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本当に“良いチーム”とは… 

バレンシアCF パテルナ練習場のピッチ
【パテルナ練習場のピッチを走るバレンシアの選手たち】

先日、バレンシアのあるスタッフから面白い話しを聞いた。

パテルナ練習場でトップチームが使用しているピッチの芝の状態が非常に悪いので、

「バレンシアのように暑いところでは芝の育成が難しいんじゃない?」

と聞いた。すると、そのスタッフは、

「それもあるけれど、キケ(監督)は練習前に芝をかなり濡らすように指示してくるんだ。ボールが走る芝を彼は好むんだけど、そうなると芝の傷みが激しくて育成がかなり難しい」

とのこと。気候以上に問題は、キケ監督の趣向にあったようだ。といっても、それはスペイン人監督、スペインサッカーの趣向であるから別にキケが悪いわけではあるまい。

例えば、セルタのビーゴ、デポルのラコルーニャは非常に雨の多いガリシア地方。芝を濡らす必要もないが、開幕前、セルタのバライドス、デポルのリアソール、両スタジアムの芝についてかなり報道されていた。

なんでも、天然キノコが生えてとてもサッカーができるピッチコンディションではなかったそうだ。セルタは芝を全面的に張替えていた。

日頃、現場に足を運んでいると色々なものが見えてくると同時に色々なものが「当たり前」になってくる。

今では練習後にスタッフが必死で芝の手入れをしている姿が当たり前に映る。でも、こういう話しを聞くと、「当たり前なんて言葉で片付けるのは失礼だな」なんて思う。彼らにとってはそれが仕事であるのだから、当然なのかもしれないが、やはりそういった人たちの苦労、努力があってこそのチーム、クラブであると認識する。

バレンシアにも用具係りのスタッフが数名いる。私のプロフィール写真で横にいるエスパニェータさんもその1人だ。既に彼自身の本が出ているくらいバレンシアでは有名かつ、人気のある人間だ。

現在、エスパニェータさんは高齢なこともありホームゲーム以外の試合には帯同しない。既に若手がローテーションを組んで遠征に行っている。

今シーズンはそのスタッフにも1人補充があり、チーム同様に本格的なローテーションが組めるそうだ。

その中の1人の用具係りと先日じっくり話しをしていると驚くことに、彼はこの2、3年、「夏のバカンスを1週間以上取ったことがなかった」そうだ。スペインでは年間に最低1ヶ月のバカンスが法律で決められているはずなのだが…(苦笑)

練習では選手よりも早く到着し練習の準備、練習後はその片付けと翌日や週末の試合に向けた準備をし選手より遅く帰宅。その彼も、

「この仕事は正直、きついよ…」

ともらしていた。

バレンシアの現場で一番陽気で一番人が良いのが間違いなく、こういった用具係りの人間。どんな選手より“人が良い”のは私が断言しておく。

だからこそ、彼らはこの仕事ができるのである。(笑)

そんな彼らから、こんな嬉しいコメントをもらった。

「2シーズン前、日本ツアーで日本に行った時、僕たちは物凄く感激したんだ。日本人の優しさや謙虚さ、教育レベルの高さには驚かされた。

だからこそ、バレンシアに来てくれる日本人がいて何か困っていることがあればその恩返しとして協力したいんだよね。本当に日本人には良くしてもらったから」


読者の皆さんの中には既にこういった人たちの温かさに触れた人もいるではないだろうか。“ギブ・アンド・テイク”なんて言葉が一番似合わない程、彼らは純粋な優しさで誰に対しても接してくれる。それは我々メディアの人間であっても同じ。テンションが高い練習中でも「よっ、元気?」なんて平気で声をかけてくれる。

そんな彼らにとっても今日から久々のCLの舞台が始まる。

ローテーションを組めることになり、アテネへ行かないことが決まった1人の用具係りのスタッフは、

「バレンシアの試合をテレビ観戦するなんて何年ぶりだろう。家かバルでビールを飲みながら友達と観戦するよ。落ち着かない気分だろうけどね(笑)」

とにこやかに語っていた。

やはり、チームというのはピッチ上で戦う選手だけではない。指揮ととる監督のものでも、フロント幹部のものでもない。

現場レベルで必死にクラブやチームのために働き、汗を流す人間がいるからこそ、最高レベルで戦えるチーム、選手が存在する。

そういった全ての人間の努力の結晶が、ピッチ上での“勝利”につながる。それを忘れてはいけないだろうし、それを知らなければいけないだろう。

私が「本当に良いチームだな」と思うチームというのは、不思議と得点後にゴールを決めた選手が「誰それ?」というチームスタッフに駆け寄り抱きつくことが多い。

今シーズン、バレンシアの選手がゴールをあげた後、ベンチの誰に向かって走っていくのか、その点にも注目したい。



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Comments

選手には不評だったかもしれません

用具係りの方には良い印象をもってもらえて嬉しいですね。

けど、用具係りエスパニェータさんしか知らない(苦笑)
数名、お顔はなんとなく覚えているのですが、表舞台にでてくることはないので、なかなか接点がないですね。

今度、裏方のご紹介も是非お願いいたします。(スーペルの新聞記者とか逆取材など)

P.S.
1記事1コメントの書き込み復帰は当分先にになりそうです(苦笑

こちらへの書き込みは始めましてです。よろしくお願いします。
>読者の皆さんの中には既にこういった人たちの温かさに触れた人もいるではないだろうか
まさに8月末、クラブ受付でスタッフの方とたまたまお話して、とても暖かみを感じ感激しました。ヴァレンシアという土地柄もあるのでしょうか。いいクラブだと実感しました。

その2年前の来日ツアーの試合、私も観に行ったんです。あのときに日本に対してそんな感想を持って帰って行ってくれたのですね。実際に彼らと接したわけではないけれど、そう知ってとても嬉しく思いました。教えてくださってありがとうございました。

「当たり前」は考えるほどに深いですね

そういった環境の上で、
プロスポーツ選手というのはあるわけですよね。
サッカーに限らずですが。
心に強く留めておきたいことです。
そしてあらためて「当たり前」という言葉の
難しさ・尊さを考えさせられました。

  • [2006/09/12 19:14]
  • URL |
  • カルボーニ年金
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