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スペインvsウクライナ戦 感想 

遅ればせながら、スペインvsウクライナ戦の感想を書きたい。

スペイン vs ウクライナ

結果:4-0

得点者:チャビ・アロンソ(前半13分)、ビジャ(前半17分)、ビジャ(後半2分)、F・トーレス(後半36分)




■一方的な展開

スペインでも「まさか、まさか」の感想ばかりだ。事実、ルイス・アラゴネス監督でさえも、「こんなスタートが切れるとは考えていなかった。その反対で(ウクライナとの初戦は)厳しいものになると思っていた」と述べている。

実際にスタンドで応援していたスペインファンは、TV観戦していてもわかるくらいのボリュームで、

「Si,Si,Si, Nos vamos a Berlin」(決勝の地、ベルリンへ行くぞ)

という歌を大合唱していた。

このような予想もしない一方的な展開になった理由としては、勿論、スペイン代表のパフォーマンスの良さもあるが、それ以上にウクライナの出来の悪さと前半の“臆病な”入り方に拠るところが大きかったと私は思っている。

事実、試合開始当初のスペインはDFラインでボールを回し前線へロングボールを放り込むシーンが目立った。さすがに、スペイン代表の選手でもW杯初戦、ましてやリーグで一番の強敵と予想されていたウクライナ相手だけに“慎重”な入り方をしたと言える。

ただ、そのスペイン代表の“緊張”もウクライナのあまりにディフェンシブな入り方に徐々に消えていく。ウクライナの入り方と前半早々に2点を奪われながら尚引いたサッカーをしていた事実からして、恐らく監督からの指示は、「前半はとにかく我慢しろ」というものだったのだろう。

ましてや、この日の試合開始時間は午後3時。この試合でのピッチ上の気温も恐らく体感40度くらいに上がっていたと思われる。ウクライナはスペイン代表のサッカー、プラスでこの“暑さ”への恐れも抱いていたようだ。


■試合を決めたセットプレー

スペインが前半17分までに2点を奪ったことでこの試合は既に決着がついていた。いや、先制点をとったことで試合が決まったという言い方も出来る。

前半での2点はともにセットプレーから。先制点はCKからチャビ・アロンソが二アサイドで合わせたもの。

CKに関しては、ルイス・アラゴネス監督も常にキッカーに“ボールの質”を要求していた。スペイン代表も世界的にみれば決して体格的に恵まれているとは言えない。

よって、こういったセットプレーになった時には滞空時間の長いボールでヘディング勝負するよりも、「低く、早い」ボールを入れてピンポイントで「合わせる」ヘディング勝負をすることで勝機を見出すように訓練していた。それが見事にはまった先制点シーンだったと言える。

日本代表の初戦のポイントとしてセットプレーの無策を指摘したが、逆にスペインはかなりみっちりこういった練習を積んでおり、恐らくドイツ入りしてからも入念に練習を重ねていたことだろう。

また、アラゴネス監督は、CKやFKからのカウンター攻撃に対する守備意識を高める為のトレーニングも行っており、カウンターに対する意識付けはこの試合を観る限り成功と呼べる。

CKやFKの際、センターバック2人共に上がるケースがよくあるが、スペインの場合、長身のパブロをゴール前に上げるのみで、プジョルは上がらない。

これもそういったカウンター、守備に対する備えの1つとも言え、少なくとも対ウクライナ対策としては、カウンターでシェフチェンコを使ってくるのは明らかな為、スピードあるプジョルを彼のために後ろにとっておいたとも解説できる。


■修正された3トップのポジショニング

この試合の先発メンバーは以下の通り。

スペイン対ウクライナ戦 先発メンバー


親善試合でもこの形はベースのシステムとして用いられてきたものであある。しかしながら、良い内容、結果を出すことは出来ていなかった。

ただ、この試合、この3トップが実に機能していた。その理由は、簡単。3トップの配置、ポジショニングを修正したからである。実際には下のような形でプレーしていた。

ウクライナ戦 スペイン代表FWの実際のポジショニング


F・トーレスが左サイド、ビジャが右サイドを担当し、トップ下のような形でルイス・ガルシアがプレー。ただ、ルイス・ガルシアに関しては、持ち前の運動量を活かしてボールサイドに必ず顔を出すかなり“自由度”の高いポジショニングだった。

また、私が以前から指摘していたように、F・トーレスは1トップタイプのFWではなく、ポストプレーや足下のプレーはおぼつかない。ただ、サイドに開いて前にスペースがあった時に前へ突進するトーレスは世界クラスのスピードスター。

その彼の特性を活かすべく、センターで1トップ気味でプレーさせるより少しサイドで前への突進力を出せるポジショニング、ボールの受け方を選んだことが大正解だったと言えよう。

ビジャに関しても、得意なプレーはスペースへ飛び出してボールを受けること。前半も何度か右サイドから飛び出し、決定的なチャンスを作っていた。得点は2点共にFK、PKとセットプレーからであったが、このスタイルでプレーできている場合、今後も得点を量産する可能性はある。


■コンパクトなサッカー

もう1つ良かったのが、DFラインの連携。クロアチアとのW杯直前最後の親善試合ではまだ、ラインが「深い」場面が何度が見受けられたがこの試合では常にラインを高く保つことが出来ていた。

よって、チーム自体がコンパクトな状態で、スペインらしいコンパクトなサッカーが展開できた。

コンパクトであることは、「=味方との距離が近い」こと。

よって、攻撃の際は、ショートパスを多用出来る。ロングとショートのパスではどちらがパスの成功率が高いかはおわかり頂けると思う。

ただ、相手側にとっても「=敵との距離が近い」ことになる。

よって、ショートパスをつないだところで敵が近くにいてボールを奪われる可能性は高い。

それを回避する為にスペインが行っていたことは、

・出来るだけタッチ数を少なくして敵が近付くのを避けること

・片方のサイドで詰まった場合は、サイドチェンジをすること

この2点。チャビのように個人でのボールキープ術が抜群に優れている選手も多いが、チームの特徴としてはテンポ良く、リズミカルにパスが回っていた。事実、この試合の最多パス数は、なんと、「26回」である。26本パスをつなぐ間、一度たりともウクライナの選手がボールに触れることがなかったというから驚きだ。


■この試合の位置づけ

さて、皆さんが一番関心あることは、「果たしてこの試合をどう評価するか」ということだと思う。

スペイン国内でもこの1試合を観ただけで、「ベスト4だ!」「今度こそ優勝だ!」などという声が聞こえるが、選手や監督の現場サイドは至って冷静。

みな、「地に足つけていこう」と自戒を込めたコメントが多い。

私自身、この試合でのスペイン代表のパフォーマンスには勿論賛辞を送るが、一方でウクライナの“お陰”であることも否定できない。

スペイン代表が一方的に良さを発揮した背景には、ウクライナが一方的にその良さを引き出してくれた事実もある。

少なくとも、私はこの試合だけで、「ベスト4だ」「優勝だ」という大袈裟なことは言えない。ただ、期待は出来そうだ。

W杯という短いスパンでの大会の場合、“スタート”と“運”というものが大きな要因になることが多い。この試合でその2つをクリアした。

勿論、ブラジルのように初戦の出来は悪くとも徐々にコンディションを上げパフォーマンスを上げていくような常勝(=上昇)チームもあるが、少なくとも優勝経験の無いスペインというチームにおいてはそのような暢気なことは言っていられない。

また、スペイン人の気質からして、「調子に乗る」ことは重要な要素でもあると思う。特に、スペイン人FWにはこれが必要。F・トーレスのこの試合でのプレー振りをみてもらえば、すぐに納得してもらえるだろう。彼はまさにこのタイプのスペイン人であり、FW。

この試合で調子に乗ったスペイン代表がスペイン国民を「調子に乗らせた」ことは間違いない事実。

期待はしながらも、日本人の私は調子に乗らず、リーグ戦残り2試合の内容に注目したい。



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Comments

一安心

初めまして☆のぶをという者です。

テレビの前でスペインの勝利に大騒ぎしました。

ラウールに関してはどんな感じですかね???

スモールフィールド

シェフチェンコを過剰に意識することなく
高いラインを維持し続けましたね。
パサー揃いのスペインの中盤は、特にそれが大事なのでしょう。
ボール回しの緩急もとても素晴らしく、
特にリードしている時の戦い方としては、教科書通りでした。
日本も中盤に中田英、中村とパサーをそろえるなら
こういうサッカーがしたいのなら、今一度組織から入ることですね。

「アイコンタクト」「スモールフィールド」「トライアングル」
この言葉を聞いて15年以上、勤勉な日本人が何も学んでいないはずがない。
そう思いたいです。

  • [2006/06/17 17:14]
  • URL |
  • カルボーニ年金
  • [ Edit ]
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やばいっすわ~、小澤レポート。仕事中に、「そろそろ、レポートがアップされてんのかなあ~?」って、エゴとイドとスーパーエゴが闘っておりますわ。新人の自分が、入社後3週間で、勤務中にブログ読むなんて。。。。

メール配信、お願いします。MELMA登録へ。NOS VAMOS.

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