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【全文掲載】大学サッカーを考える 取材・文/三瓶大輝(サッカージャーナリスト養成講座)【 @ichiroozawa】  

撮影:赤石珠央


 61回目のインカレ開幕を翌日に控え、18日東京文京区のJFAハウスで前日記者会見が行われた。
 
 各リーグを制した大学が、大学日本一の座を争うインカレ(全日本大学サッカー選手権大会)は、冬の風物詩となっている全国高校サッカー選手権大会と比べれば、注目度は低いと言わざるをえない。1回戦から民放で放送され、翌日の新聞一面に取り上げられる高校サッカーとは違う。
 
 それでも昨年のインカレ決勝戦の観客数は1万5千人を超え、徐々に大学サッカーへの関心が高まっているのも事実だ。インテルで世界を相手に活躍する長友佑都や、ロンドン五輪で世界中にその名を轟かせた現名古屋グランパスの永井謙佑ら、大学サッカー出身組の躍進がそうさせているのかもしれない。世間一般の注目度は低くても、大学サッカー界の質は、近年非常に高いレベルにあると言える。
 
 大学サッカーが日本サッカー界を支える上で、大きな役割を担っていることを証明するデータがある。
 
 記者会見に出席した、全日本大学サッカー連盟の乾真寛・技術委員長(福岡大学サッカー部監督)は「大学サッカー部は毎年60人近くの選手をJクラブに輩出しており、今年度の日本人Jリーガーの40パーセントは大卒の選手。今後2,3年で50パーセントを超えることは確実とみている。さらに代表の各カテゴリーで大卒の選手が活躍しており、ただ多くの選手を輩出しているだけではない」と語った。国内でプレーするプロサッカー選手の4割を大卒選手が占めるという日本独自の現象は、大学サッカー界が日本サッカーにおける大きな基盤となっているということを表している。
 
 近頃、日本代表にクラブユース出身の香川真司(FCみやぎバルセロナ卒)と部活出身の本田圭佑(星稜高校卒)がいることから、ユースと部活の対比や違いが語られることが増えてきた。しかし、上記のパーセンテージを見る限り、大学出身組という枠についても語られるべきではないだろうか。ユース出身の選手と部活あがりの選手が混在する大学サッカーは、それぞれの良さがハイブリットされた理想的なサッカー環境なのではないか、という考えをもとに、今回の記者会見に出席していた専修大学DF鈴木雄也、明治大学FW阪野豊史、早稲田大学FW富山貴光の3選手にユース出身組と部活出身組の違いについて質問をぶつけてみた。
 
 ところが、3人とも口をそろえて返ってきた答えは「ユース組と部活組の違いはあまり感じない」というものだった。大学までになれば、サッカー選手としてそこまで違いは生まれないのか。しかし、話を聞くうちに、面白い答えが返ってきた。
 
 阪野 「ユース出身の選手は自分の能力を伸ばすことを考える。部活出身の選手はチームが強くなることを考える」

 鈴木 「1回挫折してからの這い上がり方は部活出身の選手の方が知ってるかなとは思う。ただ、サッカーに対する意識、プロ意識みたいのはユース出身の選手の方が強い」


 やはり、それぞれに違いはあるようだ。そして、

 富山 「いろいろなサッカーをやって来た人間がいて、サッカーに対するいろいろな考えを持っていて、最初はそれを合わせるのが難しかった」
 
 1番重要なのは、富山の発言が示すとおり、いろいろなサッカー観を持った選手が、共通の目標を達成するために、いかにそれぞれの良さを引き出しあえるかということではないだろうか。そして、大学サッカーはそれを行なう最適な環境にあると思う。


 ユース出身の阪野が、部活の選手がチームのためにプレーすることを知ったり、部活出身の鈴木がユース選手からプロ意識の高さを学ぶ。自分とは違ういろいろなサッカー観や価値観を持った人とプレーすることで、新しい考え方を取り入れたり、自分の考えが正しかったことを再確認する。そういう環境が大学サッカーにはあると考える。そして、その環境が大学サッカーのレベルアップ、さらには世界で通用するような人材育成にもつながっているのではないだろうか。

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