあ、まだそこまでは言い切れませんが…。

当面はCLシャルケ戦を山場にもっていくつもりでチーム作りに励んでもらいたいですね。まあ、期待しつつもじっくり、長い目で見守りたいと思います。

痛い、セビージャのクレスポ 

2007年11月9日の『エスタディオ』紙一面トップ
【9日のセビージャスポーツ紙『エスタディオ』一面トップ】

こりゃ痛い…。

3日のレアル・マドリー戦でディアラと競り合った際に肘打ちを受けほお骨骨折のセビージャDF(左SB)クレスポ。

28日のバレンシア戦ではホアキンとマッチアップし完全制圧。スペインU-20として今夏のワールドユースにも出場してますし、今後大いに期待したいですね。

ディアラも意図的ではなかったと思いますが、最近のリーガでは競り合いの際にあまりに手、肘が伸びる危険なシーンが多すぎます。

クレスポのような選手が今後でないよう、選手には注意してもらいたいものです。

しかしクレスポ、これだけのけがを受けたにも関わらず、ディアラに対して一切文句はなし。大人の行動にますます好感が持てました。ディアラも試合後に電話で謝罪を入れたようですし、マスコミも煽り過ぎないでいいでしょう。

オスカル・フェルナンデス監督「我々はバレンシアだ」 

選手からユニをプレゼントされるバレンシアのオスカル・フェルナンデス監督
【選手からユニをプレゼントされたオスカル・フェルナンデス監督】

クーマン新体制が本格始動しましたが、キケとクーマンの間でつなぎ役を担ってくれたオスカル・フェルナンデスに改めて感謝しないといけませんね。

そうした感謝の気持ちも込めて彼についてのコラムを書きました。(コラムはこちら

確かに監督として実績も名前もないし、今後は「キケ解任→クーマン就任」の事実に埋もれれて彼が暫定監督としてトップを率いた事実は人々の記憶から消えていくのかもしれません。

ただ、自分は彼がやったこと、流した汗と努力はかなりチームにプラスになっていたと思ってます。

だからこそ、スーペルの写真にある通り、クーマン監督にバトンタッチした11月4日の練習で選手全員のサインが入ったユニフォームをプレゼントされている。選手も人間、わかってます。逆に今の選手はオスカルが示した犠牲心を取り戻さないと。

そういえば、アントニオ・ロペスが去る日も彼はユニフォームを手にしていました。その時は確か、アイマールからサイン入りのユニフォームをプレゼントしてもらったとのことでした。

2007年11月5日のアス紙一面トップ(バレンシア版)
【5日のアス紙一面トップ(バレンシア版)】

5日の『アス』紙はこんな一面トップ。

翌日、オスカルはこのアスを持ってクーマンに近付き、一面トップにサインをもらっていたそうです。

実は彼、Bチームの監督なのにいちファンの振りしてトップの練習を見学していたりするんです。クラブ内部の人間なので普通に中で練習を観ればいいのに敢えてファンと並んで金網越しに観ているんですよね。たまにですが…。

バレンシアの指導者となる前は、時間のある時にパテルナに来て、トップやカンテラの練習見学をしていたそうな。恐らく、その頃の自分を振り返り、初心を忘れないための彼なりの儀式なんでしょうね。

敢えて距離を取ることで改めて指導や自分について考える。

彼が暫定監督だった時、彼はひたすら「我々はバレンシアだ」を連呼していました。

最初は会見場でも違和感が漂っていましたが、彼が連呼することで記者たちにも「そうだよ、俺たちはバレンシアなんだよ」って空気が不思議と植えつけられていた気がします。

「我々はバレンシアだ」

今は驕りや過去を振り返ることなく現在形としてその気持ちをもたないといけないのかもしれませんね。

ヨムス「選手ども、お前らは傭兵だ」 

まあ、予想はしてましたけどね…。やりかねないな、この人たちなら…と。この人たちとは、過激ウルトラスのヨムスさんたちです。

レアル・マドリー戦では「選手ども、お前らはバレンシアのcolor(色)を感じられない連中だ」と叫び、ローゼンボリ戦では「選手ども、お前らは傭兵だ」と叫ぶ。

ローゼンボリ戦後のスタジアムの外では、選手の駐車場近くで待機し、選手に罵声を浴びせる。

この映像が『クワトロ』(民放)のカメラに撮られてしまい、全国放送されました。

マヌエル・フェルナンデスにいかついにーちゃんたちが近寄り、「お前はヘタレだ!」とか、ミゲルに近付いて「なんだ、お前、走りもしないじゃないか!」と罵声を浴びせる。

こんなこと言われたら選手は「なんで俺らこんなファンのために勝たなきゃいけなんだろう?」と思うでしょう。(思っていいよ)


でも、かなり不思議だったんですが、こんな状況でもこのヨムス(ウルトラス)さんたち、絶対に会長に向けてブーイングや「Soler vete ya」を叫ばないんですよね。

ちなみに、昨年も言いましたが、「Quique vete ya」を最初に叫んだのはこの人たちです。カルボーニ好きな人たちですから。

なので、「ああ、会長をサポートする姿勢をみせて、色々美味しい汁吸ってるんだろうなぁ~」と思ってたらやっぱりそうみたいです。。。(呆れたわ…)

ヨムスさんたち、アウェイも応援に行きますから、色々と会長さんから配慮してもらってるそうな。(もしやチケットただで配ったりしてないよね?旅費出してないよね?)

ヨムスさんたち、新スタジアムが出来たらピッチに近い、良いゾーンをクラブ側から提供してもらうそうな。

色々ありそうですが、会長さん、いいんだろうか本当に?

あんたに批判はいっても選手は守るべきじゃないだろうか。

今、あんたがやってるのは自分の身を守って選手を批判(危険)にさらすこと。一番やっちゃいけないことでしょうに。

ローゼンボリ戦で試合終了のホイッスルが鳴ったと同時にソレール会長は、ブーイングや白ハンカチから逃げるためそそくさとVIPルームへ消えていったそうな。

こういう状況、危機になった時にこそ、会長として公の場で正々堂々とコメントを出す必要があるでしょうが、試合後、会長が逃げたので公の場に出てきたのはルイスSD。

昨日、今日でルイスSDはラジオ、新聞、TVと出まくりです。

悪いニュースを続けて恐縮ですが、今季、バレンシアは昨年同様にCLベスト8入りまでを想定して予算を組んでます。

決勝T進出の可能性は残されているとはいえ、予選グループでこれだけ負ければ予算上大打撃。グループリーグで1勝すれば1億円が入ってきますし、引き分けでも5000万円。

ローゼンボリはバレンシアに2勝したので2億円が入ります。ローゼンボリのクラブ予算からしたら相当大きな収入でしょうね。

このままバレンシアが予選敗退してしまえば、チケット、TV放映権収入などトータルして、約2000万ユーロ(約33億円)の損出とも言われています。ビッグネームを1人買える金額ですね。

あと、今季でトヨタがバレンシアのスポンサーを降ります。

クラブは現在、トヨタに変わるメインスポンサーを探していますが、この状況が続けば難しいことは容易に想像できますよね!?

もしかすると、来季ユニは胸に新スタジアムのマークが入る、なんてことも言われています。クラブによりけりですが、ユニの胸に入るマークはそれなりに高いお金で売れます。それを新スタジアムのマークにすれば当然収入ゼロ。バルサじゃないんだから、バレンシアはこうしたことで収入を得ないとクラブとして破綻しますよ。

色んな意味で崖っぷち。

近くで見ているとピッチ外のことまで色々見えてしまって嫌になることもありますが、それも含めてサッカー、クラブ。まあ、もうしばらく見つめて、見守っていきたいと思います。

メスタージャに影がみえた夜 

ローゼンボリ、確かに良いチームでした。それは素直に褒めたい。

ボールのないところであれだけ懸命に、ひたむきに走ることで技術の差は覆せると実践してみせた。1対3の状況を作り続ければいくら個人で負けようがチームとして勝てる。

一方のバレンシアはとうとう選手が頭を下げ試合途中で投げるようになってきましたね。「0-2となって試合が決まった」とビジャ。

あの2点目で終わってました、試合が。選手が終わらせてしまっては自分も信じようがなかった。

サッカーというのは本当に単純にピッチ上で起こっていることだけで解決しないから奥が深くてわからない。

スペイン語で「Circunstancia」という単語があり、日本語で「環境」なんて意味になるのでしょうがちょっと日本語ではつかめないニュアンスがある。「流れ」とか「波」を伴うような大きな何か。

今のバレンシアはクラブとしてのcircunstanciaが完全に悪循環に陥ってます。もうチームや選手の現場レベルだけではこのcircunstanciaをどうにも出来ない状況になっているということなのかもしれません。

そうした意見は私がこれまで語ってきた通り。案外外国人だから、日本人だから見えてくることってあって、案外的を突いていたりする。現場にいて地元で生活して感覚的なもので入ってくる何かがある。

恐らく、今後はこの敗戦で地元ファンもメディアもやれ「誰が悪い」「何が悪い」と戦犯探しに躍起になるんでしょうが、もうそういうレベルではない。

その背後にあるもっと大きなものがそういう方向へと波、流れを持っていってしまっている。

これまでのバレンシアなら現場の選手やチームが何とか踏ん張って耐え凌ぎ、我々に望みや光をみせてくれていたけれど、この試合ではとうとう彼らも倒れてしまった。

今後、持ち直す可能性があるとは信じたい。

でも、現場でみていると「そのまま倒れる可能性が高いんだろうな」とも思う。

試合後のアルベルダの表情、コメントを聞いているとこれまでの彼とは少し違った。

選手がなぎ倒された段階で、自分はバレンシアを追わなくなるでしょう。もうそこには何も残らないから。

そんな影がみえた11月6日の夜でした。

(地元の)バレンシアファンは最低のファン? 

なんてスレがバレンシアのファンサイトで立っていて興味深かったです。

当然、「いや、俺たちは違うよ。マドリーをみろ」とか、「いや結構最悪の部類じゃないか。セビージャをみろ」とか賛否両論で面白かったですけどね…。

自分の意見は、はっきりこう。

「スペイン国内では今現在、最悪なファンの1つ」

別にキケ解任どうこうじゃないんですよね。これまでの歴史をみても、やっぱりバレンシアのお家騒動は結局のところ、このファンの気質、下地が作り出しているのではないかと最近思います。いや、今回の一件で断定できました。

結局、ソレール独裁体制なのもバレンシアのファンがそれを認めているから。今回のキケの一件でもわかるように案外、この会長はファンの顔色をみて方向や決定をコロコロ変える人なのでファンがキケばりに解任要求すれば忍耐もないのであっさり辞めるでしょう。

でも、レアル・マドリー戦でメスタージャにあった現実は、前半で4失点を喰らいソレール会長に白ハンカチやブーイングをかける人間もいれば、それ以外(大半)は「天敵キケがいないからどうしていいかわからない」とテンぱるファンも多かった。

前半40分までに4点を奪われて、「帰る」という行為を取るファンが多かったのが一番適切な表現ではないでしょうか。投げ出してますからね、その人たち。自分は終わるまで奇跡や少なくとも意地の1点、2点を期待してましたよ。どれだけ大敗して悔しくてもホイッスルが鳴るまでは諦めません。

「バレンシアのファンは要求が高い」とマスコミは書き立てますが、そうポジティブな表現ばかりも使えない面はやはりありますね。

さて、リーガの現状に少し目を広げれば、面白いことが起こってます。

例えば、サラゴサ。

このクラブ、チームもバレンシア同様にファンに耐久性がなくチームや選手への信頼が結果によってコロコロ動く。レアル、バルサのようにビッグクラブではないので調子が悪いと取りこぼしが多くなる。

ダレッサンドロとアイマールの喧嘩やセルヒオ・ガルシア、ファンフランの不満発言などチーム内からゴタゴタもありますが、結局取り巻きの空気がバレンシアみたいなので悪い結果が出るとすぐに選手や監督に批判が向けられる。

これがビッグクラブなら批判がダイレクトに届かないシステム(基本的には普段からマスコミ、ファンと距離を置いている)で選手やチームは一定距離を保てますが、中堅クラブになると批判がダイレクトにチームに入り込む。

サラゴサファンの気質はそこまで知りませんが、確実にファンサイトなんかでは、「ビクトール・フェルナンデス辞めろ」とか言われてるでしょうね。

だって、4日の『アス』のロングインタビューでビクトール・フェルナンデス監督に「サラゴサとバレンシアの監督がリーガの監督の座で一番難しいと言えるのでしょうか?」という質問がありましたもの…(笑)。スペイン国内ではこういう認識なんでしょうね。

昨年苦労して得たUEFAカップを1回戦で捨ててしまうなんて、そりゃファンも怒って当然ですがシーズンが終わればリーガタイトル獲ってるかもしれない。可能性はある。でも、信じ切れないので短期の結果をみて失望してしまう。もう雪崩式の悪循環になっていきます。

逆にどうでしょう、前節そのサラゴサに大逆転勝利をおさめたバジャドリー。最近調子を上げているヘタフェ。そして現在3位のビジャレアル。

クラブ、街、予算規模が小さく健全運営しやすい要素が揃っているとはいえ、この3チームの最近の好調はやっぱりチームに安定した下地があるから。

日本!ワールドサッカーの11月のリーガ見どころで書いた通りですよね!?バジャドリー、ヘタフェの勝利は。(珍しく?予想的中!)

バジャドリーは降格圏内にチームが入りながら、メンディリバル監督の契約延長(来季1年)を発表。チームが苦しい時に「あんたに任した」とクラブが言ってくれたわけです。口で「信頼してるぞ」と言うよりよっぽど信頼を感じれますよね。

そのメンディリバル監督は契約延長のニュースに「まさかこの時期にこのような話しをもらえるとは…」と感激してましたから。

また、ヘタフェにしてもアンヘル・トーレス会長が開幕から躓いたラウドルップ監督に「あんたを連れてきたのは俺だから(責任を取るなら俺だよ)」とマスコミを通じてコメント。

すると10月にはリーガで初勝利を挙げ、UEFAでもトッテナム相手に勝利。前節もオサスナにアウェイで0-2の快勝でした。

ビジャレアルもペジェグリーニ監督に信頼を置いて昨年の不調時でも首を切らずじっと耐えました。それが今ではプレミアからのオファーをもらうようなビッグな監督ですからね…。

このクラブは街が街だけに、ファンからのプレッシャーが非常に少ない。もう、ここまでのレベルにチームがなっただけでファンは感激してますから、過度な期待はなく何があろうとも静かにそっと背後で見守ってくれる空気がある。

話しを戻すと、バレンシア、サラゴサに負けず劣らずがベティス。

クーペル監督の首、本当にもう危ない。次が最後通告の試合でしょうね。

ロペラ独裁体制が今でこそ批判されていますが、近年のベティス発展や躍進は間違いなく彼の投資やクラブへの貢献であり、どれだけ「Lopera vete ya」と歌われようが支持するファンも多いんでしょう。だから、辞めずに筆頭株主として背後でクラブを操っていられる。

スペインでプレミアのように監督が長年指揮をとるのは確かに難しい。それはわかります。

ただ、やはりシーズンが始まったら指揮をとる監督、在籍する選手、そしてチームを信じて最後まで戦うことが何より大切なんでしょう。

それが出来ずに途中で投げ出してしまうファンは残念ながらチームの勝利やタイトルをみる可能性を自ら消してしまっているといえるのかもしれません。

バレンシアファンにとってはちょっと悲観的な内容、記事になってしまいましたね。地元ファン以外の気持ちや声援もきっとチームに伝わると思うので、日本にいるバレンシアファンの言動はやっぱり地元ファンにも伝えたい…。

記者としていつか『スーペル・デポルテ』あたりでコラム執筆できるように頑張ります!?

リーガ第11節 マジョルカ戦 

リーガ第11節 マジョルカ戦のバレンシア出場メンバー
【マジョルカ戦の出場メンバー】

2007年11月4日のスーペル・デポルテ、アス紙
【試合翌日4日のスーペル、アス紙の一面トップ】

【クロニカ】

10節を終わって失点19。得失点差でマイナス4ながら6勝4敗と5位に位置していたバレンシアが、久々の無失点でマジョルカ相手にアウェイで0-2の勝利を飾った。

この試合、アルビオルが出場停止だったためアレクシスが先発出場し、けがから復帰したマヌエル・フェルナンデスがアルベルダとボランチを組んだ。

だが、キックオフ直後の2分、アレクシスがいきなり負傷退場したため、バレンシアのオスカル・フェルナンデス監督はミゲルを投入し、右サイドバックに入っていたカネイラをセンターバックに移す。

前半から目立ったのはバレンシアのDFラインの低さ。前節レアル・マドリー戦で5失点の反省を生かし、フェルナンデス監督は無理に高いラインを保つことなくスピードあるグイサやラストパスの出せるアランゴ対策としてプレッシングよりスペースを消す守備戦術を用いてきた。

一方のマジョルカもバレンシアのそうした慎重な出方とカウンターに注意してか序盤は様子をみる展開でそれ程攻撃に手数をかけてこなかった。

とはいえ、前半からペースとチャンスを握ったのはマジョルカ。ボールを奪ってからの攻撃への切り替えや両サイドバックのオーバーラップのタイミングが良く、ボールを持つ選手を追い越す動きも積極的に出始めるとバレンシア陣内深くまで攻め込むようになる。

ただ、バレンシアDFラインが低い位置取りでしっかりブロックを作っていたため、ペナルティエリア内入り込むチャンスはなく、シュートチャンスはほぼペナルティ外のミドルのみ。マジョルカにあった惜しいチャンスは15分、36分のイバガサのミドルに、42分のホナスのミドル程度であった。

マジョルカに良い形で攻め込まれるものの、最後ではしっかり食い止めることが出来ていたバレンシアだが、今季のテーマである“攻撃”が相変わらず機能しない。右のホアキン、左のビセンテとボール保持、ドリブルの出来る両翼はいるが、彼らがボールを持ってもサポートが少なく、すぐに囲まれてしまう。

ただ、シルバ、マヌエル・フェルナンデスが何とかパスコースを作りボールを引き出す動きによって前半は少し優位に立つ時間もあった。

そうした中で迎えた33分、ビセンテがペナルティ内にボールを持ち込みシルバにパス。ボールを受けたシルバがトラップした瞬間にイバガサに体を当てられ倒れるがPKの笛は吹かれず。映像で観る限り、PKの笛が吹かれてもおかしくないものだったが、昨年からシルバへのこうしたファールはあまり取られていない。

スコアレスドローのまま終わるかと思われた、45分、右サイドを駆け上がったミゲルが思い切りのよいクロスを上げるとボールは見事なカーブがかかってゴール前でフリーになったモリエンテスに届く。落ち着いて左足で合わせたシュートはマジョルカGKルクスの判断ミスも手伝って難なくゴールネットを揺らしバレンシアが貴重な先制点を奪い、そのまま前半終了。

後半に入ると追いかけるマジョルカが一方的に攻め込む展開となる。バレンシアは防戦一方の上にDFラインからのフィードが極端に悪く、奪ったボールをクリアするのがやっと。

押し込まれる中でマジョルカの右サイドホナスがアクセントの効いたドリブルでチャンスメイクし決定機を次々に作る。

48分、55分、56分とホナス、グイサが決定機を得るがシュートは決まらず。

するとバレンシアは61分、スローインから相手の隙を突いてシルバが左サイドをドリブルで突き、マイナスのクロス。見事な動きでDFのマークを外したモリエンテスがサイドキックで上手く合わせ2点目のゴールを奪う。

0-2となり試合の決着はついたかにみえたが、マジョルカは諦めず後半開始からあった攻撃のリズムとテンションを維持し攻め続ける。69分にはホナスがモレッティにレイトファールをもらいモレッティが2枚目のイエローカードをもらうかと思われたが、ここではバレンシア有利の判定となりカードは出されず。

その後、バレンシアのフェルナンデス監督は疲れのみえたビセンテ、ホアキンをベンチに下げ、アングロ、アリスメンディを投入するが防戦一方の展開は変わらずバレンシアが耐え忍ぶ時間が続く。

ここでピンチを次々に救ったのがGKヒルデブラント。

75分のアランゴ、82分のグイサと決定的なシュートを見事な反応でセーブしチームを鼓舞すると彼のスーパーセーブに感化されたようにバレンシアの選手たちが気持ち、魂の入った守備、激しい当たりをみせそのまま2点差を守りきり勝利した。

試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、TV画面に映ったキャプテン、アルベルダは両手でガッツポーズをし、近くにいるモリエンテスと抱き合った。その2人の表情は全てを物語っていた。

今のバレンシアは傷ついており、心身両面で良い状態ではない。ただ、バレンシアというクラブのチームの誇り、自尊心を保つためにもこの勝利は必要であり、それを選手たちが気持ちで手にした試合だった。


【課題】

久々に選手の気持ちがピッチにあった試合でした。ただ、やはり課題は多い。勝利したとはいえ、今チームにある課題が浮き彫りになった試合でもありました。

・DFからのフィード

攻撃が機能しないのはDFからのフィードが酷すぎることがかなりの%を占めているように思います。特にミゲル、モレッティの両サイドバックのパスミスが多く、彼らが追い込まれた時にはパスミスするか、前線に半ばクリア気味のロングボールを放り込むしか手がない。

DFからのビルドアップの場合、必然的に彼らがボールを持つことが多くなりますから、チームとして彼らからどうボールを受け、どうスペースとパスコースを確保していくかある程度型を作ることが必要でしょう。


・動きの硬直化

動けないのか動かないのか。まあ後者であると信じたいですが、とにかく攻撃に転じた際に中盤より前の選手が硬直化してしまってパスコースもスペースもない。DFからのフィードが悪いのも当然ここの部分が改善されないからでもありますが、止まってボールを受ける、直線的に引いてボールを受ける、だけでは相手にパスコースが読まれてしまう。


・フィジカル的な落ち込み

この試合のマジョルカと比較して、精神面やチーム状態の悪さを指し引いてもこれだけ各選手が動けなければ心配。今後、監督交代に伴いフィジカルコーチの責任者も代わるためその点も心配せざるを得ません。

ちなみに、クーマン監督が引き連れてくるコーチはセカンドコーチ兼、スカウティング担当のトニー・スロットのみ。今、地元で噂が挙がっているのは今季開幕直後にリバプールを退団したパコ・アジェスタランの招聘。バレンシアでもベニテス監督時代にフィジカルコーチをやっていたパコはバルサのチキSDからもオファーをもらっているようですが、どうなるか?GKコーチのオチョトレナと共にまたバレンシアで働いてもらいたいですが…。


【選手採点とコメント】※小澤独自の採点(0-3)

2 ヒルデブラント 「本領発揮」

1 カネイラ 「CBでは高さ不足と居残りが気になった」

- アレクシス 「アニモ!」

1 エルゲラ 「軽く抜かれる場面がやっぱり気になる」

0 モレッティ 「攻守でミスが目立った。疲れてる」

2 アルベルダ 「あれだけスペースが空いた中でよくカットしてた」

2 M・フェルナンデス 「技術、フィジカル、素質は見せ付けた」

0 ホアキン 「ボールをもらう工夫が欲しい」

2 ビセンテ 「後半は疲れたものの前半はさすがのプレー」

2 シルバ 「とにかくよく動いてボールを引き出した」

3 モリエンテス 「スーパー・クラック」

-交代出場

1 ミゲル 「アシストは見事。ただ、パスミス、不安定さも目立つ」

1 アングロ 「もう少し早めのタイミングで出して欲しかった」

- アリスメンディ 「途中交代で流れを変えられるタイプではない」

アレクシスが怪我 

マジョルカ戦の前半4分、競り合いの着地時に足を捻り負傷退場。恐らくあの着地からして重傷でしょう。(膝の十字じん帯断裂の可能性大)

言いたくないですが、シーズン絶望の可能性が高いでしょう。

久々のスタメンだったのにツイてない…。

精密検査の結果を待つしかないとはいえ、今彼にかける言葉がない…。

とにかく、、、

アニモ、アレクシス!

クーマン監督決定 

公式発表を待つのみで決定したようです。

2010年までの約2年半の契約に合意。

自分の意見はスポナビさんに書いた通り。彼の実績や監督としての能力云々ではなくバレンシアがこういう形で引き抜くことには反対でした。

これで、シーズン終了後にはファン・デル・ファールト加入も規定路線でしょう。

ただ、決まったものは決まったものとして受け止めます。そこは冷静かつドライに受け止めたい。

彼に対しては素直に「頑張ってもらいたい」という気持ちなので今後、チームをどう立て直し、率いていくかじっくり見守っていきたいと思います。

ただし、バレンシアというクラブは今回の監督交代の一件でパンドラの箱を開けてしまったと思っています。過去にも開けてますけどね…。(笑)

バレンシアというクラブがこの世界で勝ち残っていくためにはお金やビジネスではないものを大事にしていかなければいけなかったはずで、2冠達成前のバレンシア、最近のセビージャに共通するのはそういう“人間らしさ(誠実さ)”があるかどうかだったりするんですよね。

ベニテスが近しい記者に、

「今のバレンシアである限り戻ることは絶対ない」

と言っている理由がよくわかります。

今回の一件で失ったものは案外デカイでしょう。でも、バレンシアは続きますし、応援していきたいと思います。

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