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【一部公開】「サッカーは教えてうまくなるものではない。」 李済華(國學院大學久我山高)×小澤一郎講演録(4)[ @ichiroozawa] 

小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」第126号(2013年01月17日配信号)より抜粋※


撮影:(株)アレナトーレ



<3から続き>


李 ボールを蹴るとか触るとかいう技術はもう少しうまくなります。大体サッカーの素質の90数パーセントが『ゴールデンエイジ』と言われる12歳までに完成する、と言われていますけれども、12歳からではイメージを作るのは少し難しい。


 結局サッカーはサッカーをすることでしかうまくならないので、特別な練習方法というのはありません。新しい発見というものは、基本的にはない。ですから、サッカー指導者で絶対的な権威を持つ人間はなかなか出ません。特別な発見や法則がありませんから、ノーベル賞のような特別な賞をもらう人は出ないと思います。
 
 化学などは特にそうだと思いますが、法則性を探すことですよね? そういう要素はサッカーにはありません。感性と感性のぶつかり合いになります。そういう意味では、サッカーは芸術に近いものだと思います。


 ただ突飛な話になるか分かりませんが、タレント性は持って生まれたものだということですが、メッシや香川のタレント性というのは彼らが持って生まれたものだとしても、彼らがもし野球選手だったらサッカーの才能は開花されていないでしょう。サッカーをやったからサッカー選手としての才能が開花したわけです。
 
 野球だったら今のサッカー選手としての香川やメッシはいなかったわけです。でも、誰かがサッカーを教えたのは確かで、ただ自然に今のメッシが生まれたのではない。誰かがサッカーを彼らに教えた、それは確かな事です。
 
 どのように教えたのか、どのぐらい教えたのかという部分はあります。ただ、基本的にサッカーは教えるものではなく「アドバイスするもの」だと思っています。サッカーは教えてうまくなるものではない。「自分でうまくなるスポーツ」で、指導者はそれに対して若干アドバイスを加えるレベルだと思っています。


 しかしチームプレーでは、彼らのプレーを引き出すためにある程度、システムや戦術を当てはめないといけない。その中で個人の能力も高まってくるという意味では「教えている」、「トレーニングさせている」と言えるとも思います。
 
 この矛盾するようだけれども微妙なバランス感覚の中で、選手はうまくなっていく。「サッカーの中で本人がうまくなるんだよ」という前提にありながら、なおかつその子たちにある程度のアドバイスや戦術的なトレーニングなどをしながら、微妙なバランスを行ったり来たりキャッチボールする中でうまくなってくるものだと思います。


 じゃあ、どのようにそれをやっていくのかというと、ゲーム形式の中でしかうまくなりません。ゲームの中で少しずつ修正していきながら子供たちにプレーさせていく。そこが、サッカーの難しい所ですよね。トレーニングだけではうまくならないし、教えてうまくなるものではない。
 
 実際にはある程度のトレーニングをさせているし、ある程度教えもいる。でも、「サッカー選手は自分でうまくなるんだ」と。この微妙なバランス感覚の中でやっていますし、久我山もそういうサッカーをやっていると思います。


 サッカーというのはそういうスポーツなんです。「局面の中で理解する」としか言いようがない。よく子供たちが私に「この時どうすればいいんですか?」と聞いてきますが、「わからないよ、俺は」って(笑)。
 
 その局面、11対11の局面がサッとわかって、時間帯がサッとわかったならば、「この時はこういうプレーが良かったよね」と言えるけど、その局面だけでは何が良かったかなんてわからない。全てにおいてそういうスポーツだから、連動性、今しかないという、そういうサッカーの特性を理解していないとうまくならないと感じでいます。


小澤 その辺を実際に選手に指導する時にはある程度噛み砕いて指導しなくてはいけないのだと思いますが、その辺はどのように工夫されていますか? そこはわかってもらおうとあまり考えず、李さんは「わかる者だけわかればいい」というスタンスですか?


李 久我山の監督という立場で言えば、久我山の子供たちを教えているので、これを言ったら親御さんたちに「指導放棄しているのか?」と言われちゃいそうですが、実際の所はそれに近い(苦笑)。


 それでも、時々アドバイスはしているんですよ。「この時はこう」くらいは言っています。でも、現実には30人~40人、全員がいる時に「こうだよ」と言ってもわかる子はわかっているし、わからない子はわからないんだろうなと。そういうところは正直あります。「わかる子はわかるし、わかってない子はわかってないんだろう。まあ、それでしょうがないじゃないの」と。


 丁寧な指導者なのか、というと、どちらなんでしょうね……。学校教育で言えば全然丁寧じゃないでしょう。私自身は、非常に丁寧な指導者だと思っていますが(笑)。


小澤 手取り足取り教えることが丁寧な指導だ、とは思ってないということですよね?


李 その通りです。全く、そのようには考えていません。


小澤 ということは、例えば自分が伝えたことが伝わらなくても周りにいるコーチとか、周囲のサポートも得ながら、ある程度スタッフ全体で伝えたり、理解させたりするような組織的な動かし方をしているという事ですか?


李 監督という立場で言えば、ウチの指導者たちは監督である私の立場を非常に理解しながらやってくれていると思います。もう一つ、これも逆説的ですけど、スポーツ選手はわからなくてもできれば良いんですよ。わかってできる者は。


 わかってもできない者が、スポーツ選手としては一番ダメ。頭でわかっても、身体を動かしてそれを表現できなければスポーツ選手としては良くない。わかっていて、できるのはまあまあ。スポーツ選手として一番優れているのは、わからなくてもできちゃう者です。私が言っていることなんてわからなくても点を取って来る、うまい選手はうまいですから。


 スポーツ選手ってそういう部分がありますよね。わかんなくたってできれば良い。シャビやイニエスタは、自分のプレーをある程度理解しながらやっていると思います。けれども、たまにいるじゃないですか。「君は、本当に自分のプレーを理解してやっている?」と感じるすごいプレーヤーが。
 
 そういうプレーヤーがスポーツにはいますよね。ですから、全体に話して「わかる選手がわかればいい」という感じはどこかにあると思います。



小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」第126号(2013年01月17日配信号)より抜粋※

<今週の小澤一郎の他媒体での掲載記事、番組出演(予定)情報>

【TV、ラジオ、イベントなど】
●BSスカパー! フットボールクラッキ #65  
オンエア:1月22日後10時~、23日後0時~、24日深1時~
柏レイソルにみる育成の世界標準

http://www.bs-sptv.com/program/page/000008.html

●Viva!スポルト “な~るほどスポルト”
 オンエア局:全国のコミュニティFM24局、ハワイ4島のAM日本語ラジオ局KZOO
※下記放送局は、ネットで聴くことが出来ます
▲エフエム会津 1月19(土)11時~ 第151回

http://www.simulradio.jp/asx/FmAizu.asx

▲FMやまと 1月19日(土)土曜11時~ 第151回

http://www.simulradio.jp/asx/FmYamato.asx

▲エフエム世田谷 1月20日(日)9時半~ 第151回

http://www.fmsetagaya.co.jp/

▲かわさきFM 1月23日(水)15時~ 第152回

http://www.simulradio.jp/asx/kawasakifm.asx

●フェア 『フットボールサミット』 気鋭の執筆陣が選ぶ“サッカー観”に影響を
与えた本 
場所:書泉グランデ +書泉ブックタワー(ミニフェア)
日時:12/15~2/15の2か月間

http://www.kanzen.jp/news/n5321.html

【雑誌、ネットなど執筆媒体】
●サッカークリニック  1月7日発売
・日本の「団体ボール競技」を世界のトップクラスにしたい フットサル元日本代表:鈴木隆二 インタビュー

http://www.sportsclick.jp/magazine/soccerclinic/new/index.html

●サッカーダイジェスト 1月16日発売  1/29号
・隔週コラム Futbol como en la vida misma 第54回
桐光学園の躍進の陰で光る部員数48名のチーム作り

http://www.nsks.com/ssd/12006/

●サッカーを読む!Jマガ 有料携帯サイト  1月10日配信分
「育成=選手育成」によって抜け落ちる基本

http://www.jmaga.net/?eid=872

●サッカー小僧 004 日本の流儀   12月22日発売
・蹴球書簡 加部究⇔小澤一郎  第4回 身体作り

http://www.byakuya-shobo.co.jp/page.php?id=3769&gname=shoseki_soccer

●ジュニアサッカーを応援しよう Vol.27 12月6日発売
・小澤一郎の育成指導を探る旅 第1回 新座片山FC少年団
・世界的プレーヤーを目指せ!! 中村俊輔(横浜F・マリノス)

http://www.jr-soccer.jp/

●サッカーキングプラス  有料携帯サイト 1月7日配信(毎月第1水曜日配信)
新年早々見えたエル・ブランコの脱モウリーニョ化

http://sorry.q-media.jp/spmode_efi.html ※docomoのSPモードのみご利用可

【書籍】
●『モウリーニョVSグアルディオラ ~最強集団をつくるリーダーの条件~』
・初のスペイン本翻訳  (ベースボールマガジン社)

http://bookcart.sportsclick.jp/bbmshop01/7.1/BBM109117/

●『FCバルセロナ 史上最強の理由』 共著 (洋泉社)

http://www.yosensha.co.jp/book/b94030.html

●『サッカー選手の正しい売り方 ~移籍ビジネスで儲ける欧州のクラブ、儲けられない日本のクラブ~ 』 (カンゼン)

http://www.amazon.co.jp/dp/4862551033

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