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クラブ哲学 

実は一昨日書いた記事をアップするかどうか迷っていました。が、昨日のマルカのアイマールについての記事を読み、かなり良いタイミングとなったので、アップしたいと思います。まずは、昨日のマルカの記事を紹介。

既にご存知の方も多いですが、マルカにアイマールの批判記事がありました。マルカが批判しているのではないです。誰が批判しているのかというと、クラブ幹部、理事会のメンバー。いちいち訳しているのも面倒なので、要約すると、

彼がマジョルカ戦でアップ時にリタイア

幹部からは、「またかよ」の声(事実、今季アウェーでのCLアンデルレヒト戦にて同様のことがあり)

マジョルカ戦は彼が試合直前に出場出来なくなり戦術を変えざるを得なかったじゃないか。つまり、彼の責任も少なからずあるだろ、と責任をなすりつけ

もうこんな怪我続きの選手は懲り懲り

来季放出してもいいんじゃないか?

という声が挙がっているわけです。アイマールに対しての怒りが幹部の中にはあるという報道です。

マルカの記事ですからある意味信憑性は持てます。また、名前は出ていませんが、複数の幹部からコメントも出ています。よって、幹部の中にそういう人物がいることは事実でしょう。

私は別にアイマールファンでもないですが、この一件については完全にアイマール擁護にまわります。こういった発言は、素人発言であり、いちクラブの幹部が発する言葉としては考えがたいもの。あまりに馬鹿げたものです。責任をなすりつけるにも程があります。

客観的に考えましょう。クラブ幹部の中には、「なぜそういう状況なのにマジョルカへ行ったんだ?怪我してるなら行かなければいいじゃかいか?」と語った者もいたようです。

この人はわかってるんでしょうか!?チームのシステムを?遠征メンバーを選ぶのは監督であり現場スタッフです。アイマールが怪我持ちであったのは現場の誰もが知っています。間に合うかどうか微妙な段階であったのも周知の事実。

ただ、アイマールも監督・メディカルスタッフも全てプロですから、試合に出るため、出す為に全力を尽くすわけです。それがプロとしての仕事ですから。アイマールとしても自身の怪我の状態が悪いのはわかっており、週の初めに若干の弱音を吐いていたのです。ただ、彼は責任感の強い選手であり、怪我を押しても出たいと思うようなタフな選手。最終的には、微妙と感じながらもこの悪いチーム状況で弱音を吐いている場合ではないと思い、怪我持ちでも遠征に行く覚悟を決めたはずです。

また、怪我の判断は最終的にはメディカルスタッフ責任者のカンデル医師がします。アイマールがいくら出たい、マジョルカに行きたいと言えども、怪我の状態が悪ければ、ドクターストップがかかるのです。そういった情報は日々、監督の元に集まってくるのです。そういったドクターからの診断・判断を元に最終的にゴーサインを出すのが監督。監督が最終決定権を持っています。

よって、今回のこういった発言は、アイマールへの批判だけではなく、ゴーサインを出し、遠征メンバーに選んだ監督・メディカルスタッフといった現場担当者への批判ともなります。まさに、現場を知らないもの、理解していない者の戯言です。明らかに敬意の欠如。ディバイオ以上です。(こんな発言をする幹部にも処分を下してもらいたいものです!)

こういった幹部がクラブにいるということだけで、悲しいことですが、それも事実なのでしょう。

冒頭にお伝えしたように、これから書いている内容は既にこのマルカの記事を見る前、一昨日の段階で書いたものです。クラブ批判にもなりますから、正直、アップしようかどうか迷っていました。

しかしながら、冷静に考えて、私はバレンシアファンではありますが、指導者の勉強としてここにいます。別に応援する為だけにいるわけではありませんし、批判精神は持っています。悪いものは悪いと言います。

今季を分析する上で、私が一番の元凶だと思っているのが、この“クラブ内部、フロント”です。日本ではなかなか見えてこないことですが、クラブを語る上では欠かせない側面ですので、少し語って見ます。

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ちょっと、まじめなテーマでまじめに書きます。

今日は、少し難しい問題、クラブ哲学について考えてみたい。今季のバレンシアの不調の要因でもあると思っているので。

スペインサッカーを好きな理由の1つに各クラブがそれぞれ明確な哲学や理念を持っていることがある。

当然、他国の各クラブ、全世界のクラブがそういった哲学を持っているはずだが、その明確さ・揺ぎ無さを比較すれば自ずとスペインが際立って見える。

その最大の要因は、スペインの国内事情にある。国よりも地方。代表よりも我が町のクラブ。そう、地域によってまるで国が変わったかのような違いがあるこの国では、地域、町にアイデンティティーが求められる。よって、その地域・町を代表する各クラブはその地域の象徴として存在しているのである。だからこそ、クラブの哲学も明確。

その代表例は、バスクの雄、アスレチック・ビルバオ。

もう誰もが知っての通り、バスク人のみの純血を守るチーム。外国人は勿論、バスク人以外のスペイン人さえも受け付けない、頑固さを持ちながら常にリーグ上位を占める強さを誇る。よそ者を獲ってこれない、獲らない哲学故に、全精力を注ぐのは、その下部組織、若手育成システム。“レサマ”で有名なビルバオの練習場は若手の宝庫となっている。今季は、FWジョレンテも19歳でデビューを果たし、コンスタントに試合に出場している。

また、バルサも然り。

ソシオで運営されるクラブ哲学は、未だユニフォームにスポンサーの名を入れることを許していない。「我々カタランのチーム、誇り」それがその事実を継続させている。また、カタランの誇りを持たせる為にトップには常にカタラン出身の選手が在籍している。下部選手、地元出身の選手に未来を託す姿勢も見逃せない。記者会見ではその選手達はカタラン語を操る。

近年では、セビージャの哲学も明確なもの。レジェスをアーセナルに売ったことからわかるように、若手を育て、ビッグクラブにビッグマネーで売る。よって、練習でも常に有望な若手はトップチームで練習しているという。既にフル代表でデビューを果たしたセルヒオ・ラモスは若干19歳。ビッグクラブがこの若手を欲しがる声は絶えない。

「哲学」や「理念」という言葉はとても抽象的で難しく聞こえる言葉。

ただし、「クラブ哲学」という単語になると、それ程難しいことではない。それは誰もが認識出来る事実として存在するから。

Rマドリッの銀河系政策も立派なクラブ哲学であろう。プレーヤーとしては勿論、ここ最近はメディアにとっても銀河系な選手を獲得し、サッカー以外での収入もがっぽりつかんでいる。それは哲学ななければ出来ないこと。

さて、話しを我らがバレンシアに移す。

“バレンシアのクラブ哲学は?”

と聞かれて、どんな答えが返ってくるだろう??

それぞれ、答えは持っているかもしれない。ただ、「クラブ哲学」とは誰もが共通に持っているもの、事実でなければいけない。人によって回答が違えば、それは哲学ではない。

正直、私にはこのバレンシアのクラブ哲学がわからないし、見えてこない。少なくとも今季のクラブからは…

昨年までは、クラブ哲学以上に、サッカー哲学が明確だった。ビッグネームばかりではないが、実力ある選手を揃え、チームとして明確な方向性を持って戦う。そういったチームをマネージメント出来る優秀な監督を抱えていた。

クーペルサッカー、カウンターサッカーに批判はあったが、CLファイナルに2年連続で出た事実は今のサッカー界では偉業と呼べる。

また、昨年の2冠は誰もが認める偉業。

勝てるチーム、勝つチームにはその根底に一環した流れを持っている。クラブとして、チームとしての一環した流れ、ベクトルを。それは1年や2年ではつかめないものであり、長年築き上げる必要がある。

一度、反れてしまったベクトル、曲がってしまった流れは修正するのに時間がかかる。だからこそ、バルサは5年間タイトルから無縁だった。その流れを取り戻したのは、明らかにラポルタ会長の就任からである。一環した流れ、ライカールトへの信頼。クラブの哲学。

残念ながら、バレンシアはベニテス辞任と共に、その流れを失ってしまった。理由は色々あるだろうし、本人達でなければわからない心理的、内面の問題が多いだろう。

クラブが給料未払いだった、とも言われる。

ベニテスが金目当てにリバプールに乗り換えた、とも言われる。

真実は明らかではないが、事実はある。クラブ哲学の欠如。

恐らく、ベニテスが去った原因の1つであると推測している。

自身が要求した選手を獲得してくれない、すぐに「お金がない」と言う。そればかりか、自身への給料もまともに支払われない。

“どうなっているんだ、このクラブは?”と思われても仕方がない。

カルボーニは今季開幕前、こう述べていた。

「今季はいつもと違って豪華な補強をしたね。今までは常に、『お金がない』なんて言ってたのに」

この皮肉、今になってかなり重みを感じるではないか。

当然、ベニテスの肩を100%持つつもりはない。彼の非も当然ある。少なくとも、契約がまだ残っている段階で喧嘩別れしてクラブを去るのはプロ精神に欠けるともいえそうだ。

ただ、ベニテスが去ってからのバレンシアはその哲学の無さを露呈してしまった。

まずは、ラニエリを新監督として連れてきた。ラニエリ解任前、ソレール現会長はこう言った。

「(ベニテスが去った)あの時は時間がなかった。ラニエリ以外にオプションが無かった」

完全な言い訳にしか聞こえない発言。ラニエリを連れてきた当時、ソレール氏は副会長を務め、GMのマヌエル・ジョレンテと共にロンドンに飛びラニエリと交渉をした1人。つまりは、任務遂行者である。その張本人がこのような言い訳をしてよいのだろうか。

百歩譲って、「時間がなかった」というのは事実だったとしよう。急にベニテスが去り、新監督を探す必要があるが、その用意もない。いきなりよそ者、バレンシアを知らない監督を連れてくるより、以前指揮経験のあるラニエリを獲ってくる、それがベターであり、その当時の監督マーケットに有能な候補がいなかった。

ただ、ベニテス監督が築いたサッカーとラニエリが率いていたサッカーをどう照らし合わせていたのか!?クラブとして2冠後の今季をどう方向付けていたのか?!ラニエリが最初にバレンシアを率いていた時のサッカーは完全なるカウンターサッカー。そこには、ピオホ・ロペスがいた。彼のスピードと決定力で少ないチャンスをものにし、勝ちを拾っていた。そして、コパ・デル・レイを獲得もした。

ただし、ベニテスが築いてきたサッカーは、それとは違うスタイルであり、2冠を達成した時に在籍していた選手は世界的にビッグネームではないものの、皆実力者ばかり。十分、こちらからアクションを起すサッカーを遂行出来るポテンシャルは秘めていた。

また、ベニテスサッカーとラニエリサッカーの比較対照の前に、クラブは哲学の無さを披露してしまう。

それは、ラニエリが監督とスポーツディレクターの兼任。

イギリス、プレミアリーグのチームは監督に現場全権を委譲するのが通例。それによって、監督は自らが望む選手を獲得し、チームマネージメントにかなりの権限を持つことになる。それは、マンUのファーガソン、アーセナルのベンゲルをみれば周知の事実であろう。

ただ、ここには大きなリスクがある。監督が代わることによって、全てが変わる可能性・危険性を秘めていること。アーセナルのベンゲルがもし監督の座を降りた場合、チームはどうなるのだろうか?!マンUのファーガソンが去ったら、チームはどうなるのだろうか?!果たして変わらないだろうか!?

その是非は別にして、イギリス、プレミアリーグのスタイルをスペインに持ち込ませてしまったバレンシアのクラブ、フロント側に問題はあった。

当然ながら、権限を持った監督は自らが望む選手を獲得することになる。

それが、今季のイタリア人化を生むことになる。

結果論かもしれない。当然、そういう意見もある。ただし、ここには見えない部分での矛盾がある。

ベニテス時代、ベニテスが要求した補強を拒否していたクラブ、フロントが、ラニエリ就任後態度を完全に変え、要望された選手をほぼ全員獲得した事実は見逃せない。

そこにはこういう事実が隠れていると推測される。

“ベニテスには補強を渋ったことで逃げられた。その二の舞にはなりたくない”

つまりは、ベニテスとの遺恨が今季の補強に完全に影響しているといえる。

そして、その補強を望み・実行した監督の解任…

これで完全にクラブ哲学は見えなくなった。後手を踏むかのように、ベニテス時代にセカンドコーチを務めたアントニオ・ロペス氏の監督就任。

スペインでは、監督が全権を握ることはあまりない。それは、そのクラブが地域や町の象徴そのものであり、単なるクラブとして存在していないから。単なるサッカークラブを超越したものであるから。だからこそ、Rマドリッはマドリッド市に練習場の土地を売却し借金を返済できた。バレンシアも同様の手段で借金を返済しそうだ。市や町がクラブと密接な関係を持っていることがその事実を浮き彫りにする。つまりはクラブはまさに市民と密接なかかわりを持ち、生活の1部である存在なのだ。

そういったクラブを運営する上で一番重要なのはクラブの哲学、方針である。よって、クラブはクラブに相応しい監督・選手を連れてくる必要がある。その哲学を理解した人間がフロントで働く必要がある。

バレンシアはカタルーニャ程ではないが、バレンシア語がカステジャーノ語と同様に話される地域。つまりは、地元意識が強い地域である。よって、地元選手への思い入れは強いものがある。だからこそ、キャプテンのアルベルダは根強い支持を受け、彼は会見でバレンシア語を話す。バレンシア人にとってチーム1の選手はやはりビセンテ。アイマールは当然だが、地元の人間にとってはやはりレバンテ下部育ちとはいえ、バレンシア生まれでスペインを代表する選手となったビセンテに思い入れがある。

先日のマラガ戦のスタメンにバレンシア出身選手はゼロだった。この事実は試合の結果以上に地元ファンを落胆させた。あるファンはこう言っていた、

「カンテラ出身のサンタクルスもバレンシア出身じゃない。監督と一緒のコルドバ出身だ。スタメンに誰もバレンシア出身がいないなんて情けない…」

地元出身の選手を多く抱えること、カンテラ出身の選手が多数トップに上がること、こういったことだけが哲学なわけでもない。しかしながら、スペイン、バレンシアのような環境であれば、こういう地元意識を保てるような理念は必要。

当然、地元出身選手だけでチーム編成など不可能。また、バレンシア程のクラブになれば、ビッグネームも必要になる。

しかし残念なことに、クラブとしてどういう方針、そして哲学を持っているのかが見えてこない。偶然の産物で良いチーム、勝てるチームは生まれない。奇跡でリーガ優勝、CL優勝は出来ない。また、お金で勝利や優勝が買えないのも事実。良い選手を集めたからといって勝てるものでもない。

今季監督交代同様に会長交代もあった。その背景にはごく簡単な出来事があった。ソレール氏が最大の株主になったから。会長選挙ではない交代劇。つまりは持ち株数によってクラブ内での役職が決まってくるのである。そこには常に汚れた政治・お金の臭いもついてまわる。

ラニエリ解任後、GMのジョレンテ氏の名前が出てこない。彼はベニテス時代、常にベニテスとの不仲が噂されマスコミを賑わせていた人物である。ベニテスとの一件に懲り、表に顔を出すのはやめたのだろうか。

また、会長自身が今季何度か論争を巻き起こしている。チームが勝てない時期にあろうことか、「情けない。バレンシアの選手などと名乗らないでもらいたい」と選手批判を繰り広げてしまう。

ただ、バレンシアの救いは選手、現場スタッフが実にプロフェッショナルであること。会長のこの発言に対し、クーロ・トーレスはこう返した。

「会長なんだから、言いたいことを言える。ただ、そういったことは出来ればロッカールーム内で直接我々に言ってもらいたかったね」

サッカーの結果はグランドの上で出る。ただ、その過程にはグランドの上だけでは言い尽せないような見えない多くの側面を持っている。まさに氷山の一角。

チームが勝つには、チームが強くなるには、グランドで起こる事象以外の事柄も必要になってくる。グランドで選手が最高のパフォーマンスを見せ、良い結果を出す為には彼等がプレーし易い環境を作るクラブ側の仕事が当然必要になる。

少なからず、サッカーはグランドの上だけで決着がつくような単純なスポーツではない。選手の実力・移籍金の額だけで勝敗がわかるような安易なものでもない。

選手、現場スタッフ、そしてフロント、この3つのカテゴリーが全てうまく機能しなければチームは勝てない。まさに、三位一体なのである。

それはこのレベルではなくとも同じ。学校単位でのサッカーが盛んな日本においても、選手と監督、そして彼等を支える学校や保護者といった面々が一体にならなければ、強いチームなど出来ない。

“クラブ哲学”

非常に難しい単語であり、では哲学を作ろうなどと考えても不可能な話しである。また、1年や2年で出てくるものでもない。それは時間が必要であり、クラブ哲学とはクラブの歴史でもあるから。

ただ、その哲学にも大前提がある。

それは、クラブに関わる全ての人間がそこに携わる全ての人間に対し敬意を持つこと。

バレンシアに今必要なことは、哲学よりもこの敬意なのかもしれない。少なからず、フロント内部の人間が持つ必要があろう。

終わり



Comments

カンテラって重要ですよね

日本でサッカーがうまく成長?しないのはカンテラの仕組みがいまいち成熟していないからだと思います。ビルバオ、バルサ、エスパとかのカンテラの情報とか見ていると本当に生活の中に溶け込んだシステムになっているなと思います。

日本人の多くはチームの戦術や環境面を見てチームに入団するのが多くみられますが(スペインのサッカーが日本だと野球にあたると思いますが。結構地元のチームに入団とか)あとはソシオ(日本には皆無ですが・・・)がうまく言っていないチームが多いですよね・・・日本じゃ地元の選手が出場して無くても文句を言う人なんていないでしょうね(苦笑)


今期のバレンシアは本当に何をしたいのか開幕当初からバラバラになっていて、そのまま引きずっている感じのままですね。バレンシアも今年のバルサみたいにポジションにあった選手がいるチームだと思いましたが、監督が変わった為?にそのシステムがうまく機能しなかったと思っております。(当初ローテションで回すとは公言しておりましたが)「は?」と思うシステムで選手が困惑・・・崩壊。

とりあえず、残り試合全勝で欧州の舞台(できればトップ)で来期も試合がみれることを願っております。

P.D.へんなトラバ/コメント(荒らし?)がきちゃいましたね。

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