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中田が教えてくれたもの 

日本ではもの凄い騒ぎになっていたようだが、同日、バレンシアで地下鉄事故があり、私はその話題どころではなかった。少し落ち着いた今、改めて中田引退の話題に短く触れてみたい。

引退を惜しむ声があるようだが、もしフィーゴやジダンの代表引退と同じように「また戻ってくる可能性」があるなら、「辞めないでくれ」「戻ってきてくれ」と大合唱すればいいと思う。私もその声に加わる。

指導者として負けた試合の後によく言うのが、「負けて、悔しくて、ダラダラ泣いて、また試合が出来るならそうしよう。でも、無理だよな?(=潔く帰ろう)」ということ。

彼が残した功績、経歴は誰の目にも明らかで輝いたもの。日本サッカーにとってはまさに歴史上の人物になる。そういう人材がまだ29歳にして選手を引退するのであるから、「惜しい」のは当然。ただ、彼がこの引退を撤回して「戻ってくる」可能性はゼロだと思う。だから、私は残念、無念…といつまでも言うつもりはない。

最も、日本にいないので、あまり日本の皆さんが持っているような感情を持てないという利点(?)もある。

スペイン現地新聞において、中田の引退を報道したメディアはあったのだろうか。マルカ紙はどこにも載っていなかった気がする。HPにニュースとして掲載されている可能性はあるものの。

先程終わった、フランスvsポルトガル戦で解説者で日本でもお馴染みのフリオ・サリナス氏がジダンの引退とあわせるようなコメントで、「日本のナカタは29歳で引退を発表したそうだ」と言っていたが、スペインでナカタ引退について聞いたのはこれが初めて。

さて、私が中田という選手をみてきて、思っていることはたった1つ。私は彼からこんなことを常に感じていた。

「サッカーとはシンプルなスポーツであり、人生とはシンプルなもの。

だからこそ、方法論が無数にあり、無数の努力の仕方がある」


このドイツW杯、正直、彼のプレーやパフォーマンスをみていて、「あれっ?こんなミスもするようになったのか?」と驚くこともあった。ミスのレベルが低くなっていたのは明らか。私がサッカー選手を評価する際、視るポイントは、“ミスのレベル”。サッカーにおいてミスはつきもので、どんな選手もノーミスで終わる試合はほぼない。よって、選手のミスのレベルが高いか、低いかでチームのレベルも決まる。勝敗も決まってしまうことが多い。

ただ、中田のプレーをみていて、「よりシンプルな選手、人間になったな」という印象はブラウン管を通してもわかった。

日本では、ブラジル戦後にピッチに倒れこむ姿で色々なことに気付いた人が多かったと思うが、リーグ戦3試合を通して、あれだけの運動量で「走る」姿をみていたら彼がサッカーに対して一定の「解答」を出し、シンプルにその解答を手にしていることがわかった。

日本人にはどうしてもペルージャやローマでのプレーが印象に残っていて、“ファンタジスタ”的な選手として捉える傾向もまだ捨てきれないと思うが、彼のサッカー選手としてのよさは結局、“バランス感覚”。それは彼が抜群に頭の良い、機転の利く選手だから実行可能なことであったろう。

要するに、そのチームにおいて足りない要素を自身で見つけ出し、その要素に自分を染めることが出来る選手。そのバランス感覚は年齢を重ね、経験を重ねるごとに強固になっていったと思う。

サッカーというスポーツは至ってシンプル。ルールも確かに難しいかもしれないが、オフサイドを乗り越えれば理解出来るスポーツ。

技術、戦術において多くの方法論が存在するけれど、それはサッカーというスポーツがシンプルで明確な“ゴール”を持っているからこそ。

ピッチの上で実戦されるサッカーでは、ゴールを決めるための攻め方、戦い方、守り方は無数にある。

人生においてもそんなことがいえるのではないか。

人生の目的、ゴールは確かに人それぞれ違う。だからこそ、ゴールへ辿り着くための方法論も無数にある。そして、努力の仕方も無数にあり、決めるのはあなた。

中田という選手はサッカーというピッチで表現者としてそういったシンプルな哲学を実戦していた人間ではないかと思っている。

それは彼がHPやメディアで言葉にして伝えるよりもピッチ上で伝わるものであり、言葉では伝わらないものなのかもしれない。

だから、多くの人も感じているように今、彼の引退の決断についてあのHPのメッセージから何かを読み取り、感じ取ろうとすること、そして何かを結論付けようとすることはとても難しい。

ピッチ外での彼の言動を深くみすぎると、たまにピッチ上で彼が出すシンプルな答えに気付かない場合がある。

私はペルージャやローマでトップ下としてバリバリ活躍し、得点していた時のナカタより、このドイツW杯で日本代表のユニフォームを身にまとい、戦う“ハート”をみせながら孤軍奮闘する中田の方が好きだった。パフォーマンスレベル、ミスのレベルでいうと前者のナカタに軍配が上がる。

ただ、数字や結果以上に伝わる“何か”があった。だから、これだけ多くの人に、心に訴えるものがあるのだろう。

残念ながら、日本代表チームからは哲学やシンプルな何かを感じ取ることは出来なかったけれど、だからこそ中田が個人でみせるサッカーと人生のシンプルな哲学が光っていた。

彼は、自身のHPの最後で素直に純粋に「ありがとう」と言っていた。これに対して、我々も素直に純粋に、そして“シンプル”に、

ありがとう

と言うことしかできないのかな、そんなことを想う。



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Comments

フランスがやっちゃいましたね!!
決勝進出ですよ!

ポルトガルもかなり押していたのに
フランス…ジダンのPKで試合を決めました。

やっぱり最後だし勢いが違います!!

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