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U-21欧州選手権プレーオフ スペイン代表敗退 

U-21欧州選手権プレーオフ 第2戦 スペインU-21代表vsイタリアU-21代表 スペイン代表先発フォーメーション
【イタリア戦 第2戦の先発メンバー】

「もったいないな」

という一言。スペインU-21代表は10日にパレンシア(スペイン国内、“バレンシア”ではない)で行われたイタリアとのU-21欧州選手権プレーオフ第2戦に1-2で敗れ、欧州選手権の出場と北京五輪の出場を逃した。

2007年 U-21欧州選手権(オランダ開催)
2008年 北京五輪(中国開催)

と続く2つの大きな大会にスペイン代表が出場しない結果となった。残念、無念… 五輪に関しては前回のアテネ五輪の出場権も逃しており2大会連続で予選を通過できない事態となった。

さて、第1戦後、スペインU-21代表のイニャキ・サエス監督の采配に対する疑問を記事にしたが、この第2戦でもやはりその采配ぶりによって試合が大きく左右されたと言わざるを得ない。

既にフル代表を指揮した経験もあったが私自身はあまり詳しくこの監督について知らなかった。期待値は高かったのだが、今回のU-21代表の戦いぶりをみて、正直落胆した。

【スタメン】

まずは冒頭に図で出したこの試合のスタメンについて。第1戦の時と全く同じスタメン。第1戦をアウェーで0-0の引き分けで終えたこと自体は悪い結果ではなかった。

ただ、第1戦後に私が指摘したようにイタリアというチームに対するスタメン、フォーメーションとしてはいくつか修正すべき点があったことは間違いない。

■トップ下、シルバ

例えば、1トップ下に入ったシルバ。彼の技術やスピードはこのイタリア相手でも十分に通用した。しかしながら、イタリアの5バック気味のディフェンスラインとポジションバランスを崩さないダブルボランチにより彼が中央付近でボールをもらえるスペースはほぼ皆無。

この第2戦でもボールを受けるとすぐに2,3人のイタリア選手に囲まれ、ファールをもらうのがやっとの状態であった。

つまり、第1戦を終えて監督が考えるべきは、「このイタリアのシステム、選手相手ではシルバのようなトップ下を置いても有効ではない」と認識すること。


■右サイド、アリスメンディ

彼に関しても第1戦をみていれば誰もがわかったこと。イタリアの左サイドバック、キエリーニに対しスピードで上回れることがなく、はっきり言って「イタリア相手に通用しない選手」であることは明確だった。少なくとも私も第1戦の後半、「何もしていない」と言ったようにこの第2戦でも前半から全く機能していなかった。

また、背の高い(=足のリーチがある)アリスメンディのようなタイプの選手のドリブルは、読まれやすい。タッチが細かくないため、シルバのようにボールタッチで相手をかわすことができない。だからこそ、スピードで相手を上回れない以上、彼を起用すべきではなかったろう。


■ダブルピボーテ(ボランチ)

サパテル、ラウル・ガルシアのダブルボランチにしても疑問。既に試合前からスペインが試合の主導権、ボール支配をすることは目に見えていた。

第1戦でも同じような状況でこのボランチのポジションからゲームメイクをできなかったことにより攻撃が遅攻になり、イタリアに「ボールを持たされている」状況が続いていた。第2戦でも全く同じ課題が見えた。

つまりは、何もこの2人の守備的なピボーテにする必要はなく、フラードやデ・ラ・レッドのようなゲームメイクタイプの選手を置き、ダブルボランチというよりは1ボランチに1人のゲームメイカーをボランチの少し上のポジションに置く配置でよかっただろう。


【試合内容】

先に試合内容についてお伝えしておこう。イタリアが見事なカウンターを2発“ハメて”しまい、前半の段階で0-2。つまり、アウェーゴール方式によりスペイン代表は後半に3得点をあげなければ敗れる状況となった。正直、先制点をとられた時点で苦しかったといえよう。このイタリアの守備陣から1点をもぎとるのは容易なことではなかったから。

イタリア、カシラギ監督からすればこの試合のゲームプランは「120%」以上はまったもの。なんせ、前半2度のカウンター、2度のシュートチャンスで2点を奪ったのだから。内心、笑が止まらなかったろう。

スペイン代表としては確かにそういう不運な2発に沈んだという面はあるが、結局は、ゴール前にボールが運べず、攻撃もサイドからの可能性のないアーリークロスばかり。

後半、ガビランからのアーリークロスにソルダードが合わせて1点を返したが“たまたま”の1発。あれだけ試合の主導権を握っていたにも関わらず、サイドの深い位置に切り込んでのクロスやペナルティエリア内に入り込む攻撃が一切できなかったという事実から、「イタリアの完全勝利」であった言えよう。


【選手交代】

U-21欧州選手権プレーオフ 第2戦 スペインU-21代表vsイタリアU-21代表 スペイン代表 後半選手交代後メンバー
【イタリア戦 後半選手交代後のスペインU-21代表メンバー】

後半開始からデ・ラ・レッド(←ラウル・ガルシア)、ソルダード(←ケパ)を投入し、52分にはフラード(←アリスメンディ)を投入。

第1戦同様に疑問の残る3交代であった。

3点を取りに行く必要がある状況で、ケパに代えてソルダード。つまりは、「1トップ」のまま。全く理解不能。結局、前半のケパ同様にソルダードは常に孤立し、イタリアの5バック、つまりはセンターバック3枚と対峙する形。どうやってシュートチャンスを作ろうというのか?!
なぜに2トップにしなかったのか?機会があれば、サエス監督に聞いてみたい。

デ・ラ・レッドのようなゲームメイカータイプの選手を入れること自体は悪くなかったが、結局、シルバとプレースペースが被ってしまい、イタリア守備陣の包囲網にひっかかるケースが目立った。

フラードを右サイドに入れたことも状況を悪くした。本来トップ下タイプの選手であるからシルバ、デ・ラ・レッドのプレースペース、中央に入り込むシーンが多くなり、ますますイタリア守備陣にとっては、「いらっしゃい」状態。

後半は前半以上にボールをもたされるだけ、1人がボールを持ってからパスコースを探す状況となり攻撃に何ら“リズム”がなくなってしまった。

ライター小澤一郎的 スペインU-21代表先発メンバー
【私ならこの先発で臨んだだろう】

では、私ならどういうゲームプランでいったか。

まずは試合のスタメンから上のようなメンバーで臨んでいたであろう。第1戦のイタリアからして、第2戦はより守備的意識を強めるイタリアからして、トップ下にシルバやフラードといった選手を置いてもうまくボランチにマッチアップされる。そうであれば、ボランチから逃れるポジションに彼らを配置。具体的にはシルバは既にバレンシアでもプレーしている右サイド。フラードはボランチ気味だが敢えて中途半端なポジションを取らせボールを受けやすいポジションに置く。

勿論、前線は2トップ。イタリアのように「引いて守る」ことを得意とするチームに対して有効な攻撃の手段はやはり“切り替えの早さ”をうまく使って、早めに前線にボールを入れ、時間をかけずに勝負すること。

2試合を通じてサエス監督が行ったスペイン代表の遅攻ではイタリア守備陣を崩すことはできない。サイドのガビラン、アリスメンディといった選手もそれ程スピードある選手ではなくましてやイタリアは2人のみならずボランチも含め3人でボール奪取にくる。

よって、シルバやフラードを経由して2トップの早い動きだしとコンビネーションからカウンター気味の攻撃が有効になる。勿論、そればかりではイタリアも守り“慣れ”するので速攻と遅攻を使いわける指示は出すだろう。


【試合終了間際】

この時間帯でもスペイン代表の中途半端な戦い方が気になった。残り10分となった段階でイタリアの選手は全員が自陣に戻り、最終ラインをペナルティエリア付近に揃え、その15m前までにほぼ全選手を引かせている以上な守り方をしていた。

裏を返せば、スペイン代表の守備陣は4バックに誰もマークする選手がいない状況。よって、アルビオルなどはドリブルでつっかけたり、ゲームメイクするようなボランチのポジションに頻繁に上がってきた。当然、慣れていないのでミスを連発。

「なぜ、アルビオルを前線に上げなかったのか?」

これがこの時間帯の疑問。残り10分となった段階で2点が必要。攻撃の形にこだわっている状況ではない。高さのあるアルビオルを前線に置き、ロングボールを放り込みこぼれ球を狙う作戦を使うべきだったろう。

また、最後まで4バックにしていた意味も理解できない。

相手FWがいない状況で最終ラインに4人ないし、3人が余っている状況はあまりに無駄。こういうシステム変更ができなかったということは、その状況を想定して監督がトレーニングしていなかったことを露呈していたように思う。明らかに“準備不足”。

いずれにせよ、ゲームプランが見事にはまったイタリアと見事にイタリアにはめられたスペイン。戦術的には大人と子供のような差があった。技術や個人の能力はその逆が言えたかもしれないが、それを戦術や監督の采配、組織で覆せるのがサッカーの醍醐味だ。

イタリアは勝利に値するチームであったろう。


【試合後の監督のコメント】

イタリア代表、カシラギ監督

「スペインは素晴らしい能力を持っている。欧州選手権に出場できないのは残念だが、我々の方が勝つ術を知っていた」


スペイン代表、イニャキ・サエス監督

「キーはイタリアの先制点だった。先制されるまでは我々は良い状態だった。後半リズムを取り戻しチャンスは作ったが逆転とまではいかなかった」

「下部年代のスペイン代表は勝利することに慣れているし実績もある。この敗戦によりスペインの“衰退”と呼ばれることはない。うまくいく時もあればいかない時もあるもの」


返す返すも残念だ… シルバやガビラン、アルビオルのバレンシア3選手はもちろん、フラードやサパテルといった才能ある選手を欧州選手権、北京五輪で観たかった…

これでこの年代の代表はほぼ活動終了。

数名の選手はフル代表でも活躍してくれるだろう。2004年のU-19欧州選手権で“優勝”した彼ら黄金世代に“タイムアップ”の笛が吹かれた。

Comments

アリスメンディ

しかしアリスメンディではデポルでは右サイドで機能しているんですよね。まあまわりがうまく使ってあげているというのもあるんですが。
せっかくバラガンを追加召集したのだから使ってあげればデポルでの右サイドからの崩しをそのまま使えたのに。アリスメンディがうまくスペースをつくる動きでバラガンの動きをサポートしているのですけどね。

残念です

スペインサッカーの一番の問題点ってろくな指導者がいないこと?
これだけ才能あるすでにプリメーラでも実績のある選手たちを使いこなせずむざむざと負けるなんて。
ああ、情けない。
でもイチローさんのおっしゃるようにすでにフル代表が見えている選手もいます。こんどはフル代表に新しい風を吹き込んでほしいですね。
ああ、でもやっぱり指導者が。。。

話は変わりますが、サパテル、バレンシアに獲れませんかねぇ。

イニャキ・サエス

正直、若手の育成能力はかなり信頼していたんですが…
アリスメンディ、好きな選手だけに今後のメンタル面がやや心配です。

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