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モレッティ始動とサッカー文化 

バレンシアのパテルナ練習場 クリスマスツリー
【バレンシア、パテルナ練習場に飾られたクリスマスツリー】

ここバレンシアのクリスマスも静かでした。

スペインでは、クリスマスは家族、親戚と一緒に過ごすのが一般的。日本の正月といった感じでしょうか。24日、25日と2夜連続で街中を歩きましたが、本当に人とすれ違うことすらないくらいにひっそりと静まり返った街。なんだか、不思議な気分でしたね…

そんな中、26日から早くもモレッティが練習再開。

クリスマスはローマで家族や彼女と共に過ごしたそうですが、今日から始まった練習では、

「実際、彼女よりメディカルスタッフといる時間の方が長いよね(笑)」

と苦笑い。モレッティの彼女にとっても一番嫉妬を抱いているのは彼らメディカルスタッフなのかもしれませんね。

モレッティの言葉でふと思い出したのが、昨年まで高校サッカーの現場でコーチをしていた時に監督から言われた言葉。

「そういえば、小澤、俺(監督)は家族よりもお前らコーチ陣といる時間の方が長いよな~」

「確かに…」と笑った思い出が蘇りました。

この時期といえば高校サッカー選手権大会。

遠くスペインにいても何かソワソワするんですよね、実際。

日本とスペインの育成現場の違いは、その方向性。

日本の場合、あれだけスポットライトを浴びる高校サッカー選手権で「選手を育てます」とは言い難いのが現状。勝利の先の方向性がそうでも、やはりその現場になれば、「勝ちたい」と目先の勝利にしがみついてしまうのが普通。

また、学校のPR活動にもなることから、やはり色々な意味で「勝利」に対するプレッシャーがあるのが現状。

一方のスペインでは、あくまで「トップチームに選手を送り込む」ことが方向性として確立されている。誰もがこの方向に向いているのが当たり前。

つい先日もバレンシアBのコーチとこんな話しをしていました。


「今、トップチームにけが人が多くてBからたくさんの選手が昇格しているから、Bのチーム作り大変じゃないですか?」

Bコーチ
「そんなことないよ。俺らの仕事はトップに選手を送り込むことだからそれほど嬉しいことはないよ。試合で勝つより今の現実に価値があるんだ」


まあ、愚問を投げかけてしまった自分を恥じましたが、やはり日本の現場からしたら、「主力を引き抜かれて大変だろうな」という頭になるもんです… ただ、スペインの育成現場はちょっと違うようですね。


ただ、スペインと日本を往復していて毎回認識を強めることは、別にそういう違いがあるからといって、「日本はダメだ。スペインが良い」とネガティブな捉え方をする必要はないということ。

決して、

日本サッカー < スペインサッカー

ではない。

私はスペインにいる時間が長ければ長くなるほど、「こういう面では日本の方が良いな。伸びシロがあるよ」と思うことがあるんです。

また例に出しますが、今月のバレンシア対デポルティボ戦でビジャがPKを得たシーンでのスペインでの出来事。

あれは私から言わせれば完全なシュミレーションでビジャにイエローカードもの。

それが審判の誤審でPKになり、倒してもいないデポルのファンマが2枚目のイエローで退場になった。

問題は試合後で、そのファンマが「ビジャは審判を欺いた詐欺師だ」と呼び、審判協会の会長が「確かにビジャは詐欺師だ」とファンマを応援。

そこからスペイン中で論争となり、「ビジャは詐欺師と呼べるのかどうか?」について日々のニュースで取り上げられていた。バレンシア寄りのメディアは、「なぜに今頃ビジャにだけそんな言い方するんだ?」という論調。つまりは、「レアルのラウルやバルサのロナウジーニョだってこれまでにやってきただろ」という反論。

客観的に外国人記者としてみていたのは、「論点がずれてるんちゃうの?」ということ。

日本でも時として、「マリーシア」なんて言葉をポジティブに使い、審判がみえないところで勝つために“悪い”ことをするのもそれはサッカーの1つとされていますが、実際問題、日本人のメンタリティに「悪いことまでして勝利すること」は相応しくないと思うわけです。

それは昨年まで日本の現場にいて、今回スペインに戻ってきて新たな認識として自分の中に確立されたこと。

特に私は高校サッカーという舞台にいたので、日本のサッカー少年たちがいかに“フェアプレー”精神でプレーしているかよくわかる。スペインのサッカー少年たちと比較した時、それは雲泥の差なわけです。

日本の少年で、審判の判定に「バカヤロー!」なんて面と向かって愚痴っている子供はいない。スペインでは、小学生の試合でも審判に対してケチをつけてますからある意味怖いです。

こういったメンタリティや他人への敬意の姿勢は日本人の“美徳”です。

美徳とはつまり特徴。そう、日本サッカーの特徴でもあるかもしれません。

だから、無理に「マリーシア」なんて言う必要はない。

そのメンタリティとフェアプレー精神で世界を圧巻すればいい。

日本サッカーがそういうフェアなサッカーでW杯に勝てば、世界のサッカー観がきっと変わるはず。

バルセロナが日本のファンに多くの信者を抱えているのはそういう共通点があるから。

バルサのラポルタ会長は実際に取材をした際にも「フェアプレー精神」を強調していた。だから、バルサの選手獲得についてはそういう面もしっかりチェックされる。

だから、日本の子供たちは、ビジャのダイビングをみて、「真似しよう」なんて思う必要はない。彼からはもっと盗むべきものがある。

マスコミは本当に盗むべきこと、真似るべきことを伝えていく必要がある。

私はそういうことを伝えたいから、スペインにいる。決して、「スペインサッカーはこんなに凄いんです」と言いたいわけではない。

だからこそ、日本の雑誌等でライターはいても日本人記者が少ないスペインサッカーの現状に危惧を覚えるんです。別に排他的な意見ではないけれど、日本のサッカーの美徳、特徴を把握した上で、伝えるべきこと、伝えなくてもいいことを取捨選択する必要がある。

全て読者に委ねるのも1つの方法だけれど、これだけ情報が溢れる今の時代にスペインサッカーの全てを垂れ流してそれを全て受け取るほど人に時間はない。

デポル戦でのビジャのダイビング?!

私から言わせれば、あんなものビジャの“失態”です。ビジャもそれは後で理解していると信じたい。

ビジャについて語るべきことはもっと他にある。彼には本当に色々な美徳がある。

あと数日で開幕する高校サッカー選手権大会。

メディアが異常なほどに取り上げ議論はありますが、彼ら高校生の実に謙虚で真摯なプレーは観る価値がある。と思っています。

それはスペイン人に対して伝えたいくらいに。

Comments

>日本の少年で、審判の判定に「バカヤロー!」なんて面と向かって愚痴っている子供はいない
中3の県大会の時、相手のファールをとってくれない審判に「ちゃんと、見ろよ!」と文句を言ってイエロー貰った馬鹿息子を思い出して、思わず苦笑してしまいました。

  • [2006/12/28 09:27]
  • URL |
  • 裕子おばさん
  • [ Edit ]
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ぜひ伝えてください.
その仕事には大きな価値があると思います.
異文化の交流と共存がサッカーの大きなテーマだと思いますし.

ただ個人的には,マジメで真摯で謙虚でってのがそんなにいいもんかとも思います.
どいつもこいつもそんな連中ばっかでサッカーやられたら気持ち悪いです.

たとえば

高校野球でも
「乱闘行為」や「報復のブラッシュボール」など
皆無と言って良いほど見ませんものね。
ただ最近、その日本人の誇れる美徳が若干ですが、
壊れかけているような危惧も感じます。
例えばライブドアの堀江前社長や村上ファンドの村上前代表。
彼らはスポーツに例えれば
「強い者が勝つ」のではなく「勝った者が強い」という論理の
持ち主だと思うんです。
結局彼らは勝者にはなれなかったのが、救いではありますが。

  • [2006/12/27 15:45]
  • URL |
  • 高田ペ・ヨン・純次
  • [ Edit ]
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