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ATマドリッ戦レポート 

アウェーでのATマドリッ戦のレポート。


結果は、0-1での敗戦。アントニオ・ロペス監督になって初の負けとなった。

試合についての率直な感想としては、“ATマドリッの守備の良さ”で負けてしまった試合。相手監督のフェランドのプラン通りの試合といったところ。

では、内容についての感想の前に、この試合のスタメン。

        カニサレス

シソッコ アジャラ D・ナバーロ カルボーニ

    アルベルダ  マルチェナ

ルフェテ             ファビオ

        アイマール

         ミスタ

という布陣で臨んだ。驚いたのが2点。
・マルチェナのボランチ起用
・ファビオのスタメン

マルチェナについては、ベニテス時代、ラニエリ時代もボランチでプレーしていたので、彼個人としては問題ないが、マルチェナの起用以上にフィオーレを使わなかったことが少し驚き。

これで明らかになったのが、フィオーレについてもほぼアントニオ・ロペス監督の構想には入っていないという事実。この試合、後半残り8分となって交代出場したが、ファビオの電池切れ状態での交代なので、あまり戦術的なものではない。今の段階では、ほぼ間違いなく、コラーディ、フィオーレは来季移籍となりそう。

この2人は、今季ラツィオからラニエリが望んで連れてきた選手だが、裏には、メンディエタ移籍の際の移籍金未払い問題(ラツィオの経営が危なく移籍金を全て支払えていなかった)も絡んでいたので、選手本人にとっても若干のしこりは残っていそう。フィオーレは、インテルが現段階で有力。コラーディはプレミア中位の複数のチームが興味を持っているそうで、今季終了までに水面下で動きがあるかもしれない。

さて、ファビオのスタメンについても、どのマスコミ、私個人としても予想していなかった。先週は怪我の為、リハビリに専念していて、練習をしたのが前日のみ。いくらプレー出来る状況とはいえ、前日のみの練習になるとコンディションもあまり良くなかったはず。

結果的には、ミスタへの決定的なパスや、左サイドからのチャンスを幾度か演出し、後半にはボランチにポジションを移り、及第点の働きを見せてくれたが、個人的にはもう少し早くシスコと交代してもよかったかなと思う。事実、後半には疲れから消えてしまう場面が多かったので。


さて、試合内容に戻ると、まずはバレンシアのサッカー以上に、ATマドリッの試合プラン、守備的戦術、バレンシア対策、全てが良かったといえる。ただ、冷静に見ても、バレンシアの方が良いサッカーをしていたし、内容、チャンス共にバレンシアが上回っていた。

ただ、いくらチャンスを作っても、いくら良いサッカーをしても、それだけでは勝てないのがサッカー。10回チャンスを作って攻めまくっても、1回のピンチで失点して負けてしまうのがサッカー。だからこそ、面白いスポーツなのかもしれないが、監督や選手、勿論ファンにとってはやるせない気持ちになる。

ATマドリッのプランとしては、とにかく、バレンシアの良い面を出させないようにすること。既に、バレンシアが昨年のような良い内容のサッカーをすると理解した上でのプランを練ってきた。監督のフェランドが以前バレンシアBで指揮を取っていたこともあり、バレンシアに対する敬意を持っているのもこれに拍車をかけたはず。

プランとしては、こういうものだったと思う。

・バレンシアにボールをもたせてOK
・チーム全体でプレスをかける
・ボールを失えばまずは自陣に戻る
・特にアイマールがボールを持てば早い段階でファール覚悟で止める
・攻撃はトーレスのスピードを活かした速攻のみでOK
・セットプレーから得点を狙う

まあ、まだあるだろうが、細かくなるのでこのくらいに。注目すべきは、自分達よりバレンシアのサッカーが上でボールは持たしてもらえないという認識を試合前からしていたこと。よって、守備の意識をチーム全体が共有。

また、今のバレンシアがショートパスを多様して攻撃を組み立てるのをわかっていた為、縦だけでなく横に対してもコンパクトになり、サイドバックやサイドハーフの絞りがかなりあった。前日のバラハ負傷で、フェランド監督としても、“アルベルダやバラハに代わるボランチでは有効なサイドチェンジを出来ない”と踏んだはず。

ATマドリッの守備もとにかく、縦に対するプレーをさせず、バレンシアの選手がバックパスや横パスをすることが多かった。そして唯一ドリブルで基点やチャンスを作れる、アイマールに対しても、ボールを持てば、“ファールOK”で止めていた。残念ながら、バレンシアのFK特に、直接FKについてはあまり精度が高いとはいえない。チームで一番良いキックをするバラハも負傷。アイマール、ファビオ共に、他のリーガでのスペシャリストと比較すると若干劣るのが事実。ベティスのアスンソンのような選手がいれば、用意にファールは出来ないが…。よって、ATマドリッ側としては、ペナルティから少し離れていればファールしてもOKとなるのは当然な意識。これも戦術の1つであり、“汚い”という言葉で批判は出来ないもの。

ただ、こういったプランを実行するには、それに忠実に動く選手とそれを支える運動量が必要になってくるが、この日のATマドリッはそれも兼ね備えていた。ATマドリッは今季、インタートトの決勝でビジャレアルにPK負けし、UEFAカップに出場出来なかった。よって、基本的には週1の試合日程。こういったスケジュールも有利に働き、恐らく、この試合を目処にトップコンディションにもってきているはず。UEFAやCL圏内を目指すのであれば、直接の相手とやる試合が重要で、尚且つ、勝つ必要があるので。

そして、この試合、一番狙い通りだったのは、CK、セットプレーからの得点。

バレンシアのCKの守備まで研究していたかどうかはわからないが、バレンシアがCK時にゾーンで守るのはわかっていたはず。CKの守り方には、マンツーマンorゾーンがあり、バレンシアはゾーンを採用している。ここでの失点は、トーレスがゾーンの隙間に入り込んでのものだが、ゾーンのデメリットは責任の所在があいまいになること。どうしても、みんなで守っている感覚になり、相手が飛び込んでくる際マークが緩くなる。しかも、このトーレスの飛び込みに注意すべきだった選手はミスタ。FWの選手になれば、そういった守備に対する責任感はDFの選手よりは薄くなってしまう。ミスタ1人の責任ではないが、これがゾーンで守る際の悪い面。バレンシアとしても、あのエリア、二アサイドで一番危険なエリアにミスタを配置していたのはミス。最低でもDFの選手、ミスタの後ろにいたアジャラを置くべきだったと思っている。

ただ、ATマドリッのプラン、戦術が見事にはまったとはいえ、バレンシアが数あるチャンスを1つでもモノに出来ていたら最低でも引き分け。順当にいけば、勝てていた試合。ただ、得点ばかりは、狙い通りにいかないもの。試合後の会見でも監督、選手がそれを嘆いていた。まあ、後の祭りだが…


内容については、バレンシアの良さを消したATマドリッ側に軍配が上がったが、それとは別に采配について。

この試合、若干、采配に迷いがみられ、それが試合に微妙に影響していた。まずは、スタメンの配置。シソッコ右サイドは予想通りだったが、やはり相手左サイドのA・ロペスが好調で明らかにシソッコが狙われ、やられていた。よって、前半の早い段階でシソッコがイエローをもらい、彼自身としても無理の出来ない守備に。

また、ボランチにアルベルダ、マルチェナと守備的な2人を置いたことで、ボールを散らす選手がいなく、有効なサイドチェンジやパスを出せなかった。これは先程述べた通り。

これらの点を見て、前半の段階で、アントニオ・ロペス監督はポジションをいじり、

マルチェナ→センターバック
D・ナバーロ→右サイドバック
シソッコ→ボランチ

と移動させた。ただ、こういった試合中のしかも後手の変更はなるべくなら避けたい所。チームの落ち着きが無くなってしまうことになるので。

また、ナバーロはやはりセンターバックの選手だけに、大柄でがっしりしたタイプ。サイドで器用にボールを受けたり、パス、また、オーバーラップというプレーには慣れていないし彼のスタイルではない。よって、彼が右サイドバックに入ってからルフェテが孤立してしまうシーンが多くなった。後半開始からアングロを投入してもよかったのではないかと思っている。

後半もディバイオ、シスコが入り、こんな形にポジション変更。


        カニサレス

ナバーロ アジャラ マルチェナ カルボーニ

     アルベルダ  ファビオ

ディバイオ            シスコ

        アイマール

         ミスタ


前述したように、明らかに疲れに見えるファビオを後半になってより運動量が要るボランチへ移すのは少し酷にみえた。また、ディバイオが右サイドというのも普段の練習ではやっていないこと。

ラニエリ時代もそうだったが、普段やっていないことをやるとどうしてもチームや他の選手が違和感を感じてしまうもの。それに慣れるまでに時間が必要となり、時間を消費してしまう。

よって、この試合の選手交代は、あまり戦術的にプラスになるような交代ではなく、その場しのぎ的要素が強く、逆にチームを混乱させてしまった。

選手交代は監督が試合で唯一直接的に試合に関わりを持てる大切な手段。生かすも殺すも監督次第。どういうメッセージを込めて交代するかが監督の腕の見せ所。そういう意味では、この試合の交代は若干、メッセージに欠けたかもしれない。


いずれにせよ、90分を通して、プラン通りのサッカーをやったATマドリッ選手達の勝利。素直に負けは認めよう。イバガサ不在で代わりに出たホルヘなどは、トップ下の選手でありながら、守備以外の仕事はせず。完全な汚れ役となっていた。少なくとも、別のマドリッのチームと違い、監督の意思・イメージがチームに伝わっている側面を見せてくれ、試合には負け、悔しいけれど、勉強になった試合であった。


以上、長々となり失礼しました。

Comments

くやしいけど...

期待が高まっていた時だけに、惜しい内容&結果でした。
拝読して改めて自分の気持ちが整理できたように思います。
解説ありがとうございました...

AMUNT Valencia!

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