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【@ichiroozawa】香川真司の「16億円」は誰のおかげ? 欠落する「クラブあっての選手、Jリーグ」という視点  

 5日にマンチェスター・ユナイテッドがドルトムントから香川真司を獲得することを公式発表した。移籍金は推定1600万ユーロ(約16億円)。新天地での活躍に応じたインセンティブボーナスが付いているようで、最大2000万ユーロ(約20億円)まで上がる見込みだという。年俸も600万ユーロ(約6億円)、「週給600万円」などと伝えられており、また一人の日本人選手が欧州移籍マーケットのビッグトランスファーとして扱われることとなった。

 一方で、香川のマンチェスター・U移籍の盛り上がりを客観的に見ると、「また一過性の盛り上がり、欧州の他人事で終わるのではないか」という危惧を抱く。そもそも、香川は今夏の移籍を見越して、シーズン終盤の今年5月に香川がドルトムントからの契約延長オファーを断っている。いわば、日本でもよく聞く「主力選手が契約延長(複数年契約)に応じない」ケースであり、ドルトムント側から見れば今回の香川の移籍も「主力選手の引き抜き」だ。

 にもかかわらず、ドルトムントが約16億円もの移籍金を得ることができたのはなぜか? 未だ日本代表クラスの選手が契約満了に伴う0円移籍や(移籍金が)取れたとしても1億円程度の少額となっている中、ドルトムントの香川売却からJクラブが学べる交渉術、契約テクニックは何なのか?

 ここでもポイントとなっているのは、欧州クラブが契約満了1年前を線引きとして放出(売却)、契約延長を考えていることだろう。世界統一基準のFIFAルールに則って移籍が行われるようになったJクラブでも当然、そうした意識は芽生え始めているのだが、メディア、サポーターにその意識が希薄であるため、まだ「契約満了1年前」の線引きやその重要性がサッカー界全体に共有もされていなければ、浸透もしていない。

 私は、香川真司という日本人選手、日本代表選手がこれだけの価値を持つ選手になったのは、ドルトムントのみならず育成年代から関わったチーム、指導者、そしてセレッソ大阪、ひいては日本サッカー界、Jリーグのお陰でもあると考えている。だからこそ、本来ステイクホルダーであるべき日本のクラブや関係者に然るべき対価が還元されるべきだと考えるのだが、今回のマンチェスター・U移籍で実質的な利益を上げるのは選手、ドルトムント、エージェントの3者のみ。

 上から目線となることを敢えて承知で書くが、こうした話をしてもピンと来ないサッカーファン、関係者が過半数を占める限り、今後ますますJリーグはジリ貧になっていくと思う。「香川がマンチェスター・U入りなんて漫画の世界みたい」と言って盛り上がるのもいいが、本当に日本サッカーが強くなり、日本にサッカー文化が根付いてほしいと考えるならば、香川のような華やかな移籍事例の表層だけを見ることは日本サッカー界の衰退に賛同しているようなものかもしれない。


2012年06月07日配信のメルマガより抜粋。メルマガ本文では、この5倍近いボリュームに加え、『AS』専属カメラマンであるアルベルト・イランソ氏のフォトギャラリーも用意し、濃密なコンテンツを取り揃えています。ぜひご購読ください。※

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