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第35節 バレンシア×アラベス マッチレポート 

リーガ第35節 バレンシア×アラベス のマッチレポート

結果;3-0

得点者;バラハ(前半23分)、アイマール(前半32分)、ビジャ(PK、後半3分)

バレンシアの先発メンバーは以下の通り。

アラベス戦先発メンバー


■アイマールの復帰

髄膜炎による入院で戦線離脱していたアイマールが早くも復帰。さすがにスペインのどのメディアも先発出場は予想できず、一様に驚きと喜びの入り混じった先発発表となった。

さて、そのアイマールだが、バラハの先制点をアシストし、2点目は自らが得点を決めるなど、十二分に存在感をアピール。

コンディション自体はまだまだ100%ではないようだが、一時は「W杯メンバー入りも危ない?」と囁かれていただけに、その噂を自らの活躍で一蹴する形となった。


■アイマールのスペースの見つけ方

この試合、序盤から左サイドのポジションに位置し、攻撃の基点としてボール保持をしていたアイマールであるが、彼の選手としてのクオリティの高さを見せ付けられたのが前半開始早々の3分に左サイドでボールを受け、また抜きで相手DFをかわしたシーン。

アイマールのスペースの見つけ方


アイマール程の選手になれば、相手は勿論、ファンまでもどのようなプレースタイルを持つ選手か理解している。アイマールはこの試合でもそうだが、基本的には左サイドでボールを受けたとしても相手をかわす際は、突破の為に縦へいくのではなく、右足でボールを保持するためにア自身の右側にボールを置く。

よって、このシーンでも相手DFはそれを予測し、そのタッチを狙って左足を大きく踏み出し、ボールカットを試みた。

しかしながら、その足が出てくることをアイマールは十分予測し、相手DFの股を通してかわしたのである。アイマールの方が1枚上手だったとも言えるが、私はこう解説したい。

「アイマールのスペースの概念、見つけ方は流動的で先を読んでいる」

そう、今その瞬間に時間が止まったとして、どこにスペースがあるか、を考えるのが通常のスペースの概念だが、アイマールの場合は、その先を見越しているのである。次に人やその足、体がどう動いて、どういうスペースが出来るのか、それを彼は直感的に感じながらプレー出来ている。だからこそ、こういった股抜き、そして彼の持ち味であるゴールに直結するスルーパスが出せるのではないかと認識した。


■アルビオルのタックルとビジャのオフザボール

さて、試合だが、アラベスは試合前から「負ける」と思って試合をしていたのではないか。全くもって「どう勝つか」という戦略的な意図がみえなかった。私の個人的な意見からすれば、バレンシアが良い試合をしたというよりも、あまりにアラベスが弱かったと言いたい。

ただ、当然ながらバレンシアのチームとして、選手としての質の高さは感じられる試合であった。

この試合で目立った選手としては、不動のボランチでキャプテン、アルベルダの出場停止によってボランチに入ることになったアルビオルとこの試合でも1点を決め、得点王のエトーに1点差まで詰め寄ったFWビジャ。

アルビオルの特徴は当然ながらその守備力。特に彼のスライディングタックルは、2段構えのタックルになっている為、彼がタックルをすれば必ずといっていい程、ボールを奪取できていた。

1段目;体を倒れこませタックルの姿勢に入る
2段目;足を巻き込みボールを奪う

という2段構造だ。

これは彼の身体的な能力があるからこそなせる業。また、彼のようにエリート選手として小さい頃より天然芝の上でトレーニングや試合を積んできたことにより自然にそういうタックルが出来るようになっている。

このタックルの技術は日本の子供達にも是非、学んでもらいたいが、如何せん、土のグラウンドがメインでサッカーをしている為、タックルに“恐怖心”が付きまとってしまい、なかなかこういったクリーンかつ、確実にボールを“奪う”タックルが出来ない。

一方、攻撃ではビジャのオフザボール(=ボールのない所での動き)に目がいった。彼は当然ながら、ピチッチ(得点王)を狙える位置にいる選手だけにその得点数に目がいきがちだが、彼のプレーを試合を通してみていれば、FWとしての動きの質の高さが目に入るようになる。

彼の動きの良さは、単純明快。

「ボールとゴールを直線で結んだ点に素早く動きだせる」

ことだ。相手DFよりもほんの数秒であるが反応が早く、また彼自身、身長はない分アジリティ(敏捷性)がある為、瞬発力がある。その爆発的な数メートルのダッシュでDFを置き去りにし、尚且つ、ゴールに対して直線的に進めるポイントに入っていくことができている。

TVでみている限りは、彼のこういった動きはなかなか目に付かず、いつもボールを受けてからのシーンしか映像としては入ってこないだろうが、彼の良さは、そういった位置でボールを受けれるこの、動きの質にあったのだ。


■先制点で試合は決定

試合の序盤は、アラベスもバレンシアが攻めあぐねていた時間帯に効果的なパスをつなぎ、ゴールを脅かしていたが、前半23分のバラハの先制点でこの試合は決着した。

図を用いながら少しこの得点シーンについて解説したい。

アラベス戦、バラハの得点シーン


アイマールのクロス、バラハの落ち着いたシュートは当然褒められるべきだが、このゴールのポイントは、アルビオル経由で展開された、バレンシア側のサイドチェンジだ。

この試合のアラベスのように、相手が完全に引いてスペースを消せば、当然ながら自分達のボール回しによってスペースを作りださなければいけない。

そこで有効的になるのがサイドチェンジ。

このシーンでもボランチ経由で素早いサイドチェンジがあり、アイマールにボールが入っている。

その“素早い”がミソである。時間をかけてしまえば、サイドチェンジは有効的でない。

よって、アラベス側のセンターバック、ボランチがそのボールの動きにつられ、左から右に急激に視野の変換を強いられている。

そして、その視野の変換の間に視界から消える動きをしたのが、ボランチのバラハ。

得点シーンを見てもらえればおわかりの通り、ペナルティ内で胸とラップをし、シュートが出来るくらい余裕があり、フリーな状況であった。

つまりは、それくらい相手DFの視界から消え、うまくスペースを使ったということである。その時間・スペースを作り出したのが“素早い”サイドチェンジであったのだ。


■エドゥ、クライファートの復帰と笑える警告

前半で試合の決着をつけてしまったことにより、後半はあまり見所のない展開になった。

バレンシア側としては、後半にエドゥ、クライファートという長期離脱の選手を試合に出せたことが後半の最大のポイントであろう。

特に、エドゥのプレーにはブラジル代表ならではの“上手さ”があった。あれだけの大型ボランチでありながら、テクニックに優れた選手を輩出出来るブラジルの層の厚さを痛感させられた。

ただ、これは愛嬌なのかどうなのか、後半途中交代で出場し、すぐにイエローカードをもらってしまう。

その理由は、

「ネックレスを外し忘れたから」

である。(笑)このような警告のもらい方は初めての光景。

私が学生時代、サークルで試合をしていた時にチームメイトが不明なイエローをもらい試合後、みなで話題にしたことがある。そのチームメイトが、少し“(お)カマ”っぽかったこともあり、

「お前は、相手選手のお尻を触って痴漢行為をしたんだよ」

とネタにしたこともあったが、それ以来の、ちょっぴり“笑える”イエローカードであった。

いずれにせよ、この2人の復帰はこの終盤に来て大きな戦力補強となる。リーガは実質、バルセロナのものだが、CLストレートインと賭けての熾烈な争いにバレンシアは全てを賭ける。


by 小澤一郎(Ichiro Ozawa)@バレンシアサッカーライフ



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Comments

試合を見て…

お久しぶりです、やっとプログをゆっくり読む時間を作れるようになりました。
一郎さん、かなり活発に活動してるみたいですね。。今はバレンシアか…羨ましい!!
今、友達が録画してくれたvsアラベス戦を見ているのですが、アラベスは弱いですね。。一郎さんも言うように、バレンシアがいいというよりアラベスが悪すぎましたね。。
この試合で一番注目して見てたのがアルビオルですね。。解説者の話ではマドリッドなど多数クラブからオファーがあるとか。。それを阻止すべくバレンシアが2011年まで契約延長したとか。。ほんと有望株ですね。。
シーズン当初、アリビオルがバレンシアの象徴であるDFの顔になってほしいなぁ~と思っていたのですが、今日の試合を見ててボランチでもいいなぁ~と思いました。
あと、気になるのがバラハ。。一郎さんから見てバラハはどうですかね??人によって意見が分かれるとは思いますが、今シーズンのバラハはちょっと…って感じです。
何はともあれ、今週も勝ってよかった☆一番の山場であるオサスナ戦も含めて全勝してほしいですね。。

笑える警告

はじめまして。
mixiのバレンシアサッカーライフに参加させてもらっています。
よろしくです!!

で、本題に入りまして。
高校で俺の友達が始めて1軍の試合に出た時、交代選手が出る前にグランドに入っていって、そくざにイエロー出されてました。
この時はみんな大爆笑してましたよww
デビュー5秒で警告はお前だけだって(笑)

ブログ楽しく読ませてもらってます。
もうサッカーはやめてますけど勉強になることがたくさんあります。
これからもちょくちょく読ませてもらいますね!!

サイドアタックの有効性

「守られたときこそサイドから」とはよくTV解説者からも聞きますが、
肝心なのはそのスピードなんですね。パススピードとシンキングスピード。

そしてボックス型の中盤では、
トップ下のスペースを如何に有効に使うかが必ずカギになってきますけど
この得点シーン、奇しくもダイヤモンド型になってますね。

ダイヤモンド型の中盤というのは一見攻撃的に見えますが、
逆に変化が少ない分、実は相手は分かりやすいのかも??

オリジナルポジションとしてのボックス型から、
如何に変化をつけられるか、の方が読みにくいのかなぁ…
なんて単純に考えてしまいました(笑)

勿論、それも各選手の高度な戦術理解度があってこそでしょうけどね。

  • [2006/05/02 01:20]
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  • カルボーニ年金
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