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「サッカーとは、人間の熱意を上げるためのもの」 ビジャレアル・ロッチ会長インタビュー[ @ichiroozawa] 

小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」第129号(2013年02月14日配信号)より抜粋※


(c)Ichiro Ozawa



 昨年11月23日(金)の『Foot!』(J SPORTS)に出演した際、「リーガ危機」と題してビジャレアルのフェルナンド・ロッチ会長のインタビューを放送した。メルマガでも紹介した通り、昨年10月のスペイン取材で録ったインタビューの一つで、同番組のKプロデューサーからは「小澤さんのメルマガで使ってもらっていいですよ」と取材時から当メルマガでの掲載(転載)許可を頂いていたのだが、長らく掲載のタイミングを待っていた。


 その理由は、同じテーマで取材を行なったバルセロナ大学経済学部のホセ・マリア・ガイ教授のインタビューと欧州サッカーの経営分析リポートが『欧州サッカー批評7』に掲載される流れとなっていたからだ。今週12日に発売されたモウリーニョ監督表紙の同誌は、第2特集として「欧州サッカー崩壊のカウントダウン」が取り上げられている。その特集内でガイ教授のインタビューと5大リーグの経営分析リポートが掲載されているので、是非とも手にとって見て欲しい。本当に貴重なインタビューであり、データとなっている。


欧州サッカー批評7



 今回掲載するビジャレアルのロッチ会長は私がスペイン在住時代から取材したい会長の筆頭だった。その理由は、おそらくインタビューを読んでもらえばわかるはずだが、「サッカーのクラブ経営が何たるか」を知り尽くしている会長であるからだ。ある意味で、私は「世界最高の会長の一人」だと認識している。残念ながらビジャレアルは昨季まさかの2部降格で2部の今季もなかなか上位定着とはなっていない。すでに監督交代(フリオ・ベラスケス→マルセリーノ・トラル)のショック療法を行ない、先週末の第25節を終わって7位につけているが、今後の巻き返しに期待したい。


 最後に掲載を快諾頂いた『Foot!』と番組スタッフの皆様に感謝の意を表したい。ありがとうございました。





――会長、まずは取材対応ありがとうございます。われわれは依然としてビジャレアルを模範的なクラブとみています。今現在のクラブはどうですか? 

フェルナンド・ロッチ会長(以下、ロッチ会長) 今はクラブの経営バランスを考えています。置かれた状況の中で、とても重要な要素だからです。近年のビジャレアルは、選手の売却や増資によって経営バランスを保っています。

――われわれ日本人でさえ、昨季ビジャレアルが降格するとは思っていませんでした。(降格は)とても残念でした。

ロッチ会長 私にとっても、です。まさか(降格という事態が)起こるとは思ってもいませんでした。しかし、昨季はわれわれがやるべきことをしっかりやらなかったために降格してしまいました。やるべきことをしっかりやらないと、大抵悪い結果が出ます。昨季はそれが起こってしまい、いいシーズンとはなりませんでした。

――しかし、常に人生というのは続いていきます。そうした後こそ、やるべきことをしっかりやる、あるいは改善していかなければいけません。

ロッチ会長 確かに、偉大な人ほどつまづいた後に立ち上がります。われわれはつまづきましたが、もう一度1部に戻るために立ち上がらなければいけません。

――1部に戻るための今季ですが、どのようにご覧になっていますか?
 
ロッチ会長 難しく、複雑なシーズンです。しかし、このプロジェクトを継続させるならば昇格は義務です。簡単にはいかないでしょうし停滞する時期もあるとは思いますが、選手全員、クラブ全員が「簡単にはいかない」ことを理解しながら努力しなければいけません。昇格しなければならないのです。

――驚いたのは、2部に降格した後もクラブは現状を維持しており、むしろ良くなった部分もあります。

ロッチ会長 そうですね。降格した後も、カンテラ(下部組織)関連の予算は維持しています。クラブの将来はカンテラにありますから。カンテラの予算を維持した上で、トップチーム関連の予算を下げました。

――何パーセントほど下げたのですか? 

ロッチ会長 約50パーセントです。昨季の予算は6500万ユーロでしたが、今季は3500万ユーロです。とはいえ、削減した予算は全てプロフェッショナル部門、トップチームに関わるものです。

――カンテラの規模を維持することは非常に重要です。

ロッチ会長 もちろんです。だからこそ同じ規模、同じチーム数、同じカテゴリーを保っています。ビジャレアルのプロジェクトは1部にいることであり、そのためにはカンテラが(トップチームの)供給源になる必要があります。

――ビジャレアルのようなクラブにとって、カンテラとはどういった意味を持ちますか?
 
ロッチ会長 全てです。

――同じく将来のためにも? 

ロッチ会長 はい。クラブの将来にも関係してきます。われわれはビッグクラブと渡り合うことを望んでいますが、より規模が大きく潤沢な資金を持ったクラブがあるので、外から選手を連れてくるだけではそうしたクラブと戦えません。だからこそカンテラに力を入れ、下から良い選手を獲得していかなければいけません。

――しかし、カンテラに力を入れることにもお金はかかります。

ロッチ会長 もちろん、かかります。われわれはクラブ予算の30パーセントをカンテラに充てていますから。

――本当ですか? リーガ・エスパニョーラの中で、それほどの比率をカンテラに充てているクラブは他にありますか?
 
ロッチ会長 あると思いますよ。ビッグクラブも力を入れていると思いますが、トップチームに選手を送り込むことは普通よりも難しい。一方でここ(ビジャレアル)では、カンテラからトップチームに選手を送り込むことは比較的簡単です。

――健全的なクラブ経営についての哲学をお聞かせ下さい。

ロッチ会長 バランスを探すことです。われわれは負債を全てなくし、増資しました。増資によって組織を整え、負債を全て取り除くことができました。今は、予算バランスを保っています。今年は3500万ユーロの予算ですから、3500万ユーロの収入を得なければいけません。
 ただ、2部は1部と比べて大きく収入面で下回りますから難しい数字です。よって、選手を売却することで今季の予算バランスを取るようにしました。将来的にも収入と支出を同額にし、カンテラを重視していきます。ビジャレアルが1部クラブとなった時の予算は、4500万ユーロあたりになるでしょう。そのくらいが、収支バランスを維持することのできる額です。

――近い将来をどのように見ていますか? 例えば、重要な選手を売却し続ける必要性はありますか?
 
ロッチ会長 このバランスがあれば、売る必要はありません。しかし、非常にいい選手がさらなるレベルアップを求め(移籍を)望むのであれば、扉を閉ざすべきではありません。よって、必要性はないですが、売り続けることになるでしょう。選手、買い手(クラブ)、われわれの3者にとってプラスであれば売却し続けるでしょうが、「選手売却」を経営方針に据えることはありません。

小澤一郎の「メルマガでしか書けないサッカーの話」第129号(2013年02月14日配信号)より抜粋※

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