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「宇都宮徹壱さん、メルマガってぶっちゃけどうなんですか?」(上) 

2011年04月27日配信のメルマガより抜粋

宇都宮 小澤さんは育成に特化したメルマガをやっておられますが、育成というテーマはここ4~5年ぐらい非常にクローズアップされてきたと思います。これは時代の必然でもあるでしょうし、一方で紙媒体で育成専門をやっているのは『サッカークリニック』『サッカー小僧』ぐらいで、実はそう多くはないですよね。

小澤 そうですね、なかなか扱いにくい部分があります。僕はスペインに住んでいましたが、育成現場の記事が出るかというとまったく出ないんです。

――出ないんですね。

小澤 昨年の秋頃にスペインで取材したとき、A代表とU-21代表が隣同士で練習をしていて。A代表を見たあとでU-21代表を見ると、リーガでもトップレベルの選手が多いんですよ。GKのデ・ヘア(アトレティコ・マドリード)とか、バルサの選手とか、それなりに有名な選手がいる。日本でならすごく話題になるメンツなのに、記者は僕を含めて3人しかいませんでした。カメラクルーも1脚あるかないか。

――それは意外です。

小澤 結局「トップに残らないと注目してもらえない」ってことなんですね。ある意味健全なことで、「注目してもらいたいならあそこまで行け」という環境なんです。そういう意味で、育成をピックアップして、メルマガ含めたメディアに彼らをフォーカスして良いのかという気持ちはあります。

 ただ自分の書き手としてのスタンスは、「ヨーロッパに追いつけ」ではなく「追い越せ」です。いかに彼らに勝って日本サッカーが強くなり、産業として大きくなるか。僕自身そうですが、サッカーを通じてどれだけ多くの人の人生が豊かになるのか、ということを求めているので、何をやろうかと思ったときに「育成しかないな」と。

――なるほど。

小澤 なぜ「育成しかない」かというと、プロになってからでは遅い意識や習慣の部分が多々あるからです。サッカー選手という職業や人生を見たとき、日本の育成現場で行なわれていることがマイナスになっている部分もあって、彼らがサッカーを辞めたときにオール・オア・ナッシングになりかねない。月給10万や20万で食いつながないといけないプロ選手が、現にいるわけですよね。そういうところを変えていかないと、日本社会におけるサッカーの位置づけが高まらない。

 例えば中学・高校年代のサッカー少年が日頃からJリーグやA代表の試合をスタンドで見る文化ができれば、Jリーグの動員がこれほど伸び悩むことはないのでは、と思います。そのあたりを踏まえて、育成を取り組んでいるつもりです。

続きはメルマガ本文にて!

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「完璧な育成など存在しない」 アルベール・カペジャス(フィテッセ セカンドコーチ)インタビュー(下)  

2011年04月20日発行のメルマガより抜粋

――バルセロナの育成に関わる人間は、他クラブと比較して自分たちの育成の是非を問うことが少ないということですね?

カペジャス 比較は好きではないですし、そうしようとも思っていません。比較するということは、「自分の決めた道がない」ということではないでしょうか? バルセロナの育成にはそれがありますから、比較する必要がないのです。もちろん、バルサの育成が全てではないですし、完璧ではない。他クラブの育成を参考にさせてもらうことはあります。常に情報のアンテナは張っておかなければ戦いには勝てません。

 とはいえ、バルサが良い育成をしていると思われているのは、「統一された一つのメソッド、哲学をじっくり時間をかけて浸透させている」こと。これに尽きます。世界中のクラブや指導者が今バルセロナの育成に注目していますが、どういうトレーニングをしているのか、どういうメソッドを用いているのかばかりに注目し、意外にシンプルな事実に気づいていないように思います。

 バルサは、別に難しいことをしているわけではありません。ただ、サッカー界に一番欠けている「時間と忍耐」を持って、長期的に選手を育てようとしています。繰り返しになりますが、完璧な育成など存在しません。他のクラブ同様いろいろな問題も抱えています。トップチームにカンテラ出身の選手が多いので、素晴らしい育成をしているように思われがちですが、その影にはバルセロナで成功できなかった数多くの選手がいることも忘れてはいけません。世界中の人が目にしているのはあくまで氷山の一角です。

――多くのクラブがバルセロナを参考にした上で、育成を強化しようとしていますが、正直バルセロナと同じような育成をしようと思っても無理だと思います。

カペジャス 不可能ではないかもしれませんが、非常に難しいでしょう。バルセロナの育成システムは1年や2年で出来上がったものではないからです。他のクラブが真似をしようとして2、3年で可能になるシステムではありません。最低でも、5年から7年というスパンで考えないと、バルサが持つエッセンスさえ吸収できないかもしれません。

つづきはメルマガ本文にて

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サッカー的行動様式から決断した欧州取材
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「完璧な育成など存在しない」 アルベール・カペジャス(フィテッセ セカンドコーチ)インタビュー(上) 

2011年04月13日発行のメルマガより抜粋

――あなたは長年バルセロナの育成現場でコーディネーターを務め、今季途中からフェレール監督の右腕としてフィテッセに来てオランダ1部の指導現場で戦っています。オランダの育成現場に立っているわけではないですが、オランダとスペインの育成の違いを少し説明してもらえますか?

カペジャス スペインの育成は非常に良い状況にあると思います。バルセロナ、エスパニョール、ビルバオ、セビージャ、ビジャレアル、レアル・マドリードなど多くのクラブが育成に力を入れ、良い仕事をしています。それによって近年のスペインの育成レベルはかなり上がりました。現時点でスペインの育成は世界最高の一つではないでしょうか。

 育成というのは、常にその時代が要求するサッカーに対応できる選手、つまりモダンな選手を育てていかなければいけません。この時代に求められる選手のプロファイルとは、テクニックとスピードがあり、状況判斷に優れ、戦術的・フィジカル的な能力も高い選手ということになります。精神面も重要で、ハイレベルな競争に挑み、勝ち残ることのできるコンペティティブな性格を持っている必要があります。スペイン代表にはA代表のみならず、U-19やU-17にもそうした選手がそろっています。

 オランダの育成は、少し時代から取り残されつつあると言えるでしょう。アヤックスが世界最高の育成機関として高く評価された時代もありましたが、近年はとても苦労しています。オランダ国内の目線で述べるならば、アヤックスはまだ育成レベルの高いクラブですが、同時にフェイエノールトや私のいるフィテッセなども評価されるようになってきました。

 世界的な流れとして、育成の重要性が認識されつつあります。現代サッカーではプレーモデルやシステム、戦術が多様化すると同時に複雑化しています。各クラブ、各監督が選択するサッカーを、外からかき集めた選手で実践することは容易ではありません。また経済的な面でも、一昔前のように大金を叩いて選手をかき集めることが難しくなっています。そうした理由によってカンテラ(下部組織)から選手を同じプレーモデル、哲学の下で育て、トップチームに供給していくことは効率的であり経済的になっています。

 その事実がここ数年はっきりと証明されるようになり、世界中のクラブがそれを理解し、育成に投資し始めるようになりました。お金をかけるのであれば、自分自身のクラブの育成環境、カンテラ選手の方が長期的には良いという共通認識が生まれています。育成は時間のかかることですが、寄せ集めのチームで戦うより経済的であるということがバルセロナの成功などで世界中に証明されています。初期投資としては高いかもしれません。練習施設を確保し、良い指導者、選手を集めなくてはいけないのですから。

 しかし一度成功させると、後は上手く循環していきますし、お金もかかりません。ただ、サッカーの世界には時間や忍耐という言葉が存在しません。特にトップレベルで日常的に結果を求められる世界においては、長期的なプランや哲学よりも目先の結果が重要に映ってしまいます。

つづきはメルマガ本文にて!

「18歳で育成が終わるわけではない」」福岡大学・乾眞寛監督 インタビュー(下) 

2011年04月06日配信のメルマガより抜粋

――「18歳で育成が終わるわけではない」ということを意識するようになったのはいつ頃からですか?

乾 92年にドイツに留学し、バイエルン・ミュンヘンのBチームで研修しました。Jリーグが始まる前にバイエルンのセカンドチームに張り付いてよく見ると、選手の年齢はまるで大学生と一緒、そこに30を越えたベテランが数名いるというチーム構成。リーグとしては3部、4部という公式戦を戦いながら、いい若手はトップの練習に呼ばれ、そうならなくても毎週末の公式戦を戦うという、まさに今話してきた環境をJリーグが始まる前に見ていたわけです。大学でもそういうところに行く選手を育てられるのではないかと思って帰国しました。

 帰国したのはJ開幕の93年です。95年のユニバー代表をスタートさせたのが93年12月ですから、そういう気持ちで育てた選手が95年ユニバーシアードで金メダルを獲り、その後Jリーグに行き、フランスワールドカップに行ったわけです。例えば斉藤俊秀、望月重良といった選手たちです。

 しかしながら、Jリーグが独自に育成システムの確立を進めていった中で、大学の立場や視点というのは残念ながら組み込まれなかった。結果としてJリーグが現在のような形態になって、選手の供給源として大学がやはり重要だというようになってから、改めてこういう話になっています。この十何年はなんだったのか、みなJリーグやJFAが育成をやっていくものだと思っていたのです。JFAの会議とか指導者研修会とか見ても、19歳以降の育成は確実に欠落しています。逆に世界を見渡すと、そこをすごく大事にしている。私は「18歳までがどうでもいい」と言っているわけでは決してなく、それは当然質を上げていかなければいけない。でも、最後の直線のバトンをちゃんと渡さないと育成ではないと思います。

 各クラブが大きな金額をかけてジュニア・ジュニアユース・ユースと育成してきた本当に宝物の選手でしょう? と。トップに行かなかったとしても大学というバックアップシステムがあって、またプロに挑戦できるという日本の良さがある。それを活かして最終的にタレントを本物に変えていく作業をしないといけません。「そこが問題だ」と言い続けてきて何年経つのか? というところです。隣の韓国にも置いていかれるし、中東の各国が帰化選手を含めて育成の考え方を新たな方向に変えていっている状況です。足踏みは許されないのです。ロンドン五輪世代を一つのきっかけに、具体的にやらないといけません。

――日本の育成の課題としてあるのが、規格外選手の扱いです。永井謙佑(現名古屋)を大学で4年間指導した乾監督に聞きますが、彼のような選手とどのように接してきたのでしょう?

乾 結果的に彼がこうなったのであって、確実にここまで伸ばせると思えていたわけではありません。本人に「チャンスをつかんでやろう」という思いが強かったし、巡りあわせもあり、いろんなことが手伝った。自分一人の指導力が彼をそういう風にさせたとは、全然思っていません。代表での活動によって大学の試合に出られないことも多かったですし、一方で代表の試合に送り出さないと経験できないものもあって、どこかに我慢しなければいけなかった。大学のチーム作りはいろんなものを犠牲にして背負わないといけませんでした。

 ただ、選手の素材として見た時に今までにない高い潜在能力を持っている選手ということは一目でわかりましたし、今までとは違う育て方をしないといけないと思いました。

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19歳以降は「育成年代」ではないのか?(福岡大学 乾眞寛監督 インタビュー(上)) 

2011年03月30日配信のメルマガより抜粋

――乾監督は普段からバルセロナや世界トップのサッカートレンドを意識、分析されていますが、現時点での日本サッカーの課題は何でしょう?
乾眞寛(以下、乾) マイボールの質です。それを上げなければいけないというのは日本サッカーの課題ですが、本当の意味でポゼッション能力を向上させるためには、普段からハイプレッシャーが必要です。日本では、その能力の向上をディフェンスを抜きにした状況で求めすぎてきた気がします。国際試合が終わると必ずJFAからテクニカルレポートが出てきますが、出てくるのはいつも「プレッシャーの中での正確なプレー」です。日本の環境において、ハイプレッシャーが不足しているという現実を今回の研修で改めて感じました。攻撃の改善を要求する前に、守備のレベルをもっと上げないと本当の意味での攻撃の改善はできません。

 今回、スペインでジュニアユース、ユースの年代も見てきましたが、ものすごく忠実に守備のタスクを果たしながら、同時に奪った後での攻撃の質を高めていました。攻撃と守備が常に表裏一体化している日常があって、その切り替えもここが境目だというその境目が見えなくなってきています。ボールを奪った瞬間の攻撃だとか、失った瞬間の守備だというけれど、どこがその境目なのかというのが本当に見えないくらい連続性が高まっていますし、連動性もさらに一段と質が上がっている。バルセロナがなぜあれほど簡単に囲い込んで奪えてしまうのかというと、ボールを失った後大体3秒くらいでボールを取り返す作業が達成されている。もしくは、ボールを失った位置から10メートル以内のところで奪い返すシーンが度々繰り返されている。これは決して偶然に成し得ていることではなくて、意図的に組織的にやっていることです。でも、それを遂行するためには、高いレベルの体力、集中力が求められる。そうした個々の力がグループやチームの力に変わるわけで、その質が一段と高まっているなと感じました。

 日本がそういうものを個別に考えて、指導しているとすると、世界基準に近づいているという評価を果たしてしていいのだろうかと思います。ある意味で世界の流れ、方向性に日本が距離を置かれてしまっている部分があるのかなとも思いました。日本の育成組織、システムの改善はここ10年くらいで本当に成果を挙げたと思いますが、その中で育っている選手たちの質はどうなのか。19歳以降からトップにつながる仕上げの育成ができているのか、という検証を改めてしないといけないと思いました。

 今回、スペインBチームの指導者の目線で話を聞いても、やはり「18歳で完成された選手などいない」と言います。19歳以降に、人間的、精神的な成長も含めて本物のサッカー選手というものが育成されていくので、18歳までを育成と考えてしまっている日本の現状というのはどうなんだろうと思います。あと3年くらい延ばして、U-20や五輪代表までも育成の延長線上、一つの育成の機関として見る根本的な見直しがあってもいいのではないかと思いました。

――確かに日本では、ユース、18歳までは育成という認識を誰もが持っていますが、プロ入りした選手を筆頭に19歳以降の選手は「育成年代」として捉えていない現状があります。

 育成においては、ボトムアップもプルアップも両方必要です。でも、プルアップしたはずの選手が本当にもう一段上の環境でサッカーをできているのか。あるいは、今その選手が抱えている課題にそのゲーム環境はフィットしているのか。そういう部分が、日本ではあまり問われていません。試合の水準や試合数、トレーニングの量や強度も、その選手にフィットしていて初めて伸びる。どれほど能力が高いと言われる選手でも、プロでいきなりスタメンにはなれないわけですし、そこをつなぐため選手にとって一番適正なゲーム、育成環境というのは何だろうというのを19歳以降であっても細かく見てあげなければいけないと思います。

 だからこそ、J1のトップチームで契約したとしても、初年度からJ1やJ2のクラブにレンタルで出るといったことがもっと模索されてもいいはずです。今回、スペイン5部リーグでプレーするような選手たちでも、そこをステップに3部、4部と上がっていく現状を見てきました。また、トップチームに上がっていくようなシンデレラボーイも実際にいるわけです。ユースを卒業した選手がBチームをステップにして、トップに上がっていくというシステムが欧州にはきっちりありますし、Bチームは18歳のユースとトップチームをつなぐ役割を果たしています。Bチームは「トップに上がれないダメな選手」を育てているわけでは決してなくて、本物の選手を作る母体がBチームであるということです。そのBチームに相当するものが日本のプロの中では欠落している。それを今、結果的に大学というカテゴリーがバックアップして、いろいろな受け皿で選手たちを育成しています。

 今、大学がJリーガー輩出の実績を上げていて、代表での大学出身選手の数も増えてきています。そういうことが現実的に流れとして起きているわけですから、19歳以降の強化、受け皿を踏まえた上でそこで何ができるのかをもう少し細かく能力に応じてセットする必要があるなと感じます。日本では、「プレーヤーズファースト」、「選手を大切にしましょう」と言っているのに、あまりにも19歳以降の選手を無駄に扱っているのではないでしょうか。ユース、18歳まで手塩にかけて育てた選手をトップに上げて飼い殺しのような形にして、2、3年で解雇している現実はプレーヤーズファーストでも何でもありません。例えカテゴリーが下がってもその選手に90分間プレーさせる、そのゲームを用意するということが、本当のプレーヤーズファーストなのです。

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