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指導者側からのPK戦 

本日行われた高校サッカー選手権準々決勝において、我が滋賀県代表の野洲高校がPK戦を制し、夢の国立へと駒を進めた。

さて、このPK戦を見ながら思ったことについて少し。




※写真は、開会式の際のものです。この試合とは関係ありません。

野洲対大阪朝鮮が1-1で引き分けた後に行われたPK戦。

大阪朝鮮のファーストキッカーがGKであったことがキーポイントだったと思う。


【GKがキッカーを務めることについて】

現場に立つ人間として、PK戦になった場合、GKに5番目以内のキッカーを任せることはそうない。勿論、GKで相当キックの精度がある選手なら考えることもあり、実際にそういう選手がいるからこそ、キッカーを務めることもあるんだけれど…

その理由としては、

・PKストップに集中してもらいたい

・外してしまった場合の心理的ダメージが大きい

から。PK戦になった場合、一番頼れる存在が、GK。PK戦になった場合は、GKと心中する気持ちになる。

だからこそ、GKにはPKストップという一番の仕事に集中してもらいたい。勿論、今日の大阪朝鮮のようにファーストキッカーとしてPKを決め、気持ちよくその後のPKに入ってもらえるならいいが、外してしまった場合のリスクの方が高い。

よって、通常、GKがキッカーを5人目までのキッカーを務めることはそうない。

あと、PK戦というのは運が大半を占める勝負事なんだけれども、それでも確率の問題で勝利を引き寄せることは可能。その為の準備や心構えはある。

PKの際の絶対的なキックやセーブというものはないし、あったら、ワールドカップのような舞台でトップレベルの選手が外したりすることはない。

ただ、面白い傾向というものはある。


【ある傾向】

それは、、、

“案外、中心選手やその試合活躍した選手が外してしまうことが多い”

ということ。

特に、その試合に活躍した選手が外してしまうことはある。

理由は簡単。

活躍する=比較的ボールに絡む=疲れている

から。94年W杯決勝を思い出してもらいたい。最後のイタリアのキッカーはあのロベルト・バッジョ。冷静に考えれば、あの場面で彼に5番目は任せない。だって、試合で活躍し、疲れていたから。だからこそ、普段と違って軸足に力が入らず、半分足がつったような状態でのキックとなりゴールを大きく外れた。

ただ、監督、指導者側としては難しいところ。そういった選手が外して負けたとしても、「あいつが外して負けたなら…」と思えたりする。

が、あくまで勝負にこだわるなら、そういった疲労度や試合中の活躍の度合いなんかを参考にしるべきかな、と思っている。


【キックの順番は誰が決める?】

また、監督の中でも多いのが、選手にキックの順番を決めさせる方法。ユース年代でも多い。

が、個人的な意見としては、監督が決める方がいいと思っている。特に、ユース年代以下は。

なぜなら、もし、外してしまった場合に感じる責任の度合いが選手本人が決めた場合は非常に大きくなってしまうから。

「俺が外して負けてしまった…」

とかなり引きずってしまうことになる。

それよりも、監督がびしっと順番を決めて、それで負けたなら、

「俺が悪い。俺が指名したんだから」

と監督がその責任の1部を引き受けることが出来る。

正直、PKは誰にとっても博打の要素が強い。どんなに良い選手でどんなに良いキックをもってしても、外すことはある。

あとはよく注目される、心理的側面。


【PK戦での気負い】

昔であれば考えられなかったけれど、今の選手の中には、本当に選手権のような大舞台でPKを蹴っても緊張しない選手もいる。

プロでいえば、ガンバの遠藤なんかもそう。ナビスコでは「初めて外した」なんて言っていたけれど、あの落ち着きは本当に緊張していないんだと思う。

そういう意味では、過度に気負ってしまうとやはり負ける可能性が高くなってしまう。

それが、大阪朝鮮と野洲の勝負をわけた1つの要因でもあった。明らかに大阪朝鮮の選手達には野洲以上の気負いがあった。試合中ではハートが全面に出ていて良いプレーにつながっていたんだけれども、PK戦なってしまうと、それが不安にかわる瞬間がある。


【キッカーからみた嫌なGK】

キッカーによって嫌だと思うGKに違いはあるかもしれないけれど、これも色々みてきたらある傾向がある。

一般的にキックの前に動きすぎるGKはあまり怖くない。正直、昨季のCL決勝でリバプールGKのデュデクがみせていたちょっと異常なくらいの動きは「駄目でしょ?!」と思っていた(笑)

その理由も簡単。

キッカーからみて、動きすぎるGKは「ナーバスになっている」ようにみえるから。じっと動かないで見つめられる方が心理的には怖い。

あと、キッカーの中で最近多くなってきているのが、GKの動きをみてキックの方向を決める選手。先ほど挙げたガンバ遠藤はまさにそういったタイプの選手。元バレンシアのカピタン、メンディエタもそうだった。PK職人にはそういったタイプが多い。

なので、GKが早めに動くと、楽勝で決められる。例えGKが一度フェイントを入れたとしても、キッカーというのはGKの上半身ではなく、下半身や足下の重心移動を見ているから、惑わされることはほとんどない。

「動いてくれたありがとさ~ん」的に決めれちゃうことが多い。

だから、嫌なGK、或はよくPK職人と呼ばれるGKに多いのは、キッカーが蹴った瞬間に思い切って踏み切り、遠くまでセービング出来るGK。

GKにもタイプがあるんだれど、たいていは、そのGKの長年の経験とキッカーの特徴で瞬時に飛ぶ方向を決めているGKが多い。

キックの瞬間にビシッと方向を決めて飛ばれると、例えそれが止めれなくとも、後続の選手に不安が残る。

「方向さえ当てられたら止められるかも…」と思わされることがキッカーにとっては一番のダメージだから。

日本のGKでいうなら、川口なんかは高校時代からそういったタイプでPKストップしていた。

あまり小細工するのではなく、どっしりと構えられ、キックの瞬間に思い切り飛ばれることがキッカーにとっては一番嫌なもの。


【GKからみた嫌なキッカー】

では、GKからみたらどういうキッカーが嫌か。

こればかりは、正直、タイプ・傾向がない。完全にGKとの相性の問題になるから。

ただ、やはり思い切りよく蹴られるのが一番嫌だと推測される。あまり、コースを狙いすぎるタイプよりも自分の決めた場所にズドンと迷い無く蹴られるタイプの方が。


【審判の鳴らす笛】

これも勝負にひっかかったりする。

現場では、案外、こういった指導もしているんです。審判が鳴らす笛のタイミングと助走の入り方。

キッカーにとって一番駄目な形は審判の笛に誘導されて自分のタイミングを失ってキックしてしまうパターン。助走をとるために下がっている段階で急に「ピッ」なんて笛がなって慌てて助走に入ってしまうと、これが不思議なことに外してしまうことが多い。

大半の審判が選手が助走位置まで下がって深呼吸を終えたくらいで笛を鳴らしてくれるけれども、意地悪な審判は敢えてタイミングを外してきたりする。

だから、審判は十分にPK戦で勝敗を分けるような仕事が出来ちゃう。


とまあ、色々書いてきましたが、PK戦というのも、実に奥が深いものなのです。はっきり言って、これは練習して勝てるものじゃないけれど、練習してないと確率は上がらない。

誰にとってもPK戦って嫌なもんです。でも、これで勝負を決めなきゃいけないんだから、仕方ない。

現場の人間として、今日の1戦はまた色々と考えさせてくれる良い材料となりました。

そして、それ以上に素晴らしい試合とサッカーを見せてくれた、大阪朝鮮と野洲の選手に感謝。

そして、野洲、頑張れ~!日本の高校サッカーを変えてもらいたい!


Comments

気になった事

大阪朝鮮と野洲の試合どちらも一歩も譲らず、よい試合だったとおもいます(素人目ですが)。
只、PK戦の時、大阪朝鮮の選手が蹴る時にブーイングや野次が聞こえた様に感じたのは気のせいでしょうか?
私は子供の試合でPK戦になった時一緒に応援する父兄の方に、PKを止めた時は喜んでもいいけれど、相手が外した時に歓喜の声をあげるのは止めましょうね。とお話しています。
確かに勝敗は大事なのですが、少年サッカー、中高校生の試合を観る時の観客の最低限のマナーは必要ではないかと思うのです。
これって甘すぎます?
小澤さんの記事と関係ないコメントでごめんなさい。

  • [2006/01/06 11:12]
  • URL |
  • 裕子おばさん
  • [ Edit ]
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いつも拝見しております。
指導者の立場からのPK戦考察、ふだんなかなか知ることができないので、非常に面白かったです!

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