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拝啓、日本のスポーツ新聞さま  

2011年06月22日配信のメルマガより抜粋

 U-22日本代表の取材をするようになって、改めていろいろと日本の取材事情が見えてきた。一番強く感じることは、スポーツ新聞はあれだけ権利や人的パワーを持ちながら、大した仕事をしていないということだ。

 大きなお世話と言われるかもしれない。またこの時代、本当のサッカー好きが情報入手を目的にスポーツ新聞(※サッカー専門紙『エルゴラッソ』は除く)を購読しているとも思えない。だが、現場で肩身の狭い思いをしながら奮闘しているフリーランスの身、本当の意味で日本にサッカー文化を浸透させたいと願う人間からすると「まずいんじゃないの」と言いたくもなる。

 もちろん、スポーツ新聞の記者へのリスペクトを欠くつもりはない。私には親しい記者は全くいないが、恐らく有能な記者もいると思うので、あくまで「スポーツ新聞」という大枠での話として進めていく。

 意外に知られていない事実だと思うのでこの際、彼らの権利や取材態勢、取材現場での様子を説明しよう。まずは、サッカーの取材現場でもしっかりと「運動記者クラブ」なるものが存在する。取材会場によっては、彼ら専用のプレスルームがわざわざ用意されている。記者クラブのプレスルームではドリンク飲み放題で、一方フリーランスが入れる控え室にはそんなものがない、なんてこともある。取材申請についてもJリーグの試合などでは、紙媒体メディアは複数の人数枠が決まっているだけで、事前申請の必要はない。

 試合会場でのプレスルームが一つでフリーランスら他媒体と混合の場合でも、記者クラブに属するスポーツ新聞のようなメディアの机と椅子は用意されていることが多い。彼らの“神聖”な座席に私のような半人前のフリーランスが座ろうものなら「ここは、うちの席だ」と血相を変えて排除されることもある。取材慣れしていないフリーランスの方は気をつけた方がいい。スタンドの記者席も基本的には座席に初めから媒体名が明記されており、フリーランスは名札の付いていない席を探して座るしかない。

 代表戦のように記者席が埋まる場合はまだしも、高校選手権のような記者席がガラガラの試合で「ここ、うちの席なんですけど」と言われた時はびっくりした。思わず、「えっ、選手権の試合で、しかもこんなガラガラなのに座席決まってるんですか?」と聞き返したほど。「もちろん」とドヤ顔で返された時には、失笑するしかなかった……。

 ちなみに、スペインではリーガやCLの試合でも記者席がガラガラの場合は座席自由の早い者勝ち。バレンシアの記者席も主要媒体の座席は一応決まっているが、満席になったり見やすい前列の場所が埋まっていない限り「ここはオレの席だ」と言い出す輩はいない。だって、普通に空いているのだから。

 ただし、スペインでも代表戦などビッグゲームになれば記者席の座席指定がある。入場時に渡される首掛けのプレス証に座席が明記されていることが一般的だ。そもそも記者席が満席になる場合には、混乱をさけるため主催側の広報が座席の割り振りをしておくのが普通だ。日本はそうではないらしく、今月初めの新潟でのA代表とU-22代表の試合で会場に到着するとフリーランスの諸先輩方がせっせとスタジアムの記者席に上がり場所取りをしていた。

 最終的に記者席が満席になるようなことはなかったので、「だからフリーランスは自由席なのか」と思ったが、ある同業の方に聞くとフリーランスはいつも自由席らしい。何とも不思議というか、非効率な仕組みである。

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U-22日本代表取材を通した挑戦  

2011年06月16日 通巻第46号より抜粋

 今月より、スポーツナビでU-22日本代表を担当させてもらうようになった。そのことで、改めて見えてくるものがいろいろとあった。

 例えば、センターバックの人材難について。『Jマガ』のコラム(『U-22日本代表のCB問題。単に人材難を叫ぶだけでいいのか?』http://jmaga.net/?eid=414 )で書いた通り、この問題はプロ入り後の若手選手を上手く伸ばしきれていない日本サッカー界、育成環境の構造的問題である。高卒であろうが大卒であろうが、プロ入り後すぐに出場できる選手は少ない。だから私は、個々の能力や適性についてどうこう言うつもりはない。

『Jマガ』のコラムでは、前半センターバックをやりながらも後半23分で足がつってしまった扇原貴宏(C大阪)の個人名を明記しているが、別に彼を批判する気は全くない。むしろ彼は、日本の育成環境の犠牲者だ。クウェートとの2次予選に向けた22名のメンバーから外れてしまった實藤友紀(川崎F)にしても、もし彼がまだ大学生だったらメンバー入りしていたであろうと想像する。

 U-22日本代表に入るほどのタレントを所属クラブでくすぶらせている現状を放置している限り、五輪代表は今後もずっとセンターバックの人材難や試合観のない選手の問題を抱え続けることになる。だから、先週10日のメンバー発表では原さん(原博実氏/日本サッカー協会技術委員長)に、實藤や扇原の例を出して質問した。

メンバー発表の会見全文(スポーツナビ)

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/soccer/japan/text/kaiken/201106100005-spnavi_2.html

 また、流通経済大の中野雄二監督への取材で聞きたかった点も基本的には同じだ。いろいろと問題が転がっている育成現場の現状を熟知する監督としてどのように受け止め、どのような提言を持っているか。そういう意味で、中野監督からは興味深い意見や提言を引き出せたのではないかと考えている。

 こうした問題が今までずっと続いてきている、というよりはある種“放置”されてきている点について、今回U-22日本代表を取材してみて、「協会や現場の関係者よりもメディアの責任の方が強いのではないか」と感じるようになった。

 まあ、どちらが悪いという水掛け論をしても非生産的なのかもしれないが、現場で記者会見や囲み取材をしているとメディア側にこうした問題意識が全くないのに驚かされる。確かにこうした問題を取り扱うことは面倒なことかもしれない。だが、こうした根深い問題を一つ一つ整理して解決していかない限り、若手育成については好循環が生まれない。

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徳永尊信氏が見たCL決勝とバルセロナのサッカー  

2011年06月08日 通巻第45号:より抜粋



(C) Ichiro Ozawa



 前々号・前号とインタビューを掲載した徳永尊信氏に、CL決勝におけるバルセロナのプレーを分析していただいた。育成レベルながらバルセロナというクラブと間近に接した、徳永氏ならではの分析をご覧いたただきたい。今回は、小澤は聞き手にまわり、聞き書きという手法で掲載させていただく。(聞き手:小澤一郎)






 予想以上に差が出てしまったな、と思ってます。バルサの方が完全に試合を支配していましたし、決勝であれだけ多くの得点が生まれたのも珍しいですよね。それだけバルサが圧倒していました。

 試合を見ていて思ったのが、準決勝のバルサとレアル・マドリードの試合が実質的な決勝だったということ。マンチェスターUは、準決勝シャルケとの試合が完勝だったので乗ってくるかなと思ったんですけど、バルサがとにかく強かった。ペップ・グアルディオラが監督になってから、バルサはサッカーを一歩進化させたと僕は思っています。

 グアルディオラの戦術がすごいのは、4-3-3というシステムを基本としながらメッシを1.5列目に置いて彼の特長を活かすサッカーをしているところ。今のバルサは1つのシステムにこだわっていなくて、メッシの選手としての成熟、完成を見ながらチームを作ってきているという印象です。

 フランク・ライカールト時代も4-3-3でしたが、グアルディオラが監督になってから実は4-3-3ではなくて、攻撃の時は2バックになっています。両サイドバックは2列目にいます。攻撃時のシステムは2-1-4-3。4-4-2とか4-2-3-1でやっていると、サイドバックというのは3列目から上がることになるけれど、バルサの場合は2列目にいる。

 特徴としては、ビルドアップの仕方が面白いです。センターバックが攻撃に参加するというか、ビルドアップの中心になっている。ピケのように足元の技術がしっかりしているセンターバックがいるから可能なことでもあります。

 驚いたのが、グアルディオラになって以降、センターバックがサイドに開いてボールを受け、そこからドリブルで仕掛けること。前に突っかけて、数的優位を作ってはたく。だから、そこでどのチームもやられてしまう。その感覚は僕ら指導者にとって新しいものでした。

 実は面白い話があって、僕がエウロパでユースのコーチをやっていた時、一緒にやっていたアンヘル・ゴメスがヨハン・クライフの自宅に招かれて関係者と食事をしたことがあったのです。当時、エウロパの下部組織にクライフの孫が選手として所属していたからです。クライフが、エウロパのグラウンドに試合を観に来ることもありました(笑)。初めて見た時は本当にびっくりしましたよ。

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「スペインの子供たちが大人のサッカーをやる理由とは?」徳永尊信氏インタビュー(下) 

2011年06月01日配信のメルマガより抜粋





徳永氏提供


――欧州、南米を回ってきて日本の育成をどう見ていますか?

徳永:良い方向に行っていると思います。ユース年代で全国リーグができましたし。上のレベルや上の年代で変わってきていますが、底辺のジュニア、ジュニアユース、カテゴリーの下の方のレベルでもリーグ戦ができるようになった時には、本当の意味でのサッカー文化が浸透していくんじゃないかと思います。

 トップレベルに追いつくためには、リーグ戦の環境を上から下まで完全に整えることが必要です。これを止まらず進めてやっていくことです。それと、環境面ではグラウンド。スペインに比べると、日本の施設面は厳しい。特に僕がいたカタルーニャ州だと90%以上が芝のグラウンドです。ジュニアの小学生から大人まで、みんな芝の上でプレーしています。しかも必ずロッカールームがあって、そこで着替えやミーティングをして、練習をしたり試合を戦います。

 環境面を整備して、向上していったら日本は世界のトップクラスを狙えます。でも、そこが圧倒的に足りないですよね。ホーム&アウエーのリーグ戦主体で戦おうとすると、どうしてもグラウンドの絶対数が足りません。そこに突き当たるのかなと思います。絶対数が足りない上に、まだまだ土のグラウンドが多い。社会人でも、日本では大の大人が土のグラウンドでプレーした後に外で着替えていますよね。それを考えると、まだまだサッカー文化は浸透していないですよね。

――そういうことはエクアドルでもないことですか?

徳永:基本的にはクラブによります。でも、日本は世界で有数の経済大国じゃないですか。GDPでは、中国に抜かれたとはいえ世界第3位。その中でエクアドルと同じような環境なのはまずいですよね。エクアドルはまだまだ後進国ですから。

――エクアドルのスポーツ事情は?

徳永:サッカーが一番で、圧倒的に人気があります。地理的にアメリカに近いので、野球やバスケットボールも少しは行なわれています。

――エクアドルの育成の底辺でも、1年を通したリーグ戦が整備されているのですか?

徳永:日本と同じように、年間を通じてのリーグ戦はないです。ただ、毎年3ヶ月から4ヶ月くらいかけて各地域ごとに短期集中型のリーグがあります。地方単位の公式戦ですね。そのリーグ戦に、僕がいたようなプロクラブの下部組織も出て一緒にやります。それ以外は、私設の大会ですね。

――環境以外で日本の育成現場で改革できそうなところはどこだと思います?

徳永:日本は1種、2種、3種、4種と分かれているじゃないですか。各種の距離がすごく遠いので、それがより密接になってきた時に指導者もレベルアップしていくのかなと。あとは、勝利への執着心ですね。下の年代でも、本気で勝ちを目指さないとダメだと思います。

――でも、基本的に子供はどこの国で生まれようが、絶対に負けたくないという負けず嫌いの性格を生まれつき持っているわけじゃないですか? 社会や教育が感情表現に乏しい人間を育てている面は多分にあると思いますけど?

徳永:試合を観ていても「本気で勝ちたいのかな?」と思うことがあるので、指導者は本気で勝ちを目指すように仕向けた上で、自分の中で「勝利がすべてじゃない」ということを理解してやっていかないといけないでしょう。子供たちには、試合をやるからには勝つことにこだわって、どんな勝負でも本気でやらせるべきです。

――そういう意味では、まだまだ日本の指導者は勝つことにこだわっていないと?

徳永:そうしたら1点の重みも変わってくるじゃないですか。日本の育成年代の試合を観ていても、ゴールを入れた後に喜ぶ姿をあまり見かけない。勝ちにこだわって、緊張感を持って戦っていないからです。そういう環境を作って、指導者が長い目を持って勝利だけではない部分を考慮すればいいと思います。子供は、どんなレベルでも勝ちを目指してやらさないといけません。

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