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柏の問題を「決めきる力」で片付けて良いのか? J1第27節 柏レイソル 1-2浦和レッズ  

小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」第112号(2012年10月04日配信号)より抜粋※

 9月29日に国立競技場で行なわれたJ1第27節の柏レイソル対浦和レッズの試合は、1-2で浦和の逆転勝利。前半15分に柏に先制点を許した浦和だが、39分に梅崎のゴールで追いつくと、後半も浦和ペースで試合が進み、試合終了間際のアディショナルタイムにGK加藤順大のロングスローを起点としたカウンターからポポが決めて決勝点。今回は、その試合を試合後の両監督の会見コメントを用いながら振り返ってみたい。
 
 試合の総評として適切だと感じたのが、柏のネルシーニョ監督の会見冒頭部分だった。
 
 「敵陣へ攻め込んでポゼッションする場面もありましたが、両チーム共に自陣で耐えてカウンターという展開になったと思います。我々の選手たちは局面で考え、最善を尽くして戦ってくれました。浦和との違いはカウンターに現れました。我々には最後の場面でシュートを決め切る力がありませんでした。最後の失点はアクシデントでもありますが、それもカウンターからの出来事ということに変わりありません」。
 
 「両チーム共に自陣で耐えてカウンターという展開」という表現は、Jリーグの試合で多く見られる「両チーム共にブロック構築、帰陣を優先させて守る展開」と言い換えもできる。
 
 一方、浦和のペトロヴィッチ監督は会見冒頭でこう試合のポイントを挙げている。
 
 「今日のゲームは両チームとも素晴らしいゲームを展開しました。非常に運動量が多く、球際も激しく争い、そして多くのチャンスを演出しました。この試合に勝利できた理由は、我々の方がよりリスクを負って攻撃した点にあると思います。相手はこちらの攻撃を受けてカウンターで裏を突くという狙いがありましたが、こちらはより攻撃を仕掛けていました。
 決勝点はギリギリのところでしたが、内容で言えば我々が勝利に値しました。最後のゴールに関してはラッキーな部分もありますが、リスクを負って攻撃するという姿勢が生み出したものだと思います」。
 
 確かに後半の展開に関して言うならば、浦和が柏陣内に押し込む時間帯も多く、ペトロヴィッチ監督の「リスクを負って攻撃した」、「より攻撃を仕掛けた」という認識は正しい。とはいえ、冷静に見れば浦和の攻撃的姿勢よりも柏の守備が「引きすぎた」ことがその展開、流れを生み出していたと考える。
 
 序盤からはっきりしていたのが柏の浦和対策。2シャドーのマルシオと梅崎を柏のダブルボランチ(大谷、栗澤)がしっかりと捉え、前線に侵入してきた時にもそのままマンマーク気味に付いて行く約束事であったため、ボランチがDFラインに吸収される場面が何度も続いた。
 
 ボランチのラインが最終ライン付近までグッと下がれば、当然浦和にとっては中盤で組立てを行なうスペースががら空きとなり、なおかつ前半は柏の田中が浦和の柏木を警戒し過ぎる余り、浦和の永田、阿部ら最終ラインからのドリブルでの持ち上がりに対して全くプレッシャーをかけることができず左右に振られたい放題となった。
 
 会見でも「浦和はDFラインからドリブルで持ち上がってバランスを壊すことが多かったですが、この点はあまり問題に感じていなかったのか?」という質問が出ており、それに対してネルシーニョ監督はこう答えている。
 
 「確かにそれはあったので、(後半から)田中順也に替えて澤を投入しました。今日の田中は守備の対応が上手くいかず、澤が入ってからは相手DFのプレーをニュートラルに持っていけたと思います。水野とジョルジ(・ワグネル)が同時に中を絞っての対応もありました。浦和は阿部がDFラインに入った時に、柏木が常に中央で浮いていたので、そのマークは澤がマンツーマン気味でついていました。これは後半にかなり修正できた部分だと思います」
 
 余談にはなるが、この試合で何度もドリブルで持ち上がった浦和のCB永田充のプレーを見ながら、日本でもドリブルの技術を「突破」と「持ち運び」に分けた上で、持ち運ぶドリブルについても育成年代からしっかりトレーニングさせるべきだと感じた。スペインでは、突破は「レガテ」、持ち運びは「運転」という意味の「コンドゥクシオン」を呼び、明確に単語(概念)を分けているが、日本ではまだ「ドリブル」で統一されている。


2012年10月09日配信のメルマガより抜粋。メルマガ本文では、この数倍近いボリュームで濃密なコンテンツを取り揃えています。ぜひご購読ください。※

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