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おめでとう、スペイン! 

この1ヶ月は裏方の仕事がたっぷりあったので全くブログには手をつけれませんでしたが、本当によかったですね。おめでとう、スペイン!

MVPは間違いなく、ルイス・アラゴネス監督でしょう。

“ヒディンク・マジック”とか言ってる場合じゃないくらいのマジックでしたからね。ほんと、指導者の観点からも勉強になりました。

準決勝、決勝は比較的安心してみていられました。イタリアとの試合がキーだったんでしょうね。個人的にはフットボリスタでも書いたんですけど、GL2試合まで全チームをみて「スペインいけるぞ」と思ったんですよね。選手層、総合力、そしてチームの成熟度が飛びぬけていた。それが2試合を消化した段階ではっきり見えたし、逆に調子が出ないチームは大会中に試行錯誤していた。

それに加えて監督の采配。ほんと、采配の妙でした。決勝でも監督の差が終盤出たでしょう。勝負に関係はなかったけれど、負けているチームの監督より早く3枚目のカードを切ったことの重要性(ある意味博打)。あれをできる監督なんてそういないですから。あれが終盤のドイツの反撃の可能性を消し去りましたね。

これ、わかる人にはわかってもらえると思うんですけど、感覚的なものでもあるので少し難しいんですよね。コーチをしていた時、うちの監督が「今日の試合では相手の監督より先に動くことだけを考える。だからお前は相手のベンチの動きをずっと見ていてくれ」と言われたことがあるんですよ。それで見事に天敵のチームを仕留めた経験を思い出しました。

チームとしてみた時に勝因はやっぱり守備、そしてセナの適応力。個人的に選手からMVPを選ぶならセナとカシージャスですか。まあ、2人だけじゃなく23人全員選びたいですけど…。

負けるならあのイタリア戦だったと思うので本当にあのPKは大きかった。ありがとう、イケル。アラゴネス監督に「人間としてもキャプテンとしても10点満点」と言わしめただけありますよ。

日本で放送されていたかどうかはわかりませんが、イタリア戦のピッチ入場前、ロッカールームから出てきたイケルが「俺たちはこの時のために2年間やってきたんだ。その思いを忘れるな。そして多くの人のためにやってやるぞ」と叫んでたんですよ。そして、それを周囲の選手が何気に頷きながら聞いていたんですよね。試合前、あの緊張した場面であの状況を作りだせるんですから、「こりゃ、凄いチームになったもんだ」と感心しました。

PK戦で誰よりも落ち着いていたのがイケルでしょう。ディ・ナターレのPKをストップした後、喜びを爆発させるどころか蹴りに来るセスクに「トランキーロ(落ち着け)」を連発してましたし、あの精神力、メンタルコントロールは尋常じゃなかったですね。

おかーちゃんは緊張のあまり半分気を失っていたらしいですが、これぞ“経験”なんでしょう。若い時からレアル・マドリー、代表のゴールマウスを守ってきた経験。「若い、若い」言われてましたが、決勝のスタメンをみても11名中8名が下部カテゴリーか所属クラブで欧州or世界タイトルを獲ってるんですよ。獲ってないセスクも下部カテゴリーで2度決勝、アーセナルで1度CL決勝を経験してますし。(そういう意味でバラックより先に“シルバーホルダー”抜けできてよかった、よかった)

ちなみに、今大会スペイン国内的に最大のヒットはイケルのおばーちゃんでしょうね(笑)。どの局もイケルおばーちゃんの自宅まで行って取材してたんですが、試合では飛び跳ねて「イケーーール!!」って連呼してたあの姿…。愛嬌があって今やスペイン国民中のアイドルとなってます…。

バレンシアの選手もよくやってくれました。ビジャも得点王を獲ったし、シルバはとにかくよく躍動したし、マルチェナもほぼパーフェクト。アルビオルもいい経験をしましたね。ギリシャ戦でのFKからの失点なんかは今後の糧になるでしょう。(ハリステアスをマークしていたのはチョリ)攻撃側がオブストラクション気味に体を当ててフリーマンを作るのはセットプレーの技術の1つですから。ああいうディテールはこうした大会では勝負の鍵を握りますからアルビオルとしては覚えておかないといけないこと。

ビジャはシュート精度のみならずプレー精度が高いということを世界的に披露できたかな。枠内シュートのデータが66.7%でチームトップ。パス成功率もFWにしてはかなりいい73%。例えば、トーレスは確かにフィジカル、スピード、高さがあるんだけれど、パス成功率がチーム最下位の49%。ポストプレーのミスなんかも目に付きましたし、もう少しプレー精度を上げてもらいたいですね。

まあ、そうはいってもマスコミ(ファン)受けするのはトーレスなので今後も「スペインのエース」って呼ばれることでしょう。ということはバレンシアにいる限り、世界的な“クラック”になることが難しいということなのか!?(苦笑)。シルバ、ビジャも移籍したらもの凄い注目を浴びることになるでしょうしね。昨年、バラハが「シルバがバルサでプレーしている選手なら、とんでもないことになってると思う」と言ってましたが同感です。彼らにとってもバレンシアでのシーズンは苦しいものだったし、ようやくその頑張りへの報いがきたということかな。

おめでとう、そしてお疲れさま。

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本大会前の準備 

もう今週末からユーロ。スペインも今晩(4日)、アメリカと最後の親善試合を戦います。

ペルー、アメリカとの2試合を観ての感想やチェックポイントは携帯サイトのコラムで書きたいと思っています。

しかし、大会が近付くにつれスペイン代表への期待が薄れていっているのは私だけでしょうか!?とはいえ、スペインには何としても勝ってもらいたいので応援します。このサッカーで世界タイトルを獲ればサッカーの方向性もまた変わってくるでしょうしね。

自分がフットサルや7人制サッカーをしていて思うのですが、やっぱり日本人って「しっかり準備する(したがる)」人なんでしょうね。スペイン人なんてアップもクールダウンもろくにしません…。

ってことで、今回のユーロ前のスペイン代表の準備が非常に気になる日本人(私)です。

シーズン終了後、アラゴネス監督は丸々1週間代表選手にオフを与えました。果たして、他国の代表で同じように1週間丸まるオフをもらったチームはあるのだろうか!?

今ケガ人が増えてますが、1週間完全に休んだ選手がいきなり本大会前にコンディションを上げようとしてケガにつながっている可能性もないとはいえないのでは!?2、3日のオフにしてもう少し練習(準備)期間を増やし、早めに開催地に入り1試合くらい現地のキャンプ地近辺で親善試合をやってもよかったのでは?と思ってます。

親善試合に関してもなぜか欧州の代表国ではない、ペルー、アメリカ。スペインサッカー協会はどういう意図でマッチメイクしたんだろうか?と思うんですよ。アラゴネス監督の要望とかは通ったのだろうか?(というか要望したのか?という疑問も…)仮想ロシアとしてウクライナ、仮想スウェーデンとしてデンマークorノルウェーとか地理、スタイルが近いチームを呼べなかったのだろうか?

ペルーとの試合をウエルバ、アメリカとの試合をサンタンデールとマドリッドからやけに遠い都市でやる理由は何なんだろうか?

案の定、4日の『マルカ』紙には「練習よりも移動の時間の方が長い」なんて記事がありました。

普通に考えればどうせユーロはスペイン国内で戦うんじゃないんだから、代表戦でお客さんが来る、来ないは関係ないでしょう。ウエルバは何とかスタンドが埋まっていましたが、今日のサンタンデールはかなりチケットの売れ行きが悪いそうな。代表戦のチケットなんてリーガより低価格で販売してるんだからチケット収入もさほど見込めない。

ならば、マドリードで親善試合をしてもよかったんじゃないのかな、と思うわけです。ただでさえ、練習時間が少ないのに、移動のせいで練習を削らざるを得ない状況になっているわけで。

マドリードの協会施設で合宿しているとはいえやれウエルバだ、やれサンタンデールだ、と移動している間にあっという間に現地入り。落ち着いて練習できた日数って多分2日くらいでしょう。


とにかく、結論から言えば、「スペイン代表の準備はどう考えても足りないでしょう」ってこと。でも、さっきも言ったように「まあ、本番でいいプレーすりゃいいんでしょう。勝てばいいんでしょう」というスタンスの国民性なので誰も準備のことでああだ、こうだと議論はないわけです。

まあ、予選からベースは作ってきているし、主軸となる選手もシステムもそう変わりはないので別に余計な準備は不要なのかもしれないけれど、アラゴネス監督が今やってるシステム変更や選手の入れ替え(使い方)をみているとどうもドイツW杯の悪夢の再現があるのでは、と危惧してしまうわけで…。

そんなことを考えていると、スペイン代表が国際大会で勝てない理由って案外、地域への帰属意識が強い民族性だけにあるんじゃないな、と思えてきます。

昨シーズン、バレンシアやレバンテで起こってきたこと、放映権問題やリーガの組織オーガナイズなどみていても、「機能させるための準備」についての議論があまりに少ない。

やっぱりいい結果を出すためにはいい準備は必要でしょう。

草サッカー、フットサルしていてもぶっつけ本番でやれちゃうのがスペイン人だったりするんですけど、代表レベル、世界的な国際大会となれば本当に些細なディテールが勝負を分けるのでどこまで緻密な準備をできているのかが大事だったりするでしょうね。

そういう意味でもスペインの緒戦の相手はヒディング、ロシア…。

ああ、とにかく怖いなぁと1人で思ってます。ちなみに、スペイン国内ではいまだ対戦相手の分析とかサッカースタイルについての報道がほとんどありません。まあ、試合2日前くらいからですかね(苦笑)。

ということで不安と期待が入り混じりながら今回はスペインを応援したいと思います。

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