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「顔が下がった時にいかにリアクションを示せるか」本田将也監督(京都サンガF.C.∪-18)インタビュー  

2011年07月27日配信のメルマガより抜粋


(C)Ichiro Ozawa



――東京Vユースのハイプレス、圧力にやりにくそうな印象でした。

本田将也監督(以下、本田監督)「自分たちの流れの中でいかにゲームをコントロールするかという部分を大事にやってきて、全国大会、ヴェルディ相手にどれくらいできるのかというのが今日の大きなテーマでした。その中で相手の圧力というか、自分たちがボールを保持することができなかったところがこういうゲームになってきまった原因かなとは思います。

 選手たちは精神的にもまだまだ幼い部分があるので、自分たちがやろうとしていることに対して、ピッチの状態であったり、相手の圧力だったり、外的な要因に対してひ弱さが出たかなという感じがします。ヴェルディが圧力をかけてああいうサッカーをしてくるのはわかっていたんですけど、それに対して上手にボールを保持しながらゴールチャンスを作れなかったという点で納得はできなかったです」

――試合開始直後から相手のハイプレスで劣勢の展開でした。試合の入り方についてはどうご覧になっていましたか?

本田監督「立ち上がりの部分で受けて立つというか、それがゲームの中の一番の課題です。最初の10分をどのようにやるかというところは自分の中でも、チームとしても課題かなというのはあります。うまくゲームに入れていなかったのは事実としてあったと思います」

――とはいえ、プレッシャーの厳しい時は無理につなぐことなく、DFラインからロングボールを蹴っていくなど、選手が状況判断しながらやっていたのかなという印象です。

本田監督「そうですね。ゲームの序盤に関しては、チームを勢い付けるためにロングボールを敢えて入れることで前からプレッシングをかけていくこともあります」

――後半立ち上がりに東京Vユースのエース、南秀仁にとられた2点目が痛かったですか?

本田監督「その前もボールを保持できていたところで長いボールを蹴ってしまって、ボールを失っているところも正直あったので。自分たちのプレーが招いた失点でした」

――こういう結果、内容だからといって、サンガとしてやるべきこと、サッカーは変えませんよね?

本田監督「そうですね。実際、全国大会に来たから特別に新しいことをしようとか、そういうことは全くなくて。攻撃においても守備においてもコンセプトがあって、それに対してどれだけ近づいていけるか。こういう舞台、関東に来て、実際このグループに入ったことで、普段やっていないチームと試合ができるのでそういうところはすごく前向きに捉えています。相手に対してどれだけボールを保持できるか、ポゼッション率を上げていけるかというところを意識して臨んでいます」

――プレミアリーグのような長期のリーグ戦よりも、短期決戦の全国大会の方が激しさはありますか?

本田監督「一箇所集中で連続してやる大会というのは、少なくなってきています。プレミアもそうなのですが、この大会はみな強い相手だし、スケジュール的にもハード。選手たちには、よりタフさが求められます。最初に勝ち点が取れなかった場合でも、次いかに戦うかという部分でタフさが求められます。プロでやっていく上では、常に顔を上げている状態じゃないと。顔が下がった時にいかにリアクションを示せるか、この選手たちにとっても大事なことだと思います」



続きはメルマガ本文にて!

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5週間で「つないで勝つサッカー」を浸透させた世界基準の指導法 

2011年07月20日配信のメルマガより抜粋

(C)Ichiro Ozawa



 当メルマガでここ最近、何度も取り上げさせてもらっている徳永尊信氏だが、現在は足立区のクリアージュという町クラブのジュニアユースで臨時コーチを務めている。17日、徳永氏が指導するクリアージュの∪-14が、トリプレッタの∪-14と練習試合を行なうということで足立区総合スポーツセンターまで取材に行ってきた。

 トリプレッタは昨年MICというバルセロナの大会に参加しており、私は現∪-15の通訳兼コーディネーターとしてチームに帯同した。そんな縁もあって楽しみに試合観戦に行ったわけだが、一番の取材目的はスペイン、エクアドルでの指導経験がある徳永氏が日本でどういった指導、サッカーをしているのかを見ることだ。

「つなぐサッカー」と一言で言っても、日本の育成環境や町クラブに所属する選手の能力からしていろいろな制約がある。徳永氏が日本の条件に合わせる形にアレンジしているであろう指導の中で、どれほどつなぐサッカーが浸透しているのかを確認したかった。

 その意味で言うと、この試合でのクリアージュのサッカーには驚かされた。個人の能力や相手をかわすボールさばきではトリプレッタの選手の方が上だったが、試合内容としても局地戦でも、クリアージュの方がイニシアチブを持って優位に進めることができていた。

 それを可能にしていた要素は2つある。まず、徳永氏がわずか5週間ながら徹底的に叩き込んだGKを使ったDFラインでのボール回し。ボランチがマークされうまくセンターバックからボールを引き出せなかったとはいえ、両センターバックが深く広くポジションを取りながら、頻繁にGKを使いながら後方でゆったりとボールを回し、中盤や前線でのギャップを見つけて効果的にボールを運んでいた。

 スペインでは当たり前なのだが、ベンチに座ることも、コーチングを止めることもなく、ピッチサイドで選手に的確かつ継続性のあるコーチングをかけていた徳永氏からは何度か「遊ばせろ」という日本ではあまり聞きなれない指示が出ていた。要するに無理に前にパスを出す、あるいは相手にコースを限定された中で見え見えのパスを出すくらいなら、逆サイドに振るかGKに戻してパスの流れを“作り直す”よう求めていた。

 少し話は脱線するが、こうしたパス回しをするチームに対してよくある批判は、「後方でばかりボールを回していてなかなか前に出て行かない」という類のもの。指導者がそうした声に過敏に反応してしまうと、選手が我慢できずに無理な運び方をしてしまい簡単にミスを犯してしまう。

 確かにピッチ上では、クリアージュのDFラインがひたすらボールを回しているように映っていたのだが、徳永氏は選手につなぐこと、回すことの重要性を説きながら、「このタイミング」という時には間髪入れず前や中へのパスを要求していた。

 うまい選手が多いとはいえ、まだまだ町クラブのジュニアユースの選手はサッカーも駆け引きも理解できていない。だからこそ、試合中に指導者がタイミングよく声をかけて、選手と一緒に「今何をすべきか」という判断基準のすり合わせを行なうことが重要である。

続きはメルマガ本文にて!

スペインのラジオ番組に見る健全なやり取り  

2011年07月13日 通巻第50号より抜粋

 少し前の話になるが、6月8日に放送されたスペインのラジオ局『COPE』深夜12時からのスポーツ番組『エル・パルティード・デ・ラス12』(12時の試合)で面白いやり取りがあった。

 電話インタビューに応じたのは、アトレティコ・マドリードのエンリケ・セレッソ会長。今夏のアトレティコはキケ・フローレスの退任を受けて、新監督探しに奔走していた。シーズンオフ直後にうわさとして挙がったのが、バルセロナBからローマの監督に就任したルイス・エンリケ。実際、コンタクトはあったようだがルイス・エンリケがローマを選んだことで断られている。

続いて、アスレティック・ビルバオのホアキン・カパロス。彼はビルバオでの会長選挙に伴い自身の立場が安泰でないことから、アトレティコのオファーに興味を示していたようだ。しかし正式オファーの前で、クラブはセビージャの監督を退任したグレゴリオ・マンサーノに白羽の矢を立て、アトレティコでの指揮経験のあるマンサーノが新監督となった。

 この不透明な監督選びのプロセスに、アトレティコのサポーターからは不満の声が噴出。6月8日の放送時には番記者のアントニオ・ロペス記者とセレッソ会長との激しいバトルがあった。以下、その内容を紹介したい。



エンリケ・セレッソ会長インタビュー(6月8日放送分)

http://www.cope.es/el-partido-de-las-12/audio-entrevista-a-enrique-cerezo—siempre-es-una-alegria-trabajar-con-alguien-que-conoces-116132

――(フアン・アントニオ・アルカラー/番組の司会者)あなたはアトレティコのサポーターがマンサーノの監督就任に期待感を持っていると考えていますか?

セレッソ会長 これまで強化部が様々な監督のプロフィールを見ながら選定や交渉を行なってきたが、彼こそが理想で、われわれの興味に適した監督だという結論が出た。

――(アルカラー)主要メディアで出ているアンケート結果を教えましょう。われわれの『ラ・コペ』のWEBでは、「マンサーノの監督就任はアトレティコの監督探しにとっての成功?」というアンケートを行なっていて、85%が「NO」と答えています。『マルカ』でも同様のアンケートをしていて80.9%が「NO」の回答です。『AS』も79%が「NO」。


 この結果から見てもマンサーノの招聘は歓迎されていないようです。私は良い監督だとは思いますが、ファン心理は満足していないようです。


セレッソ会長 ファンが何を望むのか正確にはわからないが、クラブが望むことはわかっている。クラブは良い監督を望んでいるし、クラブに満足をもたらしてくれる監督、目標を達成してくれる監督を探していて、それがグレゴリオ・マンサーノになったということ。

――(アルカラー)他の記者からの質問の前にもう1つだけ。ここ最近、どのメディアもヒル・マリン(クラブ幹部)がルイス・エンリケ(来季からローマ監督)を監督候補の一番手と決めていて、あなたはカパロス(アスレティック・ビルバオ監督)を推していたと言われています。これは事実ですか?

セレッソ会長 全くもって事実ではない。いつもそう心がけているが誠実にお答えしよう。私は会長として、これまで特定の個人名を「アトレティコ・マドリードの監督に適している」と挙げたことは一度もない。それを考えるための人間はクラブにいて、しっかり働いてくれている。さらに、ミゲル・アンヘル・ヒル・マリンが監督について質問を受けている時、メディアに対して監督の個人名を挙げたこともない。

続きはメルマガ本文にてどうぞ!

流経大柏高・本田監督が提案する夏のシーズンオフ導入 

2011年07月06日配信のメルマガより抜粋

(C) Ichiro Ozawa



 先週、ある媒体の連載向けに流通経済大付属柏高校の本田裕一郎監督の取材を行なってきた。今更説明するまでもないが、本田監督といえば高校サッカー界きっての名将であると同時に鬼軍曹として知られている。

 先日も、高校総体千葉県決勝で市立船橋高にPK負けした直後、17時に学校のグラウンドに戻ってから22時まで5時間に渡りPK練習をやらせたそうだ。本田監督曰く、「普通ならこれをみんな『理不尽』と呼ぶんです。でも、ここで鍛えないと次がない。このチャンスは絶対に逃しちゃいけない」とのこと。

 賛否両論あるが、スパルタ指導で徹底的に選手を鍛えあげるのが本田流の指導と呼べる。その監督から「仰天」という冠を付けてもいいほどの改革案が飛び出した。それは何かというと、日本サッカー協会主導での夏場のシーズンオフ導入だ。

「遅ればせながらなんだけど、今盛んに口にしたい、声を大にして言いたいのは、こういうスケジュールになっちゃうと現場サイドではオフを作れないということ。だから、協会主導で『この時期はサッカーはやりません』とする。協会サイドで規制をかけないと無理ですね。

 時期としては夏。7月から8月の夏休み期間は、サッカーをやっちゃいけませんと。そうするとどういうことが起きてくるかというと、指導者もさることながら、子供たちもいろんな活動、例えばスイミングだとか、山登りなどができる。子供にも、サッカー以外のことに取り組む時期がなきゃいけない」

 シーズンオフ導入という表現よりは「夏場のサッカー禁止令」という言い方の方がインパクトや強制力を持って実行できるかもしれないが、まさか本田監督からこうした提言が聞けるとは予想していなかった。さらに本田監督は、以下のように続けた。

「夏にやらなかったらガクンと落ちてしまうのではというのは、私の年代の指導者にはありますよね。『夏鍛えなきゃダメだ』という指導者が。でも、そんなの大したことない。むしろ休ませた方が元気になる。かつての指導者にとっては、365日やるのが当たり前だったんだけど、私は習志野に行って月曜日は絶対に休みにした。その頃にしては珍しくて、それがどんどん広がっていって、今では当たり前になった。

 休ませると火曜日は元気なんですよ。だから『夏休みにもやりたい』という気持ちにストップをかけて、休ませる。日本にもそういうのがあっていいんじゃないかなと。日本の7月、8月はサッカーやっていませんよと。Jリーグもストップする。そういうのを協会がやらないと手をつけられない」

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拝啓、日本のスポーツ新聞さま
「スペインの子供たちが大人のサッカーをやる理由とは?」徳永尊信氏インタビュー(下)
「スペインの子供たちが大人のサッカーをやる理由とは?」徳永尊信氏インタビュー(上)

長友佑都の恩師が語る日本の育成 神川明彦監督(明治大)インタビュー 

2011年07月06日配信のメルマガより抜粋

神川 言い方は悪いですけど、高校・ユース年代でちやほやされてきている選手が多い。だから、私を含めてうちのスタッフは考え方がすごく厳しいので。上下関係も最低限ありますし。そういうのに馴染むことが、最初は大変みたいです。僕なんかもコーチの進言で、丸山(祐市)だって平気で1試合ベンチから外していますからね。

「レギュラーという言葉が存在しない」というのがうちのやり方。そういうやり方に対して、不慣れな選手はいます。スタープレーヤーというか、ユース年代までは常に必要とされてきた選手ばかりなので、必要とされない状態の自分を受け入れられなかったり。私みたいな技術、戦術の前にまずメンタリティありきから入ってくる指導者というのは、彼らからすると「えっ」という感じ。うちは学業最優先で、生活面というところから入っていくので、面食らう選手も多い。

 ただ、それがわかって入ってくる子も増えてきています。そういう明治だから入りたい、憧れの明治大に入れた、という子が増えてきたんです。昔は流れで入ってきた、みたいな選手が多かったんですけど、最近の結果や卒業生を見て「明治に入りたい、練習参加してみてますますやりたい」と。楽になった部分もたくさんありますが、厳しくやり続けなきゃいけないところは変わらずやっていこうかなと思ってます。

――ということは、明治では練習から厳しい競争環境があるということですね?

神川 うちは、関東でもそういうチームと言われていますよ。競争が厳しく、チーム内の競争に勝たないと試合出られない。常にポジションが約束されていないチーム。去年優勝した時は、メディアの方にもそういう取り上げ方をしていただきました。

――フラットに選手を見るためのコツはありますか?

神川 その時調子の良い選手を使うだけです。コーチの助言をもらいながら。

――日頃から先入観は全くないということですね?

神川 持たないようにしていますね。旬な選手を使うことを大事にしているので。経験値の浅い選手でも、状態が良くて「使える」という信頼が芽生えれば使います。

――選手との距離感はどの程度に保たれているのですか?

神川 僕はどちらかというと離れています。コーチがやってくれていて、僕は全体を見る感じです。今日の練習でも僕は外から見て、ポイント、ポイントで指示するだけ。基本コーチが全部やってくれるので。だから、コーチのアドバイスを聞きながら僕が最終的に紅白戦とかを見て(メンバーを)決めます。

――今大会の仕上がり具合は?

神川 ケガ人が少ないので、70パーセントから80パーセントの間。勝っていったら上がります。

――総理大臣杯は短期間でのトーナメント戦ですから、初戦が大事だと思います。

神川 勢いですね。それが大事です。今3勝3敗3分けという成績(関東大学サッカーリーグ1部前期)でこっちに入ってきているので、ちょっと自信がないと思うんです。ここでいい勝ち方をすることによって自信がついて、2回戦が多分ヤマなんですが、これに勝つことができたら(優勝まで)いっちゃうと思います。それだけのポテンシャルはある。

――普段のリーグ戦とサッカーの質は変えざるを得ないですか?

神川 全く変わらないです。使う選手が変わっているだけです。その時調子の良い選手を使うだけなので。明日、相手(のシステム)が変速なので対応だけはしっかりやりたい。

――今、大学サッカー界に注目が集まっていますが、だからこそ提言しておきたいことはありますか?

神川 サッカー協会(JFA)は、もっと大学サッカーを重視してほしいですね。あまりにも大学サッカーを軽視しすぎです。アンダー代表にはすごくお金をかけるけれど、ユニバー(シアード代表)にはお金のかかり方が全然安いです。とにかく注目度を含めて、JFAはもっと取り上げてくれていいと思います。これだけ大学から選手を出しているのに。インテルに行った選手はまだ彼(明治大卒の長友佑都)しかいないわけで。結構がっかりしていますよ。

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「バルサの成功は、プロセスの成功である」 イバン・パランコ氏(FCバルセロナスクール福岡校 テクニカルディレクター)インタビュー 

2011年06月29日配信のメルマガより抜粋

――日本の子供たちの長所は?

パランコ 私にとっては、ディシプリンです。日本の子供たちはとても興味深いディシプリンを持っています。時にそれが従順な選手を生み出すことにもつながりますが、うまく利用すれば長所となります。「上達したい」という意欲も非常に高いですし、指導者がうまく持っていってあげれば素早い成長を見せます。

――逆に、足りないものは何ですか?

パランコ 足りないものを挙げる前に、そうしたものは文化的背景から来ていると思います。サッカーでは、練習できないシチュエーションというのが試合で次々に起こり、コントロールできないこともあります。だからこそ、自分自身でしっかりと考えて対処しなければいけません。

その前提の上で言うと、選手たちが同じ考え方をしてチームとして統一していくことが一番難しく、日本の選手たちに最も足りない部分です。日本では文化的に先生や目上の人が指示をして、生徒がそれに従います。そうした文化的背景の日本で、状況判断を磨くことは難しいことです。

――日本に来る前後で、日本サッカーの印象は変わりましたか?

パランコ 日本に来る前は、日本のサッカーについて想像することができませんでした。一度も来日したことがありませんでしたから。イングランドスタイルのダイレクトサッカーが多いことは聞いていましたが、はっきりした印象は持っていませんでした。

 来日する時には「どういうサッカーがあるのだろう」と楽しみにしてきましたが、実際に日本でポゼッションを重視しないダイレクトなサッカーに出会って苦労しています(苦笑)。日本ではプロから育成年代まで結果にこだわり過ぎていて、リスクを冒そうとしません。そうなると負けないために前線にロングボールを放り込むサッカーとなりますし、より良い選択ではなくより簡単な道を選ぶようになります。

 日本は、戦術練習をもう少し取り入れた方がいいでしょう。そうした練習でコンセプトを浸透させるべきです。日本のサッカーが少しずつレベルアップしているのは間違いないですし、日本人が持つ改善への意欲を持ってすれば短期間で急成長を遂げる可能性があります。

――バルサスクールの子供たちの成長ぶりには驚かされましたか?

パランコ とても驚かされました。子供たちと出会った当初は、彼らのレベルに大きな疑問を持っていましたが、今はとても満足しています。なぜなら、当初は予想していなかったようなバルサスタイルでプレーできているからです。

 良いプレーができるかどうかはその時の状況によりますが、それ以前に重要なのはアイディアを持ったプレーができているかどうか。今のバルサスクールの子供たちはそれができています。サッカーを理解し、チームメイトと協力してプレーしていく。そういうアイディアがなければ、バルサのサッカーを実践することは難しいのです。

――バルサのスタイルというのは日本のサッカー、日本人にマッチするものだと思いますか?

パランコ これまでに、そのテーマで何度も話をしてきました。日本人は他の国と比較して身体能力に優れているわけではありません。特に、高さの面においてそうです。ただし、身体の強さは持っています。その点はスペイン人の特徴に似ていると言えるでしょう。

 テクニカルな特徴も似ていますし、恐らくバルサのサッカースタイルは日本人にとって理想的なものだと言えるでしょう。なぜなら、バルサのサッカーは非常にコレクティブだからです。強さというものが、チームとしての特長になっています。日本の社会というのは私が知る限り最もコレクティブな社会の一つです。だから、日本のようなコレクティブな社会の国でこれだけ独りよがりなサッカーが行なわれているのは、不思議で仕方ありません。

 バルサスクールでは、パスを主体としたコレクティブなサッカーをしています。だから、選手たちが仲良しになりやすい面があります。日本の育成年代でそういうサッカーは稀ですし、ボールを持ったらとにかく1人の選手がドリブルで突っ掛けるというシーンを多く見かけます。非常に残念なことだと思っています。


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私が会見後の囲み取材廃止、会見での質問者の公表を提案するわけ 

2011年06月29日配信のメルマガより抜粋

 先週のメルマガに掲載したコラム「拝啓 日本のスポーツ新聞さま」の反響がツイッターを中心にちらほらあった。

 私自身、“かなり”オブラートに包んで書いたつもりだが、これまでああいった内容について書く、指摘するジャーナリストやライターの方はいなかったようで、読者の皆さんにとっては新鮮で興味深い内容になったのかなと想像している。今回、補足的に皆さんに紹介したいこと、書きたいことがあるので短くまとめる形でコラムとしてまとめたいと思う。

 今回のテーマは、私がこれまでずっと主張してきた記者会見の可視化と質問者の所属・氏名の公表に関連した取材現場での記者の姿勢について。先週のコラムで紹介した通り、スポーツナビのようなサイトで会見の全文を公開するような場合で、しかも日本の会見場では司会者から質問前に所属と氏名を名乗ることが義務付けられているにもかかわらず、記者クラブに属するメディアは「質問にも著作権がある」というよくわからない理由で所属と氏名の公表をNGとしている。

 私も偉そうに人のことを言える実力はないが、結局氏名公表にNGを出すのは自分が行なう質問内容に自信がないか、「もしかしたら低レベルな質問かもしれない」と思っているからだと想像する。

 技術的にはすでにテレビ局ではなくともUSTREAMで会見を生中継することができる以上、今後会見が可視化されていく方向にあることは間違いない。そうなれば、質問者の公表にダメだしをしているメディアとしても手の施しようがない。現に昨年のザッケローニ監督の就任会見の時、スポーツ新聞記者たちの質問やそのレベルがネットの掲示板を中心に議論の的となった。

 なぜ私が質問者の公表を熱心に訴えるかというと、結局のところ質問者がきちんと考え、質の高い質問を投げかけていくことで、会見に臨む監督や選手、メディア関係者、そしてそのやりとりを見聞きするサッカーファンのサッカーに対する見識が上がっていくと信じているから。

 私も試合後の監督会見は文字おこしに必死で質問する余裕がない時がまだあるのだが、会見場に到着すると試合内容を振り返った上で監督にポイントとなった部分や戦術的キーファクターを聞くべく質問を考えるようにしている。そういう訓練や経験を積み重ねていくことで質問のレベルも上がっていくのではないか。

 しかし日本の場合、会見後に監督の囲み、ぶらさがり取材があるため、会見が形骸化する傾向にある。私は会見後の囲み取材など非効率で時間の無駄、聞きたいことがあったら会見で聞けばいい、と考えているので二重取材は絶対に行なわないスタンスを貫いているのだが、会見場は「早く終わらせろ」という雰囲気が漂っている。だから、私は早く会見後には囲み取材を開きませんとはっきり言うJクラブや広報、監督が増えてほしいと願っている。

 スペインでも監督会見後に、監督がラジオ番組のインタビューに対応することはあるが、記者団が囲んでぶらさがるような形式にはならない。そんなことをしようものなら、広報担当者から「聞きたいことがあれば会見で質問しなさい」と言われるのがオチ。

 その意味でスペインや欧州での会見というのは会見に来る監督のみならず、質問したり出席する記者団もプロフェッショナルで意識が高い。スペインの場合、試合後の会見もテレビやラジオで生中継されていることが多いので、記者の中にも「見られている」という意識があり、低レベルな質問をしようものなら多くの視聴者、リスナーに恥をさらす結果となる。その緊張感こそが、鋭い質問を生み出し、会見をエンターテイメントに仕上げている。

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