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第36節 マジョルカ×バレンシア マッチレポート 

■第36節 マジョルカ×バレンシア

結果:2-1

得点者:
1-0 マジョルカ、アランゴ(前半8分)
1-1 バレンシア、アングロ(前半16分)
2-1 マジョルカ、ドニ(後半2分)

バレンシアの先発メンバーは以下の通り↓
マジョルカ戦先発フォーメーション


■「心技体」

この試合のマジョルカとバレンシアの明らかな違いは試合に対するモチベーション。使い古された言葉だが、マジョルカ対バレンシアの試合を観てこの言葉の重みを改めて感じた。

サッカーにおいてまず重要なのはチーム予算や選手の年俸ではなく、“ハート”。

激しい降格争いの真っ只中にいるマジョルカはこの試合に勝てばほぼ残留が決定し、一方のバレンシアは前節のホーム、アラベス戦で勝利を収め実質はCL圏内(=4位以内)が確定。この一戦にかける両者のハートの違いは明らかだった。それがこの試合を決定付けたと言ってもいいだろう。

そのメンタル的な要素から派生するパフォーマンスは、当然ながら、マジョルカが素晴らしかった。コンパクトでチーム全体が連動しながら動き、守備の際には素早くスペースを消す。攻撃の際は素早く展開しスペースを創る。試合を通して誰1人サボることなく人とボールが動き続けるサッカーはバレンシアという格上とみられる相手を見事に呑み込んでいた。


■試合開始から一方的な展開

試合の流れは終始マジョルカペース。後半はもう、“押せ押せ”ムードになっていた。

マジョルカ×バレンシア 「バレンシアの攻撃の特徴」


その要因は、マジョルカが見事にバレンシアの特徴を逆手に取ったこと。バレンシアの攻撃はアイマールが左サイドハーフ、レゲイロが左きき、バラハが左寄りのボランチである為、一度左サイドを起点にすることが多い。

また、右寄りに構えるビジャやアングロと違って彼ら3人は一度足下にボールを受けることでプレーを始める特徴を持つ選手たち。

それをうまく把握し、特にアイマール、バラハがボールを持てば数人でパスコースを消しながら囲い込むグループ戦術を貫いた。その戦術が見事にはまり、アイマール、バラハに入ったボール、或は入るボールを狙って奪い、そこから素早く展開する攻撃をしかけていた。


■FWの距離感

また、バレンシアとマジョルカの2トップではFWの距離感に違いがあった。バレンシアは、ビジャ・レゲイロの距離がかなり離れていて、ボールが入ってもそれぞれが孤立してしまい、マジョルカの守備陣に挟み込まれてしまうシーンが目立った。

マジョルカ×バレンシア 「バレンシアのFWの関係」


一方のマジョルカ2トップはビクトル・アランゴの距離が適切である為、1人が動いたスペースを使ってもう1人がボールを受けるといったFWの連動性が出ていた。

また、バレンシアのセンターバック、マルチェナが不用意に飛び込むシーンが多く、彼の飛び出しを利用してDFラインの裏のスペースに効果的なボールを入れチャンスを作っていた。

途中交代でベンチに退いたマルチェナの出来の悪さは当然ながら、マジョルカ2トップの労を惜しまない運動量とコンビネーションによってマジョルカが能動的にチャンスを作り出すことが多かったと言える。

マジョルカ×バレンシア 「マジョルカのFWの関係」


また、マジョルカ2トップが2人で連動して動き、DFラインの背後でボールを受けることが多くなれば、バレンシアDFは不用意に飛び出せなくなる。

そうなれば、次は背後ばかりではなく、DFラインとボランチの間(=バイタルエリア)でボールを受け、ポストプレーが出来るようになる。そうなれば、攻撃において前線中央で起点を作ることが出来るようになり、攻撃にバリエーションが増え、後方からの攻撃参加も可能になり攻撃に厚みが出る。

バレンシアサイドからすれば、「なぜバイタルエリアでマジョルカFWがフリーになるのか?」と首を傾げたくなる所だが、その理由は試合の序盤で効果的にDFラインの背後のスペースを使う攻撃が心理的なダメージを与えていたからなのである。

バイタルエリアとは?



■遅かったエドゥとミスタの投入

後半開始早々にCKのこぼれ球からドニに見事なボレーシュートを叩き込まれこの試合は決まってしまうが、バレンシア側からすれば選手交代のタイミングが遅かったと結果論ではあるがいえる。

というのも、後半2分に失点後、ボランチにエドゥを入れバレンシア側に流れが一時傾いた。エドゥの選手としてのクオリティはこの試合でも1人違っていた。“モノが違う”という表現がまさに適切。バラハの存在がかすむ程、彼のボランチとしてのセンスは他の選手と違っていた。

ただ、エドゥの投入以上に疑問が残ったのがミスタの投入。実は、ミスタは前半終了前に急ピッチでアップを始めていた。ハーフタイムでもフィジカルコーチが付きアップをしていた為、一見すると後半開始早々から投入されるようだったが、入ったのは後半23分。

前半の段階で、アイマール、レゲイロ、バラハといった選手へのボールが狙われ、尚且つ彼らの出来も悪かった。左サイドで奪われた形からピンチを招いていた為ミスタを投入してFWで起点を作るような展開にしたかった。

実際にミスタはバレンシアのFWの中で一番ポストプレーが上手く、1人で孤立してもバイタルエリアでポストプレーが出来る選手である。ビジャが裏を狙いその空いたスペースでミスタがボールを受けるという連動性を持たせることが出来たなら後半はまた違った流れと結果をもたらせたかもしれない。

エドゥ、ミスタが入った時には既に失点を喫し、マジョルカが押せ押せムードになっていた為、いくら彼らが流れを変える技術を持っていてもアウェーのあの雰囲気では難しかった。この試合でのキケ監督の采配には残念ながら及第点は付けられない。


■気を緩められないリーガ・エスパニョーラ

降格争いをするチームとCLストレートインを狙うチームとの試合でさえ、このような結果、内容になるのがスペインリーグの面白さなのかもしれない。

日頃から、選手や監督は「簡単に勝てる相手などリーガには存在しない」と発言し、メディアにとってはつまらないコメントの羅列になることがあるが、まさにそれが真実であろう。

また、ホームとアウェーでチームの顔が180度変わってしまう姿もスペインサッカーの面白さ。その背景には、圧倒的な声援と時に汚い野次で審判や相手チームにプレッシャーを与えるファンの存在がある。

残り2試合、マジョルカ、バレンシア共にまだ残留もCLストレートインも決めていない現状で、片時も気を緩める時間、相手はない。

by 小澤一郎(Ichiro Ozawa)@バレンシアサッカーライフ



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Comments

はじめまして

ヴァレンシアではアイマールが好きで応援しています!!
WOWOWを繋いでいないのでリーガの試合が観れないのでちょくちょく遊びに来ますv-7
ヨロシクお願いします

そして3位転落。。。

マルチェナの記事に関して思うのは
やはりDFラインは連携が命だということでしょうか。
一つ乱れれば、そこから容赦なく綻びが出る訳ですから
本当に重責だと思います。(特にセントラルは)

あと、サッカーは心理戦の要素も多分に含むのですね。
序盤で裏を狙ったのは、マジョルカにとっては
いわば"ジャブ"だったのかもしれません。
結果バイタルエリアを自由に使えたのですから、まさにしてやったり。

バレンシアにしてみれば、
そこに楔を打ち込まれれば後手を踏まざるを得なくなりますし、
前を向かれればDFは文字通り、相手攻撃陣に「さらされる」のですからね。

コンパクトさが保てなくなることは攻撃にも多大な影響を与える、
ということを考えれば、まさにマジョルカにとっては会心の勝利でしたね。

  • [2006/05/05 07:41]
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