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現場主義のライターをする理由 

07/25 バレンシアCF ビセンテ
【24日トレーニング中のビセンテ】

24日午後(といっても夜7時から)のトレーニング取材に行って来た。午前にボールを使ってのゲームトレーニング等をやっていたので、当然ながら、

「フィジカルトレーニングのみだろうな」

という予測はついていた。そういう練習を取材しても何ら面白みに欠ける… のが一般の記者、ライター。

よって、私が到着した時に取材に来ていたのは、バレンシアメインで取材活動をしている、

スーペル・デポルテ紙(スポーツ新聞)



カナル9(バレンシアの地方TV局←バレンシアCFのスポンサー)

のみであった。

マルカ紙、アス紙はもちろん、ラス・プロビンシアス紙、レバンテ紙といったバレンシア一般紙ですら取材に来ていなかった。

07/25 バレンシアCF バラハ
【ひたすらランニング 写真はバラハ】

案の定、フィジカルトレーニングのみ。スーペルの記者は、早々に飽きた模様で、練習中、1時間近くずっと電話でお喋りしていた(笑)

カナル9のTVクルーも早々にリタイヤし、2人で日陰に入り談笑。

まじめにじーっと練習を見つめているのがなぜか、ぽつりといる日本人記者、しかもカメラまで撮っている… 不思議でないはずがない。

カナル9のリポーターから、「なんでこんな練習に取材に来るの?」と質問された。確かに一理ある。

練習に来る前に私はフィジカルトレーニングのみの“つまらない”練習であることは知っていた。取材といっても記者、ライターにとってはたいしてネタにならない。

ただ、私にはとても興味深いものだった。

選手1人1人が時間だけではなく距離も測れる腕時計をつけ、個人での設定タイム、距離を自分なりにこなしていく近代的なトレーニングだ。フィジカルコーチは既に選手の個人データをパソコン上にインプットさせており、個々人で目標設定が異なってくる。

当然ながら、ポジションによっても距離が異なる。GKは早く切り上げていた。

あるラジオ局の記者が後からやってきた。練習グランド到着後、「デル・オルノは練習に参加しているのか?」と聞き、周りが「来てないよ」と答えるともう仕事が終わったかのような顔で苦笑いをし、すぐさま仕事場へ電話をしていた。「デル・オルノ、練習やってないそうです(=ネタないです)」と。


07/25 バレンシアCF ストレッチの様子
【練習最後のストレッチ】

私がそこまでして現場主義を貫く理由は、個人的に指導者の立場としての視点も持っているからだ。また、ライターや記者の立場として、継続して同じチームをみていくこと、関わっていくことの利点を知っているからだ。

こういう練習にも案外、選手個々人の個性が出ていて面白い。

この日のようなキツイ練習になるとぽつりと、「やってられねーよ」なんて呟く選手もいる。誰とは言えないが…(苦笑)

そういう日常の事象を把握しておくことも試合を観る際、またインタビューする際、広く一般的な取材をする際に役立つ。

そしてそれ以上にサッカー指導者として自分のためにもなる。


07/25 バレンシアCF 練習後、ミスタを呼ぶキケ監督
【練習後、ミスタを呼び止めるキケ監督】

練習後、こんなことがあった。

キケ監督が、「ミスタ、ちょっといいか」

とミスタを呼びとめ、2人だけ残って少し話しをしていた。呼び止められた瞬間のミスタの顔が何とも「やばいっ」という顔だったため、何らかのお咎(とが)めであろう。

そういう表情、雰囲気、空気からしか感じることができないものが現場にはたくさんある。

まあ、ある意味はたから見れば、私のやっている取材活動なんて、「自己満足」にしか見えないのかもしれない。

ただ、自己満足できる取材活動、仕事ができていることにこの上ない喜びを感じる。例えば、大手の新聞社やマスコミの記者は自分が希望していないスポーツや好きでもないチームの“バンキシャ”になることがあるようだが、少なくとも私は自分の好きなチーム、好きなスタイルで仕事をさせてもらっているから。

その分、思い切り、現場の空気を匂わせた記事なり仕事をしたいと思っている。

“売れっ子”ライターではないから、今は地道に自分の道を進んでやっていくしかない。ただ、大きな仕事が連発して来ようとも、そういった信念は捨てずに進んでいきたい。

ビッグネームのインタビュー取ってきて下さい、
はいそうですか、
じゃあ、この日にインタビューします、
はい撮ってきました、
終わり。

なんて仕事は絶対にしたくない。

確かに、バレンシアの取材ばかりをしていても仕事にならない。ビジャレアル、バレンシアばかりでもダメだろう。デメリットを把握しておくことも必要でそれなりに理解しているつもりだ。

が、どこかにベースを置いて、何かしらの“継続性”をもって観て行くことは少なくとも必要だろうな、と思う。

それはどんな世界であれ、仕事であれ、人生であれ、必要なことでは?とも思う。

これまで私はある程度器用に何でもこなす分、中途半端になることが多かった。日本でユース現場に立ち指導してたといっても、約1年というスパンで決して、「経験になりました」と胸を張っていえる年数ではない。あっちに行き、こっちに行きして生きてきた人間でもあるから。

今後もそういう(中途半端ではない)活発な動きはするだろうが、やはり今回ベースは“バレンシア”に置きにきた。魂を置きにきた。

ここに自分を置くことで、色々なことが可能になる、可能性が開けると確信したからだ。

そう、この現場にこそ、私のグランドがあるのかもしれない。

自己満足ながら、そう思う夏の夕暮れだった。



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Comments

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後半部分を読んでいて、私も同じような感覚を持っていることに気付きました。
いろいろなことに手を出す割りに、どれもこれも中途半端になっていると。

でも見方を変えると、それだけ自分の幅は広がっているんじゃないかとも思えて。。。

これだ!と思えるものが見えていて、それを追いかける勇気、体力があるのであれば、それは追いかけるべきでしょう。

ただ、私は足元を見て、徐々に前へ進んでいこうと思います。
それが私のスタイルのようなので。

最終的に、自分が満足できる人生を送れれば良いのですから、前への進み方は人それぞれということで。。。(^^)

お互いがんばりましょう!

「商業主義」と「現場主義」

モノの見方なのでしょう。どちらが良い、悪いではなく。
ネタになりそうだから書く、そうでなければ書かない。
それはそれで、立派なあり方だと思うんです。
彼らも商売ですし、商業主義が悪いとは思いません。

僕が嘆くのは、日本は特にそうだと思うんですけど、
いつだって「上っ面」しか取り上げないですよね。
本当に大事なものより、一時的に目を引くことに集中する。
だから継続性もポリシーも感じないんです。

いわば「偽の商業主義」が横行する世の中にあって
しかし、「真の商業主義」が育って来れば面白いですよ。
一つの事象に対して2つの目線から楽しめるのですから。

「一粒で二度美味しい」ではありませんが、
その片方において、イチローさんはパイオニアです。

  • [2006/07/25 23:47]
  • URL |
  • カルボーニ年金
  • [ Edit ]
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自分なりの理解のみしかできませんでしたが、小澤さんの意見には大変考えさせられました。
私も小澤さんの仕事への姿勢はとても尊敬できるものだと思いました。

単調に思える日々の練習にこそ、選手個々の個性が見えるものですね。実に興味深くておもしろいです。現場でしか見る事の出来ない選手の表情、体調、チームの雰囲気など、イチローさんがいなかったら絶対に知り得ないでしょう。バレンシアのファンで本当に良かったなと思います。これからもよろしくお願いします_(_^_)_

フィジカルトレーニング1つにしても指導者のスタイルがあるし、自分は面白いと思いますよ。
どの練習を見るにしても、どこに視点を置いてみるかがポイントですよね。

サッカー経験者からすれば、このフィジカルトレーニングがリーガでどれだけ重要になってくるか分かってると思います。
でも選手からしたら分かっていてもフィジカルトレーニングは嫌でしょうね。

  • [2006/07/25 14:12]
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このスタンスは、とても尊敬できることだと思いました。

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