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バルサ戦レポート 

“カンピオ~ネ(チャンピオン)♪カンピオ~ネ♪オレ~オレ~オレ~♪”

今年もこの時期にメスタージャでこの歌声が聴こえた…

このバルサ戦で証明された、、、

バルサがカンピオンだと…

色々な見方が出来ると思うが、このバルサ戦、バレンシアの出来は悪くなかったと思う。

“上出来”

これが私の見方である。恐らく、日本で久々にバレンシアの試合を見た方にとっては、「不甲斐ない」「これが昨年チャンピオンの姿か…」という印象があるのかもしれないが、ここ数試合、いや、今季のチームの変遷を目の当たりにしてきた者にとっては、この結果は至極妥当、そして内容は“よくやった”という印象である。

皮肉るつもりもない。非難するつもりもない。

既に前節後のレポートでお伝えしたように、チームのフィジカルコンディションは底を尽きており、チームとしても成立していない。これも既に言ったように、CL圏内は不可能だと見ているし、UEFA圏内に入れば“奇跡”と呼ぶつもり。ある意味、前節のそういった悲しい発言がこの試合で証明されてしまったのかもしれない。

思い起こしたくないが、冷静にこの試合のレポートに入る。

スタメンとフォーメーションは以下の通り。


        パロップ

カネイラ アジャラ マルチェナ カルボーニ

        アルベルダ

   シソッコ       ファビオ

 アイマール           ビセンテ

        ディバイオ


見ての通り、今季初のフォーメーションとなった。スタメンも予想とはかなり変わっている。

試合の流れは大半の方がTVで観戦されているだろうから、この試合のポイントを挙げそれに沿って試合を分析してみたい。


◆バルサ対策のフォーメーション

ご覧の通り、このフォーメーションはバルサとほぼ同じシステムである。アントニオ・ロペス監督の狙いは当然、バルサの良さを消すことだったと思う。実際に、このシステムは前半15分までは機能していた。どう機能したかというと、バルサの生命線である、チャビ、デコの2名にシソッコ、ファビオという守備的な選手をマッチアップさせ、彼等に対しなるべく厳しいプレスをかけること。実際にデコは相当数のファールを受けていた。ファール覚悟で生命線の2名を消し(削り)にいっていた。

が、考えなくてはいけないことは、同システムでのがっぷりよつのマッチアップになった場合、選手の実力差がそのままチームの差となってしまうという現実。

残念ながら、その実力差は歴然。また、チームとしての差が選手の実力以上に出てしまっていた。その理由も簡単。

バルサはこのシステムで1シーズンやっており、バレンシアはこの試合が初。チームとしてのシステムの成熟度が違う。

個人としてもはっきりと差が出ている上にチームの成熟度も違うとなれば、試合の結果は自ずと見えてくる。いくらバレンシアが前半の最初はペースを握っていたとはいえ、決定的なチャンスは皆無。展開しているサッカーもロングボール主体、もしくは、アイマールの個人技頼りの内容であった。

久々にスタメンのビセンテもやはり怪我でシーズンを棒に振った事実が明らかで、頭で考えている部分と体のミスマッチが若干見られた。客観的に見れば、十分能力は見せていたとは思うが、彼本来のフォームからはまだまだ。それは彼自身が一番感じていたはず。

このシステム起用の理由としては、恐らくバルサの長所を消すことだったろうが、長所を消して、どう勝つのかまでは見えてこなかったのも事実。シーズンのこの時期に来て、システム変更せざるを得ない現実を熟考する必要がありそう。つまりは、ここで明らかにになったことは、

“バレンシアのサッカースタイルがない”

ということ。昨年ドブレテのサッカーは、誰もがイメージ出来るだろうし、説明出来ると思う。メンバーもシステムも恐らく100人が発言すれば、大差はないと思う。優勝するチーム、強いチームにはスタイルがある。今季のバルサにもスタイルがある。システムもスタメンもほぼ変わらない。やるサッカー、質もほぼ変わらない。

逆にバレンシアは1年かけても見つけられなかった。いや、失ってしまったのかもしれない。それがこのバルサ戦で証明されてしまった。今季は同じスタメン、システムで継続性を持って戦うことが出来なかった。いや、監督がそれを望まなかったのかもしれない。


◆コンディションの悪さという言い訳

これまで発言してきたように、この試合を見てもコンディションが悪いことは明らかだったと思う。バルサの選手がボールが1m動けばほぼ10人、いや、GKのビクトール・バルデスでさえも微妙にポジションを変えるような反応、動きを見せていたのに対し、バレンシア側の選手は攻守の切り替えが遅かった。

純粋にフィジカルコンディションは悪いと思う。これは事実。

ただ、それ以上に精神的なコンディションの悪さが目立った。この試合、バルサというビッグクラブ、首位チームが相手だけにまだモチベーションが高く、選手も闘う姿勢を見せていた。ただし、バルサ以上ではなかった。バルサは一見、淡々、飄々とプレーしているように見える。恐らく、試合を見返してもバレンシアの選手の方が気持ちがプレーに乗り移っていたはず。

ただ、そのプレーは、単に苛立ちの乗り移りでしかなかった。一方のバルサの選手は一見、冷静でありながらもしっかりと当たる場面では当たり、潰す場面では潰していた。つまりこのレベルの選手に必要な、

“冷静にファイトする姿勢”

が見られた。一方のバレンシアは、マルチェナの一発退場となったファールでおわかりの通り、自分達の不甲斐なさ、苛立ちによって相手を削るという一番恥ずかしいプレーに変わってしまった。

バルサがバレンシアの選手・審判に対して怒ったのはデコに対するマルチェナの酷いファール(一発レッドとなったもの)のみ。あのファールはスタンド中に“ガシッ”という音が響き渡り、私もデコの足の骨が折れたのではないかと心配した。大事に至らなくて済んだが、ああいうファールをスペイン代表にも選ばれている選手が犯すことは通常考え難い。正直、自分達の能力の無さをひけらかすだけの恥ずかしいファールでしかない。

それ以外にもいくつか危ないファール、削るファールがあったものの、淡々と流していた。ある意味、もう余裕を持っていたといえる。つまり、バレンシアが相手にされていなかった、という真実である…


◆攻守の切り替えとリスタートの早さ

これも試合を見返せば歴然としているが、バルサの選手の攻守の切り替えは非常に早い。それは試合に集中している証拠でもある。体以上に常に頭が動いているからこそ、切り替えが可能となる。また、リスタートの早さも特筆すべき点。ファールで試合が途切れたとしてもすぐに近くの選手にリスタートで出す。厳しいファールを受けたとしても選手は淡々と次のプレーに入っていく。しつこく相手選手や審判につっかかるような選手はいない。


◆攻撃姿勢

この試合で一番の驚きは、コーナーキック時の選手の配置。相手コーナーの際の前線の配置である。

バルサは、相手コーナーになったとしても必ず、2枚を前線に張らせる布陣。一方のバレンシアは前線に残る選手は皆無。驚くべきことに、後半、0-2で負けているにも関わらず、全選手がペナルティエリア内に戻って守備をしていた。

チームとしての決め事があるのは当然。それに従うのは当然であるが、試合の状況によってその決め事が変わることも現実的なオプションとして持つべき。監督からも選手からもそういった状況に対する冷静な対処が出てこなかったのは、この試合全体を覆っていた何かかもしれない。

つまり、本当の意味で攻撃する姿勢、2点差をひっくり返すような姿勢がなかったのかもしれない。あったとしても、それが行動として出ていない以上、無かったのとイコールであろう。


◆監督の采配

監督の采配にも違いが見られた。バレンシア側の選手交代はどこかチグハグさが残る交代であった。

後半7分 カネイラout アングロin
この交代は、カネイラが足を痛めたようで仕方の無い交代。アングロを入れ、シソッコを右サイドバックに配置する采配であった。

後半23分 ディバイオout ルフェテin
この1分前にマルチェナが一発退場となり、1人少なく、2点差をつけられている状況。この状況で唯一のFWを引っ込める采配。疑問を持たれても仕方のない交代となった。ディバイオにも疲れが見られたのでフレッシュな選手を入れ運動量で相手を上回るしか策が無かったのかもしれないが、純粋なFWがいない状況では2点差、1人少ない状況は余計にバルサ有利となる交代となっていた。

後半30分 アイマールout ミスタin
アイマールに疲れが見えた為、理解は出来る。ディバイオを引っ込めたことによりFWもいない状況。ただ、パスがつながらず、カウンター一発かアイマール、ビセンテのドリブル頼りの状況でまたオプションを失う結果となった。

こういったバレンシアの選手交代に対し、バルサ側の選手交代は実に見事なものだった。

後半23分 ベレッティout モッタin
この交代、一見普通に見えるが、裏がある。(と推測する)この交代前にベレッティは既にイエローカード1枚もらっている。そして、この1分前にマルチェナが一発退場になった。

つまり、審判の心理は人間心理。バレンシアに退場者を出してしまったからには、バルサ側にも出しやすくなるのが現実。つまりベレッティが1枚イエローをもらっている状況で、次にたわいもないファールであってもためらうことなしに2枚目イエローを出せる心理状況だったのである。ましてや、バルサにとってはアウェー。審判にとってもホームチームに対して一発レッドを出した現状は心理的な負い目を感じる、プレッシャーとなるのである。

マルチェナの一発レッドは当然であるが、そういった審判心理、人間心理を完全に理解した上でライカールト監督はベレッティを下げ、モッタを投入。そして、オレゲールを右サイドバック、マルケスをセンターバックへスライドさせ、モッタをそのままボランチへ入れた。

実にスマートな選手交代であった。


◆決定力の差という嘆き

ロナウジーニョのシュートは凄かった。誰もがそう思う。事実、ワンステップであの軌道のシュートを打てる選手は世界を見渡しても数少ないはず。

エトーのゴールもその前のロナウジーニョのターン、トラップで勝負ありであった。マルチェナの守備もお粗末に見えるが、ペナルティエリア内でエトーにトップスピードで入られればDF側としてはどうしようもない。その前で既に勝負はついていた。

一方のバレンシアのFW、この日のFWはディバイオ。決定力の差は当然誰が見ても明らか。前半にアイマールからパスを受けて右サイドからシュートを放ったがフリーにも関わらず、枠にもいかず。

一般的には“FWの質の差”“決定力の差”と片付けられるのだと思うが、個人的にはそう思っていない。純粋に、

チャンスの数の差

だと思っている。事実、エトーは決定的なシュートを何本か外している。バルサには決定的なチャンスがいくつもあった。その数は明らかにバレンシアを上回っていた。

エトーは現在、得点王トップ。ただし、シュートを外している数ももしかしたらトップかもしれない。ただ、裏を返せばそれだけシュートを打っている。チームがチャンスを作っている。

バレンシアはシュートシーンまでいかない。よって、FWがペナルティエリア、いやエリア付近でシュートを打つ本数が極端に少ない。それでは、得点など取れない。

FWの質、決定力の際を嘆く前に、チームとしてチャンスを作ることを考える必要がありそうだ。本当に質の高いFWを獲得しようと思えば、バレンシア程度の予算のクラブでは不可能なのだから…


といくつかポイントを挙げてみたが、この試合、マルチェナが退場になっていなかったとしても2点差を追いつく、ひっくり返すことはなかったと思う。

今のバルサに逆転勝利を収めるのは至難の技であるし、今のバレンシアが失点を追いつき、逆転するのも至難の技であるから。

この試合で明らかのになったことが2つあった。

・バルサはチャンピオンに相応しいチーム

・バレンシアは“チャンピオンだった”チーム

メスタージャからカンピオ~ネの歌声が聴こえた。過去・現在のチャンピオン2チームに対して。

スタンドからは、

「ベニテスはどこに行ったんだ!」

という野次が飛んでいた…

ベニテスはもういない… 

ベニテスはもういない…


そして、試合終了後にはバルサに対して、スタンディングオベーションがあった。

“おめでとう、バルサ!”

“おめでとう、チャンピオン”

まさに、新旧チャンピオンを照らす試合、夜となった。

この日、バレンシアはチャンピオンではなくなった…

気付きたくなかったもう1つの現実を突きつけられた…

Comments

だいさくさんへ

コメントありがとうございます。
今季の象徴的な試合でもあったと思います。

フロントとしては現実的に考え、来季への準備に取り掛かる必要がありそうです。現場はプロとして当然、最後まで諦めずにやる姿勢が問われます。

来週の試合、マルチェナの代わりにはナバーロでしょうか…怪我持ちですが、何とか復帰してもらうしかありません。モレッティも鼻の怪我があり、万全ではないので。

カネイラが負傷退場でまた右サイドバックが不在となりそうです。シソッコでしょうか…

試合を見て・・・

レポートご苦労様でした。
恥ずかしながら、自分は今回始めて映像でバレンシアの試合を見ました。
試合を見て思ったのは、両チーム共、今シーズンの「今まで」を象徴するような試合だった印象を受けました。
特に互いの前線での場面でしょうか?
ここまで来たら、今の内に修正点を明確にして、来シーズンは同じ轍を踏まない様に祈りたいです。
選手には、最後まで諦めないで頑張ってもらいたいっすね!
ところで、来週は、マルチェナの代わりに誰が入るのでしょう?万全の選手って誰かいたかなぁ?

orangeさんへ

そうですね、サッカーに“絶対”はありません… 苦しい言葉に見えても、そう思いつつ見ていく必要はありそうですね。

ただ、それが希望や期待になるようなら、少し厳しいのが現実。そう思いつつも、私はやはり冷静な目でUEFAでも厳しいという見方をするつもりです。

今日のスーペルにも、“インタートト”の文字が躍っていました。マルカは、「さようならリーガ」の文字が躍り、銀河系については、「もう来季補強選手へ目を向けよう」ということでした。なんとも切り替えが早い…

悔しいけど・・・

冷静な分析を有り難うございます。
バルサはチャンピオンにふさわしいと思います。
なぜ?なぜ?と思うようなところは多々ありましたが、
(バレンシアに対して)全てバルサが上だったように思います。
ただ、どんなに不利な状況であっても、どんなに悪い条件ばかりでも、どんなに不可能に思えても”絶対”はあり得ないのがサッカーなのです。だからみんな応援するんです。
今日はダメだったけど、最後まで頑張ってくれ!
そして来シーズンこそは・・・!!

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