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バスケット世界選手権 スペイン優勝の裏で 

バスケットスペイン代表 “ペプ”・エルナンデス監督
【バスケットスペイン代表 “ペプ”・エルナンデス監督】

「サッカーのスペイン代表はいつになることやら…」

というため息が出てくるくらいに素晴らしい活躍を披露し、優勝したバスケットのスペイン代表。まずは、おめでとう。そして、感動をありがとう。

スペインの快進撃にあわせるようにスペイン国内も盛り上がり、優勝した直後から素晴らしい盛り上がりをみせてくれている。

スペイン時間、4日夜にチームはマドリッドに到着(帰国)し、空港からそのままバスに乗り込み市内で出迎えるファンに優勝の報告を行う予定となっている。

今回のバスケット、スペインチームをみていて感じたのは、「チームワークの素晴らしさ」。バスケットにあまり詳しくはない自分でも彼らが「1つのチーム」になっているのがひしひしと伝わってきた。決勝では主力のパウ・ガソルが出場できなかったものの、「彼のために」という思いで一体感を出したのもそういった裏づけがあったからではないか。

そして、もう1つ見逃せなかったのが、“ペプ”・エルナンデス監督の謙虚な姿勢。彼がメディアなどで目立つことはほとんどなかった。それはメディアが取り上げなかったという理由以上に、彼が「選手こそが主役」という立場を貫いたからだと思っている。

バスケット好きのスペイン人の友達からこんなことを聞かれた。

「イチロー、バスケのエルナンデス監督はマスコミで全然目立たないし、奇抜な発言や変な論争を巻き起こすようなことが一切ない。対して、サッカー監督はアラゴネスもそうだけれど、なぜ毎回おかしなことばかり言って主役になりたがるんだろう?」

私は、前置きとして、

「バスケットとサッカーで取り巻くメディアの数やプレッシャーのボリュームが違う」

と説明した上で、一部彼の意見に納得した。

確かに、サッカー記者とバスケット記者の数はそもそも違いがあるだろうし、スペインではサッカーネタで日々10~20ページも新聞を埋める必要がある。ラジオでも1時間、1時間半とサッカーネタで番組を編成する必要がある。

だからこそ、会見の席で記者はあえて論争を巻き起こすような質問を投げかけ、それにひっかかる監督や選手を大袈裟に取り上げることがある。

自分達でネタを作らなければ続かないという現実もある。

ただ、今回のスペイン国内でのバスケット報道をみている限り、サッカーとは違った側面で純粋にスポーツ面でのジャーナリズムが働いていたように思う。確かに扱いは最初それ程大きくなかった。だから、記者もたいしてネタに困らなかっただろう。

優勝した翌日の今日は、マルカ紙もなんと35ページもバスケットにページを割いていたが通常はありえない。優勝したからこそだ。

それでも、そこには今のスペイン国内でのサッカー報道にはない「純粋さ」「真面目さ」が感じられた。私が新鮮に感じたという理由だけではない何かがあった気がする。

マスコミも選手を主役に、あくまでピッチ上で輝く選手を大々的に報じていた。恐らく、そこにはスペインのバスケット担当記者の「バスケットはこんなに面白いんだよ。やっぱりバスケットは最高だよ」という熱意がこもっていた気がする。だから、純粋にバスケットが詳しくない私でも徐々にスペイン代表に惹かれていったのだ。

実は、エルナンデス監督はこの決勝戦の前夜、父親を亡くしている。

スペインから連絡を受けたエルナンデス監督は、チームのスタッフにはその事実を告げたものの、

「選手たちには絶対に言わないで欲しい。明日の決勝戦に集中させるためにも。そして、私も集中する」

と念を押したそうだ。優勝が決まった後まで選手はもちろん、マスコミやファンも知りえなかった事実だ。

優勝が決まり、大喜びする選手と対照的にエルナンデス監督は静かに涙を浮かべていた。

スペイン代表監督として最高に嬉しい日でありながら、同時に1人の人間として最も悲しい日になった彼の心中は察するに余りない。

国家演奏時、胸に手を当て静かに何かを見つめるその目線の先には今は亡き父親の姿を思い浮かべていたに違いない。

試合後、ミックスゾーンにおいて、エルナンデス監督は、

「今は喜びをかみしめる時だよ」

とだけ残し去っていった。スペインメディアもその時点で父親の逝去を知っており、彼への敬意と彼の父親への哀悼の意を込める意味でそっと監督の後姿を眺めていたそうだ。

マルカ紙は彼にこういう賛辞を送っている。

「身長は174cm… でも、彼は監督としても人間としても一番高い場所にいるということを示した」

結果が全てであるプロの世界とはいえ、勝てば官軍、負ければ敗戦の将の監督の世界とはいえ、エルナンデス監督と選手、エルナンデス監督とスペインメディアの間にあった絆は実に感動を与えてくれるものだった。

祝勝会のホテルで「カンピオーネ、カンピオーネ♪」と歌う選手達の後ろで静かに微笑むエルナンデス監督の表情が実に印象的であった。

また、エルナンデス監督の父親の逝去に心から哀悼の意を表したい。



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Comments

スポーツとは純粋なもの

すばらしく感動的でした。
エルナンデス監督(HCというの?)、一言では言い表せないほど大きな方ですね。
監督と選手、そしてメディアの純粋な信頼関係、今のサッカーには欠けているのかもしれません。

スペイン代表、エルナンデス監督、本当におめでとう!ありがとう!

エルナンデスHC(バスケの世界ではこう呼ぶのですね)にそんな事が起こっていたなんてイチローさんの記事を読むまで全く知りませんでした。
(日本の中継でも聞きませんでしたし
朝○新聞にも記述は無かったと思います)知ることが出来てよかったです。
ありがとうございます!

それにしても、準決勝、決勝とスペイン
チームの素晴らしい頑張りには
本当に感動しましたし、バスケットって
面白いんだ!って伝わりました。
こんなすごいチームの試合を生で
観戦できてラッキーでした。

パウ兄の公式記者会見は英語なんですね。NBAプレーヤーだから当たり前か。
彼の話し声にスペイン語のアフレコが
付いてるのは(MARCAのビデオ)
とっても変な感じでした。

マドリーでは昨日の深夜に優勝
セレモニーがあったとか。
平日にもかかわらず盛り上がった
んでしょうね~ いいなぁ。

サッカーの代表も触発されて
もっと頑張れ!!

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