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単行本「サッカー馬鹿 海を渡る」の紹介とこの本に寄せて 

今回は単行本のご紹介。



わたくし、小澤一郎も取り上げてもらっています。

いつもは取材者なので取材される側になるのはなかなか新鮮でした。まだこの本を手にしていませんが、イオさんのこと、取材された方全員の良さを上手く引き出していることと思います。知人の方も多く取り上げられているようですし、恐らく自分以上に熱意と野心を持ってスペインに来られた方々ばかりだと思うので早く手に取って読みたいですね。


さて、せっかくの機会なので今回は正直に今の自分やライターという仕事について考えてみたいと思います。

バレンシア(スペイン)に渡って本格的にこの仕事をするようになってから今季で3シーズン目。

収入のあても計画性も“ない”に等しい、無謀とも呼べる形でバレンシアに居座り、何とかここまでやってこれました。でも、今振り返ればそれほど苦労はなかった、かな?!1年目は貪欲、2年目は意欲、3年目は無欲、という感じで自分なりのステップを踏んでいる気がします。

お陰様でコンスタントに仕事をもらえるようになり、収入の面では安定してきました。ただ、自分は今、分岐点にいる、と考えています。

今はそれなりに安定していますが、それはあくまで自分一人の生活に対する安定感。フリーライターという職業上、“安定”という言葉はあってないようなものですが、世間からではなく自分からみた安定を生み出せるかどうか。もちろん、それはサッカー界や世界の景気にも左右されることであり、自分のみの力ではどうにもできないこともある。でも、自分で囲い込めるものもあると徐々にわかってきました。

よって、もしこの仕事を続けいくのであれば、そうした安定というベースの上に立って戦っていかなければいけないだろうな、と思っています。

「もしこの仕事を続けていくのであれば」と書いた通り、今、そしてこの少し先が続けていくかどうかを判断するタイミングなんだと思っています。

こう書くとネガティブにとられるかもしれませんが、自分は仕事や置かれている状況には満足しているし、幸せです。好きなサッカーにどっぷり漬かって生活をしていることについては人から羨まれることもあるでしょう。

ただ、今は意図的に「とにかくサッカーが好きだからお金も生活も考えない」という勢いを捨てつつあります。

なぜか?

それはこの業界のため、日本サッカー界のため、そして自分のため。

恐らく、今後も次々に若手ライターが出てきて、彼らの熱意と情熱でこの業界は支えられていく。

確かに、「好きなことを仕事にする」という夢を達成するかもしれないが、そのために犠牲とすること、置き去りにすることがたくさんある。

でも、結局、お金やビジネスとして回り、文化として構築されない世界は先細りしてしまう。例えば、文化といえば聞こえがいけれど、スペインのサッカー文化をみれば、やっぱり払う人がお金を払って成立している。もちろん、スペインが情報・技術革新の伝播が遅く、それによって古いビジネスモデルが依然成立しているという側面はあるけれど、しっかり払う人があって、しっかり受け取る人がいる。

よって、そういう流れや状況をある程度わかった自分が後に続く人たちのためにもそれなりの道を作る必要があるんじゃないか、大きなお世話かもしれませんがそんなことも考えています。

本当にこの業界、仕事を盛り上げ、レベルアップさせていくためには、

・なりたい意欲があって、色々なことを捨てて無謀とも呼べる飛び込みが出来る人材

を探すシステムではなく、

・なりたい意欲となれるだけの才能があって、他業界からでも安心して飛び込める人材

を探すシステムにならないとダメでしょう。


だから、イオさんに取材してもらった時の自分のコメントと今言っていることは若干中身が違っているかもしれない。ただ、それは自分の成長の証でもあります。

今の自分は、

「こんなに苦しい思いをして、こんなに生活は辛いけど、サッカーに関わる仕事ができて楽しいです。幸せです」

と言うつもりはない。確かにその気持ちもあるんだけれど、他方では「いつまで続けられるか」といった不安定要素も抱えているから。

ただ、これまでもそうだったように、これからの状況を変えていくのも自分の力、サッカーを観る目、筆次第。


自分が考えるサッカーライター界の未来ですが、明るくもなければ暗くもない。正当な淘汰があるだろうとみています。

その中で自分が生き残ることを考えた場合、自分はストレートにサッカーや戦術を語れるライター、記者でありたい。そのために今必死に現場で修行しています。中学生のコーチをして現場経験を積んでいる最大の理由はそこにあります。

また、ここで欧州サッカー、スペインサッカーの現場を取材できるメリットは大きい。これははっきり自慢できることですが、今の日本と欧州のサッカー界を比較した場合、自分は今欧州にいることで「日本にいるより3倍速でサッカー、戦術を吸収している」と言えます。それくらい、ここは全てがスピーディーだし、オープン。自分の力を思う存分試せる世界であると言えます。

ただ、裏返せばそれだへ日本が遅れをとっているということ。それに対するもどかしさ、悔しさもある。

恐らくですが、一生スペインで、バレンシアで生活、仕事をすることはないでしょう。

こちらでインプットしたことをアウトプットする場は日本でありたいとずっと思ってきたから。もちろん、今も仕事は日本の媒体のみでアウトプットしているのだけれど、やはり伝えられないものがありますから。

自分は毎シーズン終了時、開幕前に次のシーズンをプランニングします。だから、この仕事を続けるかどうかの決断もここまで常に1年更新。僕らの仕事で複数年契約なんて有り得ないから。選手同様、1年どころか1試合1試合が勝負でもある。

この1年は特に、社会全体の不況、出版不況、日本サッカー界の停滞感がある中、日々勝負して成長を重ねれば自分の枠も広がっていくんだと教えられました。

まだまだ半人前で成長過程の自分ですが、次こうした本で取り上げてもらう時にはこの業界に入りたい人に現実的な夢と確実な道を示すことができるようもっと努力していきたいですね。

Comments

追記

こちらの本も、もちろん拝読させていただきます。
思えばこれまでは、小澤さんを通してサッカーを見ることばかり考えていた気がするので、小澤さんそのものを知る貴重な資料とさせていただきます。

  • [2009/01/13 21:46]
  • URL |
  • じぇらーるふぃりっぷ
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気になったこと。

僕の読解能力が足りないだけかもしれません。
ただひとつ気になったのは、小澤さんの仰るところの「ビジネス」です。

当たり前ですけど、サッカーで生活している人は、皆それを「ビジネス」にしているんですよね。
小澤さんも「ビジネス」になさってるわけです。

勿論、そういうことを仰りたいのではないのは分かります。
今回の小澤さんの記事に限らず、どの世界でもそうですが「文化」を語る時、その対極として「ビジネス=悪」みたいに論じられる風潮が、ありがちですよね。
でもそれって、何かビジネス全てを否定しているかのような誤解を生む可能性もあるということなんです。

それは「個人が潤うためにクラブを不幸にしている人間」を指すのか、あるいは「経営才覚には優れているが、ビジネスライク過ぎてサッカーへの愛がない」ことまでも含めて非難なさっているのか。

小澤さんが何に夢を抱き、何に失望して、これからのご自身とサッカー界の未来に何を見ているのか。
余計な御世話かもしれませんが、少し気になってしまいました。。。

  • [2009/01/13 21:37]
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  • じぇらーるふぃりっぷ
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立派です。

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